FXでのうねり取りの注意点

  • 更新日: 2019/06/28

「うねり取り」と言われる、日本では古くから米相場で利用されたトレード方法があります。主に株式トレードで利用されることの多いうねり取りですが、FXでも利用されます。

この記事では、FXの方法と注意点などについて、詳細に解説します。

うねり取りは「相場の流れに合わせて取引をする手法」

うねり取りとは、日本では江戸時代の米相場の頃から行われてきた、相場における売買手法の1つです。近年株式トレードでの利用を紹介した書籍が発行されるなど、注目を浴びる機会が増えています。

うねり取りは、単に「買い」または「売り」の一方向の取引のみで利益を上げようとするものではなく、「買い」と「売り」を組み合わせて、相場の上下いずれにおいても利益を上げようとするトレードテクニックです。

株や為替などの相場制商品には、上昇相場と下降相場を繰り返しながら値動きを形成する性質があります。上昇相場と下降相場が形成する相場の波を「うねり」と捉え、波乗りをするように「買い」と「売り」を組み合わせて、更に保有するポジション数を調整してトレードを行うものがうねり取りです。

江戸時代の米相場の頃から利用されていた取引手法です。非常に長い歴史を持つトレード手法で、うねり取りのみで莫大な資産を築いた、と言われる投資家も存在すると言われます。

レンジ相場を形成する対象の存在が前提

うねり取りを行うためには、株や為替といった取引対象のうねりの存在が前提です。相場は上昇や下降のトレンドが生じる場合と、レンジ相場を形成する場合の2パターンが存在します。

2パターンあると言っても、長期視点と短期視点で分けて考えると、トレンド相場がレンジ相場に見えたり、レンジ相場がトレンド相場に見えたりと、相場の見方について時間軸を変えることで相場の捉え方が異なるケースが生じる部分が、うねりの認識の難しい部分です。

ただし単純に言えば、うねり=レンジ相場と捉えることが可能です。特に株式の銘柄によっては、キレイに長期間に渡りレンジ相場を形成する銘柄も存在します。

そのようなチャートを形成する銘柄がうねり取りを行う対象銘柄です。レンジ相場を形成ということは、一定のリズムをもって相場が上下を繰り返していることに他なりません。一定のリズムを持って上下する相場について、「買い」と「売り」の両者を利用して相場に乗り続け利益を上げる手法がうねり取りです。

うねり取りの具体的な手法

うねり取りについては上記で解説のように、レンジ相場を形成する取引対象を発見する事が最初の第一歩となります。2017年後半のビットコイン相場のように、一方向のトレンドを形成する取引対象にうねり取りは通用しません。

よってうねり取りを行う場合は、最初に取引対象の選定を行う必要があります。うねり取りを行う対象としては、チャートを見て定期的に上昇と下落を繰り返すレンジ相場を長期に渡り形成するものが対象となります。

そして取引の対象が決まった後は、相場の上下が定期的に繰り返されることを前提に、それに基づいて「買い」と「売り」を継続します。一定の周期に基づき上下を繰り返す対象であっても、その周期が過去に比べずれが生じることは日常茶飯事です。よってずれが生じる場合は、既に保有しているポジションに対し同じ方向に追加のポジションを持つことで対応します。

例えば相場サイクル的に上昇のタイミングと判断し「買い」ポジションを持ったものの、相場が反転せず下落が継続の場合は、追加で「買い」ポジションを持ち、合計での平均取得コストの引き下げを行います。

一見すると相場が逆行した場合のナンピン買いと同じ行為に見えますが、うねり取りはうねりが生じる対象での取引を前提としており、追加ポジションを持った後で反転する可能性が高いことが前提です。また戦略的ナンピンとも言うべきで、うねり取りでは、追加でポジションを取る価格も事前に決定します。よって含み損が拡大したから追加で同一方向にポジションを取る、泥縄式のナンピンとは性格が全く異なる存在です。

うねり取りに適した対象の選定、そして事前の計画に基づいた複数ポジションがうねり取りの前提となります。

保有ポジションのコントロール技術という側面も

うねり取りは事前の計画に基づいて「買い」と「売り」の複数ポジションを保有しますが、ポジションという面に注目すると、保有ポジションのコントロール技術という側面も有しています。

相場の波に従いながら、上昇が継続の場合は「買い」、「買い」、「買い」と買いポジションを複数持ち(本ケースでは3つの買いポジション)、相場の下落を確認した後に3つの買いポジションを順次外し(決済し)、更に「売り」、「売り」と逆のポジションを作ることで、相場の波乗りを継続します。

うねりに対してどのような形でポジションを取っていき、そして利益に繋げるのかという、ポジションコントロールの技術がうねり取りではその成否を決します。相場の単なる上昇と下落を読むのみのトレードとは異なる、ポジションコントロールという「技術」が求められるトレード手法と言うこともできるでしょう。

うねり取りのメリットとデメリット

うねり取りにはメリットがありますが、もちろんデメリットもあります。メリットとデメリットの両面を知り、あなたのスタイルに合うかを見極めてください。

うねり取りのメリット

トレード対象を選ぶ必要がない

うねり取りの最大のメリットはトレード対象を選ぶ必要がない、という点です。株式であれ為替であれ、レンジ相場=うねりが生じる対象を見つけることができれば、長期に渡りその対象のみでトレードが可能です。

株式も為替もその状況に応じたトレード対象の選定の良し悪しがパフォーマンスに大きな影響を与えます。しかしながらうねり取りでは、1度取引対象が決まれば他の取引対象を気にする必要はありません。よって決められた取引対象の値動きを継続的に追うのみでよくなります。

よって多数の対象から取引候補を選ぶという、トレードについての苦労から一旦離れることが可能です。

また取引対象を絞ることでその対象先の有する値動きのクセが分かるようになります。うねり取りは取引対象を絞ることで、取引対象の値動きに精通することに繋がり、値動きに精通することでポジションコントロールと組み合わせることで、利益が上がり易くなります。

初期段階でも比較的早期に利益が出る

うねり取りは取り組みの初期段階から、比較的早期に利益が出る取引方法です。うねりが生じる取引対象の選定がなされれば、複数のポジションを取り取得平均コストを優位にする取引手法であり、相場が定期的に上下する場合、うねり取りを始めて間もない段階でも連勝する可能性が高い手法となります。

当然、相場の急変時の対応方法やポジションコントロールの技術の熟達など、変幻自在の相場に対する対応方法を学ばなければ、うねり取りであっても大怪我する可能性があります。

ただしナンピンをすると勝率を上げられるのと同様、複数ポジションを持つためうねり取りでも、比較的初期の段階から利益が上げられる可能性が高く、取引のモチベーションを保つのに有効な取引手法です。

うねり取りのデメリット

相場が一方向に向かったときの対応が難しい

うねり取りのデメリットは、相場が一方向に向かったときに対応できるのか、という点にあります。事前の想定の範囲内のトレンドであれば、事前の計画通りに追加ポジションを取ることで対応ができます。

しかしながら、事前の想定外に値段が伸びた際にどのような対応を取るか、という部分が非常に重要です。多めの資金を用意して余裕ある取引を行う事が正解です。リーマン・ショックの例もあり、相場は想像を超えて一気に価格が動くこともあります。

うねり取りでは取引対象の選定段階で、一気にトレンドが生じる対象を選ばないことが前提とはなります。それでも金融危機などで一気に相場が伸びる際は、レンジ相場を形成しやすいと選定した銘柄であっても、一気に値が伸びる可能性は否定できません。

予想外に価格が伸びた際に、大きな損切を行うのか、相場が反転することを待ってポジションを保持するのか、また追加入金をするのか、非常に難しい決断を迫られる事になります。

当然、うねり取りの熟達者は予想外の価格の伸びも織り込んだ上で取引を行いますが、勝ち易いうねり取りでは、投資資金でギリギリまでのポジションを取ってしまいがちです。

うねり取りでは、ナンピンして複数ポジションを持ったものの相場が逆行を続けた時にどうするのか、という問題と同様の問題を抱える事があります

うねり取りの注意点

株式で主に利用されるうねり取りですが、FXでも利用することが出来ます。しかしながらFXでうねり取りを行う際には、株式とは異なる注意点が存在します。FXでうねり取りを行う際に注意すべき点について、①一方向に動きやすいという点、②レバレッジの存在、の2点について取り上げます。

尚、FXにはスワップポイントが存在するため、長期に渡りポジションを保有する際にはスワップポイントの存在抜きには語れません。ただしFX会社の中には、買いと売りのスワップポジションに殆ど差のない会社もあるため、今回スワップポイントは加味していません。

①為替は一方向に動きやすい

うねり取りの重要なポイントは、うねりの生じる銘柄の選択にあります。よってFXでうねり取りを行う際は、うねり=レンジ相場、が生じやすい通貨ペアを選ぶ必要があります。

しかしながら為替は株式に比べて一方向に動きやすい=トレンドが続きやすい、という傾向があります。特にファンダメンタル的なイベントが発生すると、為替の通貨ペアは一気に一方向に進みます。

例えばBrexitの際のポンドの値動き、トランプ大統領誕生の際のドルストレート通貨の値動きを見れば一目瞭然です。よってイベント発生時に一気に一方向に動くことがあることを踏まえて、うねり取りを行う必要があります。また仮にファンダメンタル的なイベントが生じた場合でも、一気に相場が走らない通貨ペアの選択が必要です。

株式の場合は、業績が長期に渡り横ばいを続けている銘柄は長期に渡りレンジ相場を形成する傾向にあるため、うねりが生じる銘柄の選択の余地が広いと言えます。しかしながら為替市場では、各国の中央銀行による政策金利の引き上げ・引き下げで一気に相場が動くため、長期に渡りレンジ相場を形成しにくいという背景があります。

FXでうねり取りを行う場合は、どのような通貨ペアであれファンダメンタル的なイベントの発生で一気に予想外のトレンドが生じる可能性がある、という点を認識する必要があります。

②レバレッジの存在

株式の「買い」の場合は現物取引に徹していれば、仮に株価が予想以上に下落して含み損となった場合でも、企業が倒産して株価がゼロにならない限り株式の保有を続けることができます。

しかしながらFXの場合は、「売り」の場合はもちろん「買い」の場合もレバレッジがかかっています。よって株式のように含み損を耐え忍ぶにも、証拠金の限界があるため、含み損に耐えるには限界が存在。

FXでうねり取りを行う場合は、レバレッジを勘案した上でのポジションコントロールが必要です。狭い値幅で追加ポジションを取った場合、膨らんだポジションの結果、少しの相場の逆光で証拠金不足で自動的なロスカットに陥る可能性があります。

FXで利益を上げるためには必用不可欠なレバレッジですが、複数のポジションを取ることになるうねり取りでは、もろ刃の剣になります。よってFXの場合は、株式でうねり取りを行う時以上に、ポジションコントロールについては事前のシミュレーションが重要です。

まとめ

株式で用いられてきたうねり取りですが、応用範囲は広いためFXトレードでも活用が可能です。しかしながらトレンドが生じやすく、またレバレッジがかかるFXの場合は、FX独特の注意点が存在します。

うねり取りは優れた手法ですが、一方向に相場が走った際の対応を事前に準備すること無しに行えば、単なる泥縄式のナンピントレードに陥ってしまいます。特にレバレッジのかかるFXでは、単なるナンピンは資金を一気に失う非常に危険な取引です。

過去から成功者を生み出したうねり取りですが、当然リスクも存在します。うねり取りを行う場合はリスクを踏まえ、事前準備を行ってください。

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