FXのトレードスタイルの種類と特徴/トレードが失敗する理由を解説
- 更新日: 2020/07/27
この記事の目次
トレードスタイルの種類
投資のトレードスタイルといえば、大きく分けると長期投資と中期投資、そして短期投資の3種類に分類することが出来ます。ただし、インターネットが発達している今の時代、オンライントレードが出来るということもあってか、短期投資よりもさらに短期間で取引をするトレードスタイルであるスキャルピングがあります。
それぞれのスタイルにはそれぞれ個別の特徴と、そしてメリットとデメリットがあります。さらに、トレーダーによって相性も異なるだけに、FX取引をする際にはまず、自分は長期投資タイプなのか、それとも短期投資タイプなのかを見極めておきましょう。
長期投資の特徴
長期投資というのはその名前の通り、長期間にわたってポジションを保有し続けるトレードスタイルのことです。FXではポジショントレードと呼ばれることが多いです。
長期投資家の場合、ポジションを数週間から数年にわたって保有し続けることがあるだけに、FXですと為替差益よりもむしろスワップポイント(金利差で利益を上げること)狙いになることが多いです。もちろん、いくらスワップポイントが儲かるといっても、取引でそれ以上の損失を被ってしまっては意味がありません。
それだけに、長期投資を行う場合には数年先まで経済を見通せるだけの視野の広さと、ファンダメンタルズ分析を行うだけの知識と経験、そして金融業界の情報を入手できるだけのコネクションなどが必要となるでしょう。
長期投資は複雑に絡まった複数の要因を分析しながら運用していかなければいけないため、初心者の方や個人投資家の方にはあまりお勧めできない上級者向けの投資方法です。
ポジショントレードは、以下の記事でさらに詳しく解説しています。
中期投資の特徴
中期投資はスイングトレードと呼ばれる手法であり、トレードの期間は長期投資と短期投資の間くらいとなります。FXの場合、1日から数週間にわたってポジションを保有することになるでしょう。そのため、保有する期間によってはそれ相応のスワップポイントも得られるのですが、メインとなる収益はキャピタルゲインとなります。
中期投資家は保有する期間が長いということもあり、一回のトレードで得られるpipsも自ずと大きくなりやすいです。その反面、思惑が外れ、損切りの機会を逃すと、大きな損失を被る恐れがあるので注意が必要です。
特に、土日などの取引に参加できない日に突発的なイベントに遭遇すると、予期せぬ大損害を受けるリスクがあります。それだけに、中期投資をする際には金曜日に一度ポジションを全決済するなどの対策が求められます。
中期投資も長期投資同様に、今後の経済を占えるだけのファンダメンタルズ分析の知識と、さらには現在の相場の動きを分析するためのテクニカル分析の知識が必要となります。
スイングトレードについてもっと詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
短期投資の特徴
FXの醍醐味といえば、短期間で高額な利益を上げられる可能性があることでしょう。もちろん、レバレッジがあるため、短期間で大損をするトレーダーもいます。短期投資はまさに、そんなFXの醍醐味を象徴するようなトレードスタイルです。
短期投資はまたの名をデイトレードなどと呼ぶのですが、だいたいトレードの期間は数分から1日単位となることが多く、トレーダーはその日の動きを予測してトレードすることになります。
だいたいその日のうちにポジションを決済してしまうため、デイトレードを行うにあたって長期的な視野は要らず、ファンダメンタルズ分析もそれほど役には立たないでしょう。主にテクニカル分析を使って取引をすることが多いです。
ただし、アメリカの失業率のような、短期間で大きくレートを動かしかねない重要経済指標がある日などは、テクニカル分析だけをヒントに取引をするのは危険です。デイトレードをする際には直近で重要経済指標がないか、経済カレンダーを参考に取引をした方が良いでしょう。
短期取引はどうしても、一回当たりの取引金額が少ないため薄利多売になってしまいます。そのため、一回当たりの取引金額を多くするために、取引通貨単位が大きい会社を選ぶことをお勧めします。
デイトレードについて詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
取引通貨ペア数の多い人気の会社
ヒロセ通商は、通貨ペア50種類と、様々な通貨の取引が可能なことで人気の会社です。また、毎月キャンペーンでキャッシュバックも行っているので初心者の方にはFXを始めやすいFX会社です。
ヒロセ通商
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買いスワップポイント | ||
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米ドル/円 | ユーロ/円 | 豪ドル/円 |
1円 | 30円 | 50円 |
スキャルピングの特徴
スキャルピングはオンライントレードだからこそできる超短期のトレードスタイルです。なにしろトレード期間は数秒から数分程度であり、非常に繊細な動きが要求されます。
スキャルピングは非常に短い期間でトレードを繰り返しているだけに、突発的な事態にも対処がしやすく、それだけに万が一の事態に遭遇しても早めに損切りができるため、大損する可能性が低くなるでしょう。
その一方で、一回あたりに取れる為替差益も小さくなりやすく、大きな利益を得るためには何度も繰り返しトレードを重ね、連勝する必要があります。
それだけに、スプレッド幅が広い業者を選択すると、スプレッド幅が邪魔してなかなか利益が獲れなくなる恐れがあります。ある程度取引の経験に慣れ、スキャルピングをするというのであれば、できるだけスプレッド幅が狭く、なにより約定力が高いFX業者の口座を選んだ方が良いでしょう。
スキャルピングについて知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
スプレッドが狭いおすすめの会社
DMM FX
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米ドル/円 | ユーロ/円 | 豪ドル/円 |
20円 | -7円 | 25円 |
「DMM FX」は米ドル/円が(原則固定)、ユーロ/円が業界最安値の0.5銭(原則固定)とスプレッドが狭くスキャルピングをするのにおすすめの会社です!
また、取引をスマホアプリで行える初心者が口座開設するときには人気のある会社です。
FX取引で利益を得るためには、通貨を安く買い、高く売ることになります。実際には売りから仕掛けることもあるのですが、原則としてレートが上がるのであれば買い、下がるのであれば売ると考えておけば問題ないでしょう。
そんなFX取引をするにあたり、トレードのスタイルや方法、知識を知らずに為替市場に参加するという行為は、教習所に通わずにいきなり自動車を運転するくらい危険な行為です。FX取引を始めるのであればまず、最低限の知識としてトレードの方法について学んでおきましょう。
感情的なトレードは確実に失敗する理由
もしもこれからFX取引を始めるというのであれば、大前提として感情的なトレードだけは絶対に避けましょう。FXに限らず、投資の世界において感情的な判断は命取りになることが多いからです。
特に負けが続いている時や、極度のプレッシャーに晒されている時、焦りや不安、恐怖といったネガティブな感情に支配されている時にFX取引をすると、決まって悪手を採用しやすく、大きな損失を被ることになるでしょう。
トレードをするにあたり、感情的に判断すると確実に負けます。というのも、取引で勝とうにもまず、勝つ根拠がないからです。
あの時、なぜあんな事をしたのだろうと若い頃を振り返り、過去の失敗やミスを反省する人は多くいることでしょう。特に子供の頃のような、世の中の常識を知らない世代ほど、冷静な大人ならまずやらないような無謀な行いをし、失敗をするものです。
FX取引おいて感情的な判断をするトレーダーというのはいってみれば、無知な子供が無謀な行動をして失敗する様相と同じです。プロだったらまずやらないような行動や、正常な判断力のある投資家なら避ける行動を、感情的になっているトレーダーはやりやすく、その結果として負けてしまいます。
特に、利益を上げたいという気持ちが強すぎる人や、根拠もないのにやたらと自信過剰な人、不用心な人、そしてトレード中毒に陥った人ほど冷静さを欠き、無茶なトレードをし、結果的に大損します。
FXでトレードを成功させるためには、まず感情的な判断を止め、成功率が高いトレードルールを根拠に取引をする必要があります。
プロの専業トレーダーだからといって、全員が全員、投資の天才というわけではありません。それどころか、普通の人とそれほど大きな違いがないことがほとんどです。専業トレーダーになるまでは実社会において目立った成果もなく、普通の暮らしをしていたという人は意外と多くいるものです。
ただし、プロの専業トレーダーというのは決まって感情的な判断は控え、常に利益を上げられうトレードルールに則った行動をします。感情で判断せず、トレードルール通りに売買を繰り返す様はまさにシステムトレードそのものといっても良いでしょう。
まさに機械のように冷静に、そして正確無比にトレードルールを実践できる人ほど、専業に向いているといっても過言ではありません。
FXのトレードルールの作り方は、以下の記事で詳しく解説しています。
勝率を高めるトレードの方法
FX取引をするにあたり、利益率を高めるためにはいつレートが上がり、どんな時になるとレートが下がるのかを理解する必要があります。そして、残念ながら今のところ、どのようなタイミングになると確実にレートが上がり、そして下がるのか、誰にもわかっていません。まさにレートの動きは神のみぞ知るというのが現状です。
ただし、確率的に動きやすいパターンなどは存在しています。FX取引を始めるにあたり、最低限の知識として順張りと逆張りは覚えておきましょう。
順張りの特徴
順張りというのは、現在のトレンドに乗って売買を行う事です。例えば、レートが上昇トレンドに乗っている時であれば、その流れに沿うように買いで注文、下落トレンドが発生している時は売りの注文をする、ということです。
トレンドという名の大きな波に乗ってトレードをするわけですから、勝率が高く、多くの専業トレーダーが順張り手法を採用してトレードをしています。ただ、勝率が高い分、既にトレンドが発生し始めた後に取引を開始するわけですから、どうしても獲得する為替差益が小さくなるという欠点があります。
それだけに、トレンドがあるから大丈夫だと安易に考え、長々とポジションを保有すると、突然の転換に対処できず、損失を発生させてしまうことがあるので注意しましょう。順張り戦略でトレードをするのであれば、出来るだけ早めに利益確定した方が賢明です。
逆張りの特徴
逆張りとはちょうど順張りとは逆の概念のことです。つまり、レートが上昇トレンドに入っている時に売り注文を出し、レートが下落トレンドに入っている時に買い注文をするという、流れに逆らう形で売買をするトレード手法のことです。
為替や株の世界において、レートというのは行き過ぎると、今度は適正なレートに戻ろうとする動きが発生することがあります。
例えば、上昇トレンド中にレートが大きく跳ね上がり、どう見ても行き過ぎた時、その反動でレートが一気に適正水準まで下落することがあります。
逆張りはこのようなトレンドが大きく動いた時などに使える手法であり、成功すると短期間で大きなキャピタルゲインを得ることも可能です。
ただし、現在のトレンドに逆らったトレード手法なだけに、思惑が外れやすく、たとえ一時的に利益を得たとしてもすぐに反転して損失を被る恐れがあるため、非常にリスクが高いです。
できるだけリスクを減らし、安全にトレードしたいのであれば順張りが良く、リスクが高くても良いから大きな為替差益を狙いたいというのであれば逆張りを念頭に戦略を練ってみましょう。
レートが動くタイミングの種類
FXは株とは異なり、取引時間帯の制約がありません。為替市場は24時間オープンしていますが、常に動いているというわけではありません。むしろ膠着状態に陥っていることが多く、だいたい一定のレンジ内を行ったり来たりしていることが多いです。
このようなボックス相場に入っている時に闇雲にトレードしても無駄に損失を膨らませることになるだけに、専業トレーダーの中にはレートが動くタイミングを待つ人が多くいるものです。
そんなレートが動くタイミングの目安として、ブレイクアウトがあります。
ブレイクアウトの特徴
ブレイクアウトとは要するに、前回の高値もしくは安値を抜けた時に買い注文、もしくは売り注文を出す手法のことです。
例えば、ドル/円のレートが1ドル100円から101円の間を上下に動いている場合、レートが101円の高値を超えたら買い注文、100ドルの安値を超えてさらに下落したら売り注文を出す、ということです。
この高値、もしくは安値を超えたポイントで売買することをブレイクアウトと呼びます。ブレイクアウトはボックス相場に陥った時によく使われる手法なのですが、問題点としてブレイクアウトをしたからといって必ずしもトレンドが発生したわけではないということを覚えておきましょう。
状況によってはちょっと高値を超えただけで、すぐに反転し、再び安値まで戻って来ることもあります。それだけに、危ないと思ったら早めに決済し、利確もしくは損切りをするだけの判断力が必要となります。
ブレイクアウトの詳細は、以下の記事をご覧ください。
押し目買いと戻り売り
上昇トレンドが発生しているからといって、必ずしも一直線に上昇するということはありません。というのも、レートというのは基本的に上下に波を作るように動くことが多く、一見すると下落トレンドが発生しているような相場に見えるものの、1時間足などのチャートを見ると上昇トレンドだったということはよくあることです。
このような上昇トレンドが発生している最中に下落し、そして再度上昇に転じた時に買い注文をすると非常に勝率が高く、金融の世界ではこのようなタイミングで買うことを「押し目買い」などと呼んでいます。
反対に、下落トレンドが発生している最中に突如上昇するも、やがて再び下落したタイミングに合わせて売り注文を出すことを「戻り売り」と呼びます。
「押し目買い」も「戻り売り」も順張りを念頭に置いたトレード手法となり、勝率の高いです。ただし、押し目買いもしくは戻り売りが発生する相場というのは、基本的にレートが上下に大きく動いていることが多く、早めに決済しないと利確のタイミングを逃す可能性が高いので、目標としている利益を獲得したら欲を出さずに早々に決済しましょう。
押し目買い・戻り売りは、以下の記事でも解説しています。
だましに注意
FXの世界において、絶対に成功する手法はありません。勝率が高いと言われる順張り戦略も、あくまで可能性が高いというだけで、成功を保障するものではありません。なにより、FXの世界にはだましが非常に多いだけに、トレーダーは注意が必要です。
だましというのはその言葉の通り、トレーダーを騙すかのような動きのことを指します。例えば、買いのサインが出て、それに従って買い注文を出した途端に突如レートが急落し、損失を発生させた場合などがまさにだましの典型です。
特にブレイクアウトや押し目買い、戻り売りのような、有名な売買のサインが出るタイミングに限ってだましが発生することが意外と多くあります。
それだけに、トレーダーはFX取引をする際に、常に騙される危険性を考慮した上で取引をしましょう。そしてだましに引っかかった際には、早々に損切りし、損失を最小限に限定させておきましょう。
利益を上げられるトレード手法とは?
FXの世界には勝率の高いトレード手法はありますが、絶対に利益を上げられる手法はありません。それでも専業トレーダーが利益を得ている理由は日々の自己研鑽にあります。
専業トレーダーは毎日のトレードの結果を記録につけ、どこが悪かったのか、どこが良かったのか、反省し、そして改善のポイントを探っているものです。
そのような行動をし続けることで、やがてトレードスタイルや手法、ルールは改善されていき、より無駄のないトレード手法へと洗練されていきます。どれほど利益を上げる専業トレーダーも、FX取引を始めた当初は初心者でしたし、失敗も多く経験したことでしょう。しかし、感情的な取引をせず、常に自己改善に努めることで、やがて自分のスタイルにマッチした利益を上げられるトレード手法へとたどり着くものです。
一方で、利益を得られないトレーダーというのは手法を蔑ろにする傾向が多いです。常に行き当たりばったりで、過去の行動を省みず、なんとなく上手くいきそうなど、根拠のない自身を持って取引をし、そして失敗します。
FXの手法は、以下の記事を読むことで理解を深めることができます。
まとめ
トレーダーとして成功しようと思っているのであれば、失敗しても恥じる必要はありません。むしろ失敗は成功のヒントであり、礎となります。なぜ失敗したのか、どんな時に成功したのか、常に追求しましょう。失敗と成功の知識と経験を積み重ねることが、やがてもっとも最適なトレード手法へと辿り着く、最善で堅実な近道となります。
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