FXの手法を解説/初心者から抜け出すために必要な2つの分析手法

  • 更新日: 2017/09/04
手帳を片手にペンを走らせる男性と背景に書かれたMETHODSの文字
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円安か円高かだけを予想するので、一見すると簡単なFX。ですが、そこには深い分析手法がかくされているのをご存知ですか?

ただやみくもに、切った張ったを繰り返していてはバクチと代わりありません。そうではなく、FXを投資と捉え、手法を活用して取引をしましょう。

この記事を読めば、FXの手法についての基本を抑えられるはずです。ぜひ参考にしてください。

FXに必ず利益を得られる手法はない

まず理解しておかなければいけないのは、FXに必勝法は存在しないということです。どんな投資でもそうですが、「こうすれば必ず利益を得られる」という手法は存在しません。そのため必勝法を捜し求めるよりも、基本的な手法を押えて取引に臨むことが重要です。次の章では、FXの基本的な手法について詳しく紹介します。

FXの2大手法を理解しよう

FXには、2大手法と呼ばれる代表的な分析手法があります。それが、「ファンダメンタルズ分析」と「テクニカル分析」です。ファンダメンタルズ分析は、GDP、貿易収支、完全雇用率などの経済的な指標をチェックして、そうした外部要因にたよって、為替の行方を判断するものです。一方のテクニカル分析は、チャートだけを使います。外部要因は一切関係なく、折れ線グラフやローソク足の動きだけを分析して、トレードを行っていくものです。

ファンダメンタルズ分析を理解しよう

先程も解説しましたとおり、ファンダメンタルズ分析は、世界中のさまざまな経済指標を元に、為替の動きを予測していくものです。たとえば、イギリスではEU離脱の国民投票がありました。事前の予想を裏切り、EU離脱派が勝利をおさめ、これにマーケットが強く反応。円が買われてユーロが売られ、大きく円が円高に触れました。これは、事前の予想とまったく真逆の結果がでたことで、市場が混乱に陥った例です。
 また、アメリカ大統領選挙も、予想外の結果に終わりました。事前予想は圧倒的にヒラリー氏だったのですが、ふたをあけてみるとトランプ大統領が誕生し、世界に衝撃をあたえました。
 さらに、ヨーロッパも揺れています。ドイツでは移民を受け入れるかどうかで国内が二分されていますし、北欧の福祉国家ではベーシックインカムを導入してはどうか?という議論が盛んで、こうした動きも為替に大きく影響を与えます。
 フランス大統領選挙もありました。フランスでは極右のルペン氏が台頭し、あわや極右政権が誕生するほど、国民が右より、反グローバルより、反移民よりに偏りつつあります。ですが、フランスはなんとかマクロン大統領という若きエリートが当選し、マーケットの反応は好感でした。ユーロが買われて、円が下がりました。これは、事前の予想に対して、順張りだったといえるでしょう。EU離脱やトランプ大統領誕生は、逆張りといえます。

 他にも、アメリカの雇用統計なども重要な指標です。雇用率と失業率がどのぐらいかは、アメリカの景気を分析する上で欠かせない指標です。

 国内の指標もいろいろあります。GDPが伸び悩んでいることが発表されれば、円が売られますし、金利が上昇すればインフレ懸念されます。他にも、政策が政府から公式発表されたタイミングや、日銀がマーケットにお金を多く供給したなどのさまざまな要因があります。

 為替は、株と違って、毎日毎日、刻々と変化しています。そのため、全部の指標を見ようと思ったらきりがないのです。今後も、イタリア大統領選挙やドイツの総選挙などは押さえておいたほうがいいですが、あまりファンダメンタルズ分析にハマると、本当に永遠に考え続けてなにもトレードできなくなってしまいます。毎日、為替を動かす要素はありますので、大きなイベントだけをおさえて、ほどほどに分析しましょう。

 どうせ注目するなら、今も昔もアメリカの指標です。リーマンショックなどが起これば、株式まで全面安となり、世界中がパニックに陥り、日本でも数多くの事業撤退やリストラが行われて景気が縮小したのは記憶に新しいところです。アメリカ、つまりドルの動きはとても重要で、注目すべきものです。今現在、中国が猛追しているといっても、いまだ世界一の経済大国であり、覇権国家でもあります。そのアメリカの経済動向は、遠く日本にも影響を及ぼすのです。ヨーロッパも、まだまだ経済としては重要で、ユーロの動きも見るべきものなのですが、やはり影響が大きいのはアメリカのドルです。

 初心者の間は、大統領選挙や国民投票、雇用統計などの大きなイベントの際は、ノーポジションで迎えるといいでしょう。為替は本当にどちらにいくのか読みにくいものです。予測した方と反対側に一気にふれてしまい、強制ロスカット発生!ということも起こりえます。

 大きく稼げない代わりに、大きく損することもない、着実に収益を挙げていきたい、そんなトレードを目指している人にとっては、大きなイベントの直前にはトレードをやめて、ポジションを手仕舞いすることをおすすめします。機関投資家と呼ばれる、プロのトレーダー集団でも、ファンダメンタズル分析は予想を外してしまうことが多々あります。それに、「こちらに動くはず!」と思って実際その通りに指標が動いたとしても、市場はすでに織り込み済みだったので、マーケットは反応しなかった、為替が反対に動いた、ということもあります。FXは非常に複雑なのです。

テクニカル分析を理解しよう

株でもFXでも仮想通貨でも、値動きの詳細を図表に起こした、チャートというものが存在します。そのチャートを分析し、いま勢いがあるのはどちらか、円高なのか円安なのか、勢いを見定めて、それに乗っかっていくのがテクニカル分析です。指標などは一切見ずに、チャートの動き方だけをみて、円高・円安方向を判断します。為替とは結局、円高なのか円安なのかを当てるだけのシンプルな投資ですので、当たりさえすれば利益は確実に出ます。

FX初心者のうちは、テクニカル分析の手法を使っていくといいと考えています。なぜなら、指標を見るのは非常に複雑で、幅広い経済や政治の知識が必要だからです。ですが、テクニカル分析なら、いまこの瞬間のトレンドを見極めるだけでいいのです。

チャートを少し見てみると、為替が円高に向かっているのか、円安に向かっているのかがわかります。それがトレンドです。チャートの傾向を見て、自分がどこに乗っかっていけばいいかを考えればいいのです。しかし、チャートには反転というものがつきものです。トレンドだと思っていても、どこかで逆方向に動き、チャートは折れ曲がりながら進んでいくことだと思います。

チャートの折れ曲がりに左右されることを防ぐためには、取引量なども同時に見ていく必要があります。チャートでは、同時に取引額がわかります。取引の額が多いと、それだけそのトレンドには勢いがあるということです。その勢いが継続していく可能性が非常に高く、取引額が大きければ、その傾向の強さも強まります。なので初心者はその勢いに便乗すれば、利益を出すことができる可能性が強まります。トレンドと強さを重視しているのが、テクニカル分析です。

また、テクニカル分析は、機械的な判断が主流となってきますので、AIやコンピューターなどで自動トレードに置き換えることができるのも特徴です。下がったら買い、上がったら売る。人間の場合は、「もう少し持ってみると利益が増えるのでは・・・?」などの余計な心の迷いが入ってしまいますが、コンピューターは機械的に判断するので、そうした迷いが発生しません。そのため、判断がかなり正確になります。ですが、人間が自分の頭で判断したほうが、柔軟な発想でトレードできる、というメリットもあるため、必ずしもコンピューター取引が優れているとはいえないというのもあります。コンピューター取引が活躍するのは、損切などのシーンです。どうしても人間が損切りするにはためらいが生まれるので、ここまでマイナスが出たら機械的に損切りするという冷静な判断ができるのは、コンピューターならではの特徴でしょう。

初心者はまずスキャルピングがおすすめ

FXの手法のひとつとして、スキャルピング、という手法もあります。為替の相場はつねに動いています。株のようにトレードが成立しない、ということは、人気のドル円などに限ってはまずありません。相場には勢いがあるので、チャートの1分足をみながら、相場から最小単位でトレードを行います。数銭といった単位にスプレッドをかけて、大きな単位にしていくものです。

スキャルピングは、トレードの最小単位で行います。そのため、相場の動きからはあっという間ですので、トレードの時間も、数秒から数分のごく短期間の保有だけで行います。それだけでは、一度に得られる利益が少ないですから、1日のうちに何度もトレードして、スキャルピングによる利益を積み重ねていきます。一度の利益は少ないですが、何度も積み重ねることによって、まとまった金額になります。

スキャルピングでの為替取引は、ある種ゲームに近いところがあります。そして、ずっとパソコンの前に張り付いて、瞬発力や集中力などをフルに使いながら、トレードしていく必要があります。また、パソコンの前にいる時間も長くなりますので、まとまった時間も必要です。

ボラティリティと呼ばれる値動きがある程度ないと、スキャルピングはできません。そのため、ドル円やユーロドルなどの比較的取引量が多くて常にボラティリティがある相場が向いています。これまで、ファンダメンタル分析とテクニカル分析についてお伝えしてきましたが、スキャルピングはファンダメンタル度外視の完全にテクニカルの取引です。使う指標も、テクニカル分析のものです。

移動平均線を使ってトレンドに乗っかる

移動平均線というものがあります。短期戦、中期線、長期線とありますので、右肩上がりかどうか傾きを見て、トレンドを見つける方法です。移動平均線も、完全に指標を無視してチャートだけを見ますので、テクニカル分析の応用です。そして、ローソク足が、移動平均線を超えたときに、今度は下降トレンドが発生するとみなします。ローソク足とチャートを使って、トレンドを分析していく手法は、非常に合理的で、一定の規則性を持ったものです。ゴールデンクロスとデッドクロスと呼ばれる、移動平均線の交わるところを使って、トレードします。ゴールデンクロスで買ったものをデッドクロスで売り、デッドクロスで買ったものをゴールデンクロスで売るという手法が、移動平均を使った分析では一般的です。

まとめ

さまざまなFXの手法について見てきました。
FXは、代表的なこれらのトレード手法から、細かいテクニックなどもあわせると、100近くのトレード手法があります。また、専業のトレーダーに話を聞いてみると、それぞれ独自のテクニックを開発している場合があり、それらも手法と考えると、さらに数は増えるでしょう。

今回は、代表的なFXの手法についてお伝えしました。初心者でも利益が出せるのは、テクニカル分析がもっとも最適なのではないでしょうか。いろいろ試してみて、自分にあった手法を開発するのでも良いでしょう。また、文中の中にありました通り、あまりに相場の値動きが激しくなるような指標、国際的なイベントがあるときはノーポジションで迎えることをおすすめします。初心者のうちは、大統領選挙や国民投票、米国雇用統計などで円高、円安を予想するのはかなり困難です。

最初はテクニカル分析でコツコツと利益をあげましょう。そうしているうちに、だんだん、一年のうちのどの指標で市場が大きく反応するのかが、直感的にわかるようになってきます。そうすれば、徐々にファンダメンタルズ分析に移行してもいいのではないでしょうか。FXのトレードは、相場に慣れるということもとても重要なのです。

今回、ここに挙げたいくつかの手法を試してみて、利益がどの程度上がるかを試行錯誤してみると良いと思います。他人の意見に左右されず、自分なりの手法が確立されるまで、トレードを続けて勝ちパターンを身につけましょう。

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