FXの税金や確定申告ってどうすれば良い?節税や副業の場合まで解説!

  • 更新日: 2019/07/17
FX専門家 五十嵐勝久 解説

FXを始めるにあたり、会社に副業がばれるのが怖い、というお話をよく聞きます。ただ一般的にFXは株式投資と同様、金融取引で資産運用なので副業にはあたりません。しかしながら、FXは証拠金制度を活用した投機的な取引です。勤務先会社の社内規定に、ハイリスクハイリターンで投機的な金融取引が禁止、とういう項目がある場合は、ここにひかかる可能性があります。会社勤めの方は社内規定を確認するようにしましょう。ちなみにFX会社に勤務している場合は、FXは理由問わず管轄官庁の法律により禁止。証券会社、銀行にお勤めの場合も社内規定により禁止されています。

> FX専門家 五十嵐勝久について

この記事の目次

FXの税金はいくらからかかる?

そもそもFXって税金がかかるの?

FXでは、利益が出た場合に確定申告をして税金を払う必要があります。しかし、利益が出ている全員が税金を払う必要があるわけではありません。

どんな人が税金を払わないといけないのかを確認してみましょう!

FXの利益が20万円未満であれば税金を支払う必要はない

簡単にいうと、FXの利益が20万円未満の場合は税金を支払う必要はありません。ただし、税金を支払う必要があるかどうかは複数の条件によって決まるため、20万円未満の利益であっても税金を支払う必要がある場合があります

フローチャートであなたが税金を払う必要があるのかどうかをチェックしてみましょう。

確定申告が必要かどうかを確認するフローチャート

ここからは職業ごとに税金を支払う必要が条件を解説します。

会社員の場合は「20万円以上」の利益

会社員は税金を払わないといけないの?

会社員などの給与所得者の場合、

・年間の給与所得が2,000万円以下
・給与所得以外の所得が20万円を超える場合

上記に当てはまる人は税金を支払う必要があります。

ここで注意しなければならないことが、FXの利益が20万円以下であったとしても確定申告が必要な人がいます。それは以下に該当する方です。

  • 年収2,000万円以上の人
  • 住宅ローンや保険など、何かしらの控除を受けるために確定申告をする予定がある人
  • 複数の会社から給与を受け取っている人
  • 雑所得の合計が20万円以上ある人

「FXの利益が20万円以下であれば確定申告しなくてもいい」は間違いなので注意が必要です。

年金生活者や専業主婦・フリーターの場合は「38万円以上」の利益

会社員の税金事情はわかったけど、専業主婦や学生、フリーターの人は税金はかかるの?

年金で生活している年配の人や専業主婦、フリーターの場合は、FXとその他の所得の合計が基礎控除額である38万円を超えていれば税金を支払う必要があります。

専業主婦の方は確定申告をすると配偶者控除から外れてしまうので、税率が高くなる可能性があります。

そうなんだ!専業主婦は気をつけないと…

なお、「38万円」はFXで得た利益から経費を差し引いたものを指します。

つまり38万円以上の利益が出たとしても、FXの利益を得るためにかかった経費(セミナー代や書籍代等)を差し引いて38万円以下となった場合は配偶者控除の対象となります。

どんなものが経費として計上できるの?という疑問があるかと思いますが、後ほど「経費を計上することで節税できる」のところで詳しくご説明します。

経費を計上することで節税できるを確認したい方はこちら

自営業やフリーランスの場合「38万円以上」の利益

FXをしている人の中には自営業やフリーランスの人もいると思うけど、その人たちはどうしたらいいの?

もともと自分で確定申告をして税金を支払う必要のある自営業のフリーランスの場合は、サラリーマンのような「給与所得」ではなく、「事業所得」となるので、38万円以上の「事業所得」がある場合は確定申告が必要となります。

「給与所得」と「事業所得」では確定申告が必要となる金額が全く違うので注意が必要です。

FXの税金の計算方法

結局いくら税金を納めないといけないの…?

雑所得 × 20.315%

この式に当てはめるといくらの税金がかかるかがわかります。

FXの利益には3つの税金がかかります。

  • 所得税15%
  • 住民税5%
  • 復興特別所得税0.315%

合計20.315%

2013年~2037年の間は、復興特別所得税として0.315%加算されるので、合算すると雑所得に対して20.315%の税金を納める必要があります。

したがってFXの税金の計算方法はこのようになります。

FXにかかる税金の計算方法

(FXの収入-経費)× 20.315%

FXの収入は「雑所得」

税金を納めないといけないのはわかったけど、確定申告するときは何の所得として申請しないといけないの?

FXで得た収入は「雑所得」として申請をするのが一般です。

また、雑所得は「申告分離課税」なので、所得税のように「税金が所得に比例して増える」から計算方法には注意が必要です!

FXで得た利益は雑所得に分類され、1~9まである所得区分のいずれにも該当しない、第10の所得です。

雑所得はその他の所得と覚えておくとよいでしょう。以下に考えられる雑所得を紹介します。

  • 個人投資家によるFXの利益
  • 一時的なネット収入
  • ネットオークション・フリマでの売却益
  • 公的年金
  • 作家以外が受け取る原稿料や印税

この章では、雑所得の課税について解説します。

雑所得は「申告分離課税」

所得税には、通常「総合課税」が適用され、所得に比例して税率が増える累進課税が用いられています。

FXの収入も所得とみなされるので総合課税かと思われがちですが、雑所得は申告分離課税です。

分離課税は総合課税とは切り離して別枠で計算されるもので、源泉分離課税と申告分離課税に分かれます。

「申告分離課税」とは分離課税のうち申告が必要なもの

分離課税のうち、申告が必要なものを申告分離課税といいます。FXは申告分離課税に該当するので確定申告が必要になります。

確定申告は慣れてしまえば難しいことではありません。しかし、念のため初めての人は早めに準備をすることがおすすめです。

2月中旬から3月中旬までが申告期間になるため、2月に入ったら準備を始めましょう。

確定申告についてより詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

FXの所得の定義は

続いてなにがFXの所得に該当するのかを解説します。

FXの所得は「為替差益」と「金利差益」

FXの利益と聞いて思い浮かべるのは売買による為替差益ではないでしょうか。FXの利益のには、もう一つスワップポイントと呼ばれる金利差益も存在します。この2つに税金が課されることになります。

FXの所得は決済で確定した利益

FXで利益とみなされるのはあくまでも決済された場合です。

長期投資をする人は、年をまたいでポジションを保有することもあり、その場合の含み益は所得に該当しません。

同様にスワップポイントも決済した後に初めて所得とみなされます。

ただし、スワップポイントは決済時に口座に振り込まれるタイプのほかに、毎月など一定期間ごとに振り込まれるタイプもあるので注意しましょう。

キャッシュバックは雑所得に該当しない

FXの口座開設時にはキャッシュバックがもらえる場合があります。これは雑所得ではなく一時所得に該当します。

一時所得には特別控除という概念があり、年間の合計が50万円を超えないものには課税されません。

FXのキャンペーンでは、数千円分の商品券、多くても1~2万円程度のキャッシュバックが発生する程度なので、同時に複数の口座開設でキャンペーンが適用されたとしても、特別控除内に収まることが多いはずです。

しかし、生命保険の一時金や懸賞などほかの一時所得の合計が50万円を超える場合は、確定申告の必要がるため注意が必要です。

普通にFXをする分には特別控除内に収まるので、キャンペーンに関する税金については、予備知識として参考程度に覚えておきましょう。

含み損は確定申告できない

利益と同じく損失も含み損のうちは確定申告の対象にはならず、決済して初めて損失として計上できるようになります。そのため、繰越控除を利用するなら必ず決済して損失として計上できる状態にする必要があります。損益通算する場合も同様です。

「繰越控除」と「損益通算」については次章で詳しく説明します。

確定申告をすることでFXの損失は繰り越すことができる

年間をとおしFXでマイナスになってしまった場合、確定申告をする必要はありません。しかし、FXには「繰越控除」という制度があるため、発生した損失を年をまたいで繰り越すことができます。

「繰越控除」は3年間有効

前年からの赤字を繰越控除

繰越控除は、損失が発生してから向こう3年間は、損失を繰り越せるというものです。たとえば、1年目に100万円の損失が発生した場合、2年目に30万円の利益が発生しても利益は0円になります。さらに、翌年は70万円の損失を繰り越せるので、70万円の利益までは相殺されます。

2017年に最終的な損失が確定した場合、2018年から2020年までの間は、損失の繰り越しをすることができます。

繰越控除の条件は「継続した確定申告」

所得が税金の課せられない範囲の場合、面倒なので確定申告はしない、という人も多いでしょう。

しかし、繰越控除の条件は、損失の発生から繰越控除の適用を受けるまでの間、継続的に確定申告をしていることです。

そのためFXで損失を出してしまった人も、確定申告をしておいた方がいいですね。

「損益通算」でほかの金融商品の損益も合算できる

繰越控除とあわせて覚えておきたいのが損益通算です。繰越控除が年間のFXの損益を合算するのに対して、損益通算はFXと異なる金融商品の間で損益を合算できる制度です。

FXしか投資をしない人には関係ありませんが、先物やCFDなどと損益合算が可能なので、参考程度に覚えておいてください。

e-TAX利用に必要なカードリーダー

e-TAXを利用するには、マイナンバーカード(個人番号カード)に搭載されているICチップの内容を読み込むためのICカードリーダーが必要です。ICカードリーダーをパソコンに取り付けてマイナンバーカードを差し込むと、個人認証が必要な画面に遷移したタイミングで、必要な情報が読み取られてe-TAXでの所得申告が可能になります。

e-TAXでの所得申告は簡単・便利でメリットが多いので、カードリーダーを使用してe-TAXでの所得申告ができるようにしましょう。

どのICカードリーダーを買えばいいかについては、地方公共団体情報システム機構・公的個人認証サービスポータルサイトに掲載されている「マイナンバーカードに対応したICカードリーダライタ一覧」を確認してください。

※参考:ICカードリーダライタのご用意 | 公的個人認証サービス ポータルサイト

マイナンバーカードをまだ持っていない方は、パソコンからも交付申請が可能ですので手続きをしましょう。申請時は、マイナンバーの交付申請書とマイナンバー通知カード、顔写真の画像を用意して、生年月日・連絡できるメールアドレス・氏名・電子証明書発行を有にして申請するだけです。

マイナンバーカードはマイナンバー通知カードに登録している住所宛に郵送されますが、受取時には本人確認書類が必要なので用意しておきましょう。

FXで稼いだら扶養控除から外される?

専業主婦や学生の場合、FXで一定以上のプラスが出れば、夫の配偶者控除・親の扶養控除から外れ、さらには自分で公的年金などの社会保険料を負担する必要があります。家計の助けにしようと始めたFXが逆に負担となると問題です。どのような場合に扶養控除や配偶者控除から外れるのかについて、知識を身に付けて対策できるようにしましょう。

専業主婦のFX所得金ベースで考えると、チェックするべき数字は38万円と130万円です。FXでの所得(収入から基礎控除38万円と必要経費を差し引いた金額)が38万円を超えると、夫の配偶者控除から外れます。

例として、FXで得た収入が40万円の場合は、基礎控除の38万円を引いて2万円なので大丈夫です。収入が100万円で、必要経費が20万円あったとすると、100-38-20=42万円。38万円を超えるため、夫は配偶者控除が受けられず、その分税金が高くなります。

38万円の次に意識したい数字は130万円で、こちらは先ほどの所得ではなく、FX収入そのままです。FXでの収入が130万円を超えると、社会保険上でも夫の扶養から外れたとみなされ、自分で国民健康保険料や国民年金の料金を払わなくてはなりません。

社会保険の扶養を外れると、社会保険料だけで年間約30万円程度多い出費となり、かなり家計の負担は重くなります。副収入やお小遣いを稼ぐ程度にしておきたい方は、これらの数字の意味を理解しておきましょう。

海外FXの確定申告について

高レバレッジが魅力で人気の高い海外FXですが、税制面では国内FX比べて不利な面が多いです。大きな利益を出していればいるほど、税金に注意しなくてはなりません。

国内FX会社での取引で得た利益は、「申告分離課税」といって、給与所得や事業所得とは分離して課税計算ができます。所得税は累進課税制度で、所得額が上がれば上がるほど税金が重くなる仕組みです。

所得額が300万円なら10%で済んでいたのが、2000万円になると40%と大幅に上がりますので、FXの収入と合算すると税金がとても重くなります。申告分離課税なら、FXでどれだけ利益が出ていても20.135%で計算され、節税になるのです。

しかし、海外FXで利益を得た場合は、この特典が受けられず総合課税となります。所得を合算して届け出ることになるため、大きな利益を得たとしても儲けの半額ぐらいはキープしておき、税金の納付に備える必要が出てきます。

また、損失の繰り越しや国内FXとの損益通算もできません。海外FXと国内FXの両方で取引している方は、申告分離課税と総合課税の2種類で別々に計算しなくてはいけない点に注意しましょう。

FXの確定申告に必要とされる書類

確定申告を行う際は、各種書類の準備及び作成が必要となります。下記にFXでの確定申告を行う際に必要とされる書類について取り上げました。

「国税庁のウェブサイト等から取得し作成する書類」

申告書B

第一表・第二表申告書第三表(分離課税用)

先物取引に係る雑所得等の金額の計算明細書

申告書付表(先物取引に係る繰越損失用→損失の繰り越しを行う場合)

「個人で用意もしくは作成する書類」

年間取引報告書(FX会社が発行、事業者により名称が異なる場合もあり)

源泉徴収票経費表

書類の書き方①確定申告書

確定申告書の書き方の詳細については、専門書等をご覧ください。下記は確定申告書の書き方について、Web対応の場合の大きな流れを解説致します。

  1. 国税庁のウェブサイトにある「確定申告書作成コーナー」から作成手続きに入る
  2. 該当する項目を順次記入する
  3. 作成後、提出方法を選択

以前は手書きで確定申告書を作成するケースが殆どでしたが、現在はWeb上で該当項目を入力するだけで確定申告書の作成が可能です。よってFXの確定申告を行う場合は、Web上での確定申告書作成をお勧めします。

最終的に作成された確定申告書は、e-Taxと呼ばれる電子申告システムを利用してWeb上で確定申告書作成から提出まで完結させることも可能です。

また作成した確定申告書の書面を印刷して、所轄の税務署に対して持参もしくは郵送する、という方法も可能です。税務署に持参する際は、3月の確定申告締切日に近くなると、税務署には確定申告を行うための長蛇の列になります。2月など早めの時期の持参なら長蛇の列に並ぶ必要はありません。

Web上での確定申告書作成は、該当項目を埋めるだけで自動的に数値が計算されるため、間違いも殆ど生じません。またビジネスマン・OL等で確定申告の目的がFX取引の利益に対する納税額確定のみであれば、埋める項目も少ないので作成に手間はそれ程かかりません。

書類の書き方②個人で用意する書類

1年間の取引情報は、FX会社の年間取引報告書で確認可能です。FX会社で1月に前年の取引報告書が出来ると、年間取引報告書のお知らせがメール等で来ます。証券会社の場合は、年間取引報告書が郵送されるケースもありますが、FX会社の場合は殆どが自らFX会社のホームページにアクセスして、年間取引報告書をダウンロードする必要があります。

取引しているFX会社が複数社に渡る場合は、全FX会社の年間取引報告書をダウンロードする必要があります。

そして全ての会社の年間取引報告書を添付書類として確定申告の際に提出する必要があります。確定申告書の欄でまとめきれない際は、エクセル等で合算した資料を添付するとの一手間を加えることをお勧めします。

また経費表について、特に定められたフォーム等はありません。こちらもエクセル等で内容をリストにまとめた上で資料を添付することで、仮に後日経費について税務署から問い合わせがあった際もスムーズな対応が可能となります。

利用のFX会社が少数で、FXの経費申請も行わない場合は、FX会社からダウンロードする年間取引報告書の添付程度で構いません。しかしながら複数のFX会社を利用している・FXに係る経費を計上する場合等は、税務署に内容の説明を行うための資料を作成し添付する等の一手間を加えることをおすすめします。

FX用確定申告書の書き方

それでは、FXトレーダーが確定申告書を書く際の手順について説明します。はじめに「先物取引に係る雑所得等の金額の計算明細書」にてFXの収支をはっきりさせた後に、申告書を作っていくとスムーズです。各項目の細かい内容は国税庁のHPや専門書を参考にしてください。

先物取引に係る雑所得等の金額の計算明細書

この書式で、FXを含んだ先物取引関連の所得を計算します。まずは、表の上部中央にある、いずれの所得用なのか丸を付ける部分では「雑所得用」を選択します。一覧表では、順番に以下のように入力していきます。

取引の内容

種類:為替証拠金決済年月日と数量:取引FX会社が複数ある場合は空欄、単一口座の場合は取引FX会社発行の「年間取引報告書」に記載されているまま記入決済の方法:仕切

総収入金額

差金等決済に係る利益又は損失の額:全FX会社の「年間取引報告書」記載の利益・損失(為替差益とスワップポイントの合計)を合算して記入

計:「差金等決済に係る利益又は損失の額」と同額を記入

必要経費等

手数料等:全FX会社の「年間取引報告書」に記載のある手数料の合計額その他の経費:セミナー代、書籍代、セミナー交通費など、FX取引に関わる費用ごとの合計額計:必要経費の合計額

ここまで計算したら、【総収入金額】の豪計から【必要経費等】の合計をマイナスして一番下の所得金額に記載します。

これで、先物取引に係る雑所得等の金額の計算明細書(以降計算明細書とします)は完成です。

キャッシュバックなどキャンペーンで得たお金は?

ここで確認しておきたいのが、キャッシュバックなどFX会社で行っているキャンペーンよって得たお金をどう扱うかについてです。口座開設時のキャッシュバックなど、一時的に得た所得は「一時所得」として扱います。

一時所得は50万円を超えなければ所得申告の必要はありません。50万円を超えた場合は一時所得として総合課税で計算し、計算明細書には記載せず、所得申告書の第一表に記載します。

気を付けたいのが、FX会社が定期的に開いている「〇〇万通貨以上の取引でキャッシュバック」のパターンです。口座開設時のキャンペーンであれば1回きりのチャンスなので一時所得と言えますが、口座開設後のキャッシュバックキャンペーンについては、定期的に収入を得ていると見なされ、雑所得として分類される可能性があります。

この場合どう扱うかについては、法律ではっきりと明示されているわけではないため、税務署でどう申告すればいいのか質問・相談してください。

申告書B第一表・第二表

次に、申告書Bの第一表・第二表作成に進みましょう。

給与収入のある方は、第二表から作成すると分かりやすいので、先に第二表から記入内容を説明します。

第二表

所得の内訳:「所得の種類」は「給与」固定。後は右から順番に、勤務先の会社名・収入金額・支払った所得税額を記入所得から差し引かれる金額に関する事項:以下の表の条件に当てはまったら記載(詳しくは専門書や国税庁のサイトで確認)

本人や家族の医療費が年間10万円を超える 国や地方自治体など、指定の団体に特定寄付金を納めた

所得控除の種類 条件
雑損控除 災害や盗難などで損害を受けた
医療費控除 本人や家族の医療費が年間10万円を超える
社会保険料控除 本人や家族の社会保険料(健康保険料・厚生年金保険料など)を支払った
小規模企業共済等掛金控除 小規模企業救済などの掛金を支払った
地震保険料控除 地震保険料を支払った
寄付金控除 国や地方公共団体など、指定の団体に特定寄附金を納めた
寡婦・寡夫控除 配偶者と死別、または離婚し、一定の条件に当てはまる
勤労学生・障害者控除 年間所得65万円以下など、一定の要件を満たす学生や障害者
配偶者控除 年間所得が38万円以下の配偶者がいる
配偶者特別控除 年間所得が38万円超・76万円未満の配偶者がいる
扶養控除 年間所得が38万円以下の扶養親族がいる
基礎控除 全員
住宅ローン控除 申告期間の間に住宅を購入・増改築などした人(一定の条件あり)
青色申告特別控除 個人で不動産所得や事業所得を得ており、複式簿記による会計・記帳をして所得申告をしている人

第二表が完成したら、第一表へ進みます。

第一表

第一表はここまで記入してきた、計算明細書と第二表を基にして金額を記入し、合計するだけです。控除の書き方に関しては、前述した表にまとめていますので確認しながら金額を記入してください。

収入金額、所得金額を源泉徴収票から転記前述の表に従い、控除額を記載源泉徴収票から控除された所得税額を転記

申告書第三表(分離課税用)

申告書の第三表では、給与所得と先物取引で得た所得から、税金を別々に計算して記入します。

収入金額の分離課税「先物取引」:計算明細書で計算した「総収入金額」の合計額を転記所得金額の分離課税「先物取引」:計算明細書で計算した「所得金額」の合計額を転記税金の計算欄:「所得金額の合計」と、「所得から差し引かれる金額」を第一表から転記して「対応分」に「所得金額の合計」から「所得から差し引かれる金額」を差し引いた金額を記載所得金額の分離課税「先物取引」で記載した金額を、「(67)対応分」の欄(記入欄の番号は(75))」に転記

ここまでで、分離課税の計算対象となる所得金額(給与・先物取引)が出ます。

次に、右側で所得税を計算します。給与の方は通常の所得税お同じ計算式、先物取引については、税率は一律20.315%です。

第三表で所得税の計算が完了したら、第一表に戻り、最終仕上げに入ります。

申告書B第一表に第三表で計算した所得税を転記

第三表で計算した所得税を、第一表の右側上部にある「税金の計算」に転記します。転記した結果、これまで給料から天引きされていた所得税額よりも算出した税額が上回っていれば、差額は納付しなくてはなりません。逆に、算出した税額が支払った税額よりも下回っていれば差額は還付されます。以上で、所得申告は完了です。

FXで節税する方法

FXで節税するには以下2つの方法が考えられます。節税は合法ですが脱税は違法です。しっかり払うべき税金は払うという姿勢を持って、節税に取り組みましょう。

最近はふるさと納税による節税も話題になっていますね、興味のある方は一読の価値ありです。

節税方法1.経費を洗い出してすべて申告する

一つは経費を洗い出して申告する方法です。経費として認められるにもかかわらず、申告されない経費があるのはもったいないことです。たとえば下記のようなものが挙げられます。

  • 取引手数料
  • PC代
  • 通信費
  • 書籍代
  • セミナー費用
  • 交通費

しかし、それがFXの取引に使ったことを証明することが難しい場合、必ずしも経費として認められるとは限りません。FXの取引で必要な経費であったことを説明できるよう、税務署にいく前に準備をすることが必要です。

節税方法2.法人化する

お小遣い稼ぎ程度の利益であれば逆に損をしてしまうこともありますが、もしFXで大きな利益を上げられているのなら、法人化を検討してみてはいかがでしょうか。法人化については次の章で詳しく説明します。

節税方法3.経費を計上する

必要経費はマイナスできる

所得とは収入から必要経費を差し引いたものなので、FXの収入=所得と考えてしまうと、損をする場合があります。FXにも確定申告の時に経費として計上できるものがあります。

FXで経費になる可能性があるもの

経費を計上すれば節約できる仕組みはわかったけど、具体的にはどんなものが経費として認められるの?

わかりやすい例で言うと、パソコンとかです!

まず、大前提として「FXで発生した収入を出すための経費」である必要があります。それを踏まえて、以下にいくつかの例を羅列してみます。

  • トレード用パソコン
  • 電気代・プロバイダー料金
  • 取引手数料
  • 投資セミナー受講料
  • 投資資料(新聞、書籍等)

経費として認められやすいもの

投資や金融関連の新聞・書籍などは経費として認められやすく、投資セミナーの受講料も同様に認められやすい傾向があります。

取引手数料も経費として計上して問題ありませんが、注意が必要なのはスプレッド=取引手数料ではないことです。

決済時にスプレッド分も含まれた損益になるので、ここでいう取引手数料とは、その他の手数料を指します。

最近はスプレッド以外の手数料を取らないのが当たり前の時代なので、普通にFXをする場合、手数料は発生しないことが多いでしょう。

経費として認められにくいもの

トレード用のパソコンであることが前提ですが、そうであってもパソコンは認められにくいです。なぜなら、個人投資家の場合、トレード用のパソコンであることを証明することが難しいからです。

電気代やプロバイダー料金も同様で、トレードルームを借りるなどして、明確に私生活で使った分との区別ができない限りは、認められにくいと考えておきましょう。

経費として認められるものと認められないもの

認められるか判断できないものは計上する

確定申告をする時は、絶対にミスはあってはならないと萎縮してしまう人もいます。しかし、例えFXの経費として認められないものを計上してしまっても、故意に欺くつもりでないのならば、税務署に指摘され修正を求められるだけです。

本来は経費で計上できるものを除外していたとしても、親切に税務署が教えてくれることはありません。

そのため、判断が微妙なものであっても経費として計上し、税務署に判断を仰ぐという考え方もあります。

また、説明を求められた時に合理的な理由で説得するため、領収書などの資料を保管しておきましょう。

節税のための法人化

誰でも20.315%の税金は高いと感じるのではないでしょうか。実はFXでかかるもっとも大きな費用が税金です。FXの利益が年間数百万円になったら、法人化を検討してみましょう。ここでは法人化のメリットとデメリットを紹介します。

法人化のメリット

経費にできる項目が増える

個人に比べ法人は経費と認められる対象が多いため、費用が増え利益が減り、結果として節税することができます。

家賃、社用車、税理士への顧問料、保険料、役員報酬、従業員への給与支払いなどが経費計上できるようになります。役員報酬とは自分の給料のことです。家族を社員にすることで、支払う税金などを大きく抑えることができます。退職金などを積み立てたり、小規模企業共済等を積み立てたりなど、工夫次第で大きく節税することが可能です。

損失の繰越が9年になる

個人の場合、損失の繰り越しは最大3年間でした。しかし、法人化することで最大9年間も損失を繰り越すことができます。長くトレードを続けていると、トータルで損失が出てしまう年もあるでしょう。いくら熟練のトレーダーとはいえ、不測の事態には大きな損失をこうむることもあります。

損失の繰越期間が長ければ精神的にゆとりが生まれ、より長期の目線で取引をすることができるのではないでしょうか。

レバレッジを自由にかけられる

個人の場合レバレッジは最高25倍までです。これは投資家をリスクから守るために定められたルールです。そのため法人化して法人口座を持てば、FX会社が許可する上限のレバレッジまでトレードできます。個人に比べよりハイレバレッジの取引ができるようになりますが、ハイレバレッジはハイリスクでもありますので運用に注意が必要です。

法人化のデメリット

初期費用がかかる

法人化は会社を登記する必要があるため、初めにお金がかかります。登録免許税15万円、公証人役場の費用5万円など、法人化には30万円ほどかかってしまいます。法人化すれば経費として認められるとはいえ、イニシャルコストがかかるのは見逃せないデメリットです。

個人では必要ない費用がかかる

たとえその年が赤字であったとしても、地方税は毎年7万円ほどかかります。また法人化すると帳簿が複雑になってしまうため、税理士に依頼することになるでしょう。その場合、税理士に対しておよそ10万円ほどの顧問料を支払う必要があります。顧問料は経費にすることができますが、個人では必要なかったため痛い出費と感じられます。

自由に利益を使うことができない

法人化すると収益がすべて自分のものになるわけではありません。自分の給料は、役員報酬として会社の収益から支払われます。役員報酬は年に一度その年の報酬を決めて、その後変えることができません。FXの取引は、大きな利益が出ることも、大きな損失が出ることもあります。自由に利益を使えないため、あらかじめ利益を予想して自分の報酬を調整をする必要があります。

FXの税金を取り巻く新しい制度

FXに関する税金事情は年々変化しています。少額投資家の優遇措置として2014年に始まったNISA(少額投資非課税制度)、2016年に始まったマイナンバー制度などは、どう影響を与えるのでしょうか。

NISA(ニーサ)の影響

専用口座を用意することで年間120万円までの利益が5年間、非課税になるNISAですが、残念ながらFXには適用されません。そのため、NISAがFXに与える影響は考える必要がないでしょう。

マイナンバー制度の影響

FXの所得を確定申告する時にマイナンバーが関係してきます。2016年以降の確定申告ではマイナンバーの記載と本人確認書類が必要になりました。

ここでいう本人確認書類とは、番号確認書類と身元確認書類をあわせた書類を指していて、マイナンバーカードはこの両方の条件を満たしています。

マイナンバーカードと通知カードは別物であり、通知カードは番号確認書類としての条件しか満たしていないことに注意が必要です。

税金で副業のFXが勤務先にバレるのか

会社に内緒でFXをしている人は会社にバレたりしないの…?

所得税でバレることはありません。

ただ納付方法によってはバレる可能性があります。今から詳しく説明するのでしっかりと確認しましょう。

一般的な企業は副業を禁止しています。そのため「FXの利益が確定申告によって勤務先に知られてしまうのではないか」と心配な人もいるでしょう。禁止されているかどうかがわからない人は、会社にある就業規則を確認してみてください。

所得税ではバレない

FXの利益は申告分離課税として扱われ、給与所得も含まれる総合課税とは別枠で扱われます。

そのため、確定申告の時に会社に何らかの申請をする必要はなく、この段階でバレることはありません。

住民税ではバレることも

FXの利益に課せられる税率は20%で、その内訳は所得税が15%、住民税が5%になります。この住民税の納付の際に勤務先に副業がバレる可能性があります。

会社員の場合、住民税の納税は特別徴収といって給与から天引きされるかたちになっています。

特別徴収とは、企業が社員の代わりに税金を納める制度なので、会社が給与所得に対する住民税の計算をした場合に、FXの所得分の確定申告があると計算があわずに、給与所得以外に収入があることを知られてしまうのです。

普通徴収なら勤務先にバレない

副業禁止の会社に勤めている場合、どうしても会社に知られたくない人もいるはずです。

その場合は、確定申告の時に住民税の納付方法で普通徴収を選択すると、会社が代わりに納めてくれていたものを自分で納めることになるので、給与所得以外の所得を知られてしまう可能性は少なくなります。

完全に隠し通すのは難しい

住民税の納付方法を普通徴収にすると、勤務先にバレる可能性は少なくなりますが、完全ではありません。

可能性としては、医療控除などで住民税を払い過ぎた場合で、会社を介して本人に還付されるケースもあるので、これにより勤務先に副業を知られてしまうこともあります。

副業がバレたらどうなるのか

副業禁止の会社で、副業をしていることがバレたらペナルティを受けるのではないか。そう恐れるからこそバレないための対策をするはずです。

しかし、そもそもFXや株などの投資を副業に分類するかどうかの定義は曖昧で、会社よってかなり違いがあるかと思われます。

勤務中にFX取引を行ったのなら罰せられるかもしれませんが、本業に影響のないレベルでのFX取引であれば、それほど気に留めない、と考えるのが一般論ではないでしょうか。

もちろん、副業をしたからといって法律で罰せられることもなく、あくまでも本人と会社の問題になります。

わからなければ税理士を頼る

確定申告は複雑な手続きです。給与所得のほかに副業をしていたり、株の投資をしていたりすると、自分一人では処理しきれない可能性があります。困ったときはプロである税理士に依頼をしてみましょう。3月15日ギリギリになると、税理士事務所が手一杯で断られる可能性がありますが、時間的に余裕がある場合は依頼してみるのもありです。

お金を払って確定申告をするのはいやだと考える人もいるでしょう。先ほども説明しましたが、確定申告シーズンは税務署に税理士がいて無料で相談に乗ってくれます。確定申告の手続きがわからなければ、税務署にいって無料で税理士に相談し、書類を完成させるのがおすすめです。

まとめ

FXの税金に関する基礎知識を紹介してきましたが、最後に本日のおさらいです。

FXの利益は雑所得に該当し、申告分離課税なので確定申告の必要があります。

課税ラインは、わかりやすく自営業やフリーターは38万円超、会社員は20万円超と覚えておくとよいでしょう。

FXの利益への課税は決済したものにのみ行われ、損失を出してしまった場合は、繰越控除制度を思い出してください。

確定申告の時に必ずやっておきたいのが経費の確認で、FXの経費として計上できるものがあるかもしれません。

勤務先にFX取引を知られたくないなら、確定申告の時に住民税の普通徴収を選択すると安心です。

最後まで読んでいただければ、FXの税金についての疑問がほぼクリアになったのではないでしょうか。

今回学んだことを活かして、しっかり税金を納めてFXのトレードを楽しみましょう。

ご紹介したような税金に関する情報はFX初心者必須の知識です。もしこれからFXを始められる方は、こちらの記事を必ずご覧ください。

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監修者紹介/FX専門家 五十嵐勝久

中央大学経済学部卒。アルゴ株式会社代表取締役。銀行や証券、FX会社に勤務し、営業、企画、マーケティング部に所属。40歳で会社を辞めて起業。現在はFXや証券会社などのプロモーション業務、システム開発を行う一方、システムトレーダーとしても活躍。

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