FXの逆指値(ストップ)注文の方法/使い方と使用例を解説

  • 更新日: 2019/07/25

FXの注文方法の1つに、逆指値注文があります。

この逆指値注文は予約注文の一つで、利用するトレーダーの多いメジャーな注文方法です。

様々な使い方ができるので、使いこなすことができれば色々と便利な注文方法なのですが、指値注文と似たようなものだと誤解している人や、そもそもどんな注文方法かを理解していないという人も時折見受けられます。

そこで今回は、

  • 逆指値注文がどんなものなのか知りたい。
  • 逆指値注文をどのような場面で使えばよいか知りたい。
  • 逆指値注文を使う時、どんなことに注意すればよいのか知りたい。

という人に、逆指値注文の基本と使い方をご紹介します。

逆指値注文とは何か

それでは具体的に、逆指値注文とはどのようなものなのかを説明します。ここではまず、逆指値注文がどういった注文方法なのか、どんな時に使うものかを紹介します。またデメリットについても解説します。

逆指値注文の基本

逆指値注文というのは、指値注文とは反対に、自分にとって不利な条件での注文を出す方法です。そのため、買う場合は、現在のレートより高いレートを指定して、それを超えた時に発注されます。反対に売る場合は、現在のレートより安いレートを指定して、それを下回った時に発注されます。

通常、なるべく安いレートで買い注文を、なるべく高いレートで売り注文を出すものなので、最初に書いたとおり、一見すると自分にとって不利になるレートで指値を入れているように見えます。しかし、逆指値注文は使い方によっては十分なメリットがあるのです。

逆指値注文の基本的な使い方

指値注文は、具体的にはどのような注文をするのでしょうか?

指値注文の模式図

例えば、現在の米ドル円のAskのレートが1ドル120円だとします。その時、1ドル122円までレートが上がったら通貨ペアを買います、という注文を逆指値の場合は出します。また、現在の米ドル円のBidのレートが1ドル120円だとします。その時、1ドル118円までレートが下がったら通貨ペアを売ります、という注文を逆指値では出します。

指定したレートにならない場合は注文が成立しないので、その時は注文そのものをキャンセルすることも可能です。

また、逆指値注文も、指値同様に注文の有効期限が定められていて、それを過ぎると自動的にキャンセルとするFX会社が多いです。そのため、逆指値注文を継続して出したい場合、自動的にキャンセルされたら、再び注文を入れ直す必要があります。

逆指値注文はどのような時に便利なのか?

逆指値で損失を限定するイメージ

逆指値注文は、損失を止める際に使われることが多い注文方法です。トレンド相場になり、自分の持っているポジションで利益が発生しているとします。しかし、トレンドが現在とは反対方向に動く気配が見えた時、そのまま何もしないでいると、トレンド転換してしまった場合に損失が発生してしまいます。

そうならないようにあらかじめ逆指値注文を「設定価格を下回ったら売ります」や「設定価格を上回ったら買います」と出しておくことで、仮にトレンドが現在とは反対になったとしても、その際の利益の縮小を最小限に抑えることができます。

また、新規ポジションを建てたものの、自分が予想した方向とは逆に進んでしまい、損失が出てしまったとします。「今は一時的に反対方向に進んでいるのかもしれない。でも、もしかしたら、このまま反対方向に進む可能性もある」と考えた場合、逆指値注文を使って損切りすることもできます。懸念したとおり、そのまま反対方向に進んでしまったら、逆指値注文による損切りが発動し、損失を限定することができます。

また、逆指値注文は条件を定めた予約注文なので、成行注文とは違い、相場に張り付く必要がないというメリットもあります。

為替レートの動きをどう予測していいのかわからない、というFX初心者に、逆指値注文はおすすめの注文方法でもあります。

逆指値注文のデメリット

逆指値注文にはデメリットもあります。それは、逆指値で指定したレートで約定するとは限らないというものです。

逆指値注文は「ストップロス注文」とも言います。先ほど説明したように、損失をストップさせるための注文方法です。損失をストップさせるためには約定を優先させなくてはなりません。そのため、指値注文とは違い、成行注文で発注されることになり、想定したよりも不利なレートで約定することもあるのです。逆指値注文を使う際は、スリッページが発生する可能性があることに留意しましょう。

また、発注レートを指定しているため、相場の状況次第では、いつまでも注文が成立しないこともあります。相場の動きをきちんと確認し、指定したレートに届きそうにない場合は、注文をキャンセルしたり、発注レートの見直しをするなどの対応をしましょう。

逆指値注文の使用例

逆指値注文はどのようにして使えば効果的なのでしょうか?ここでは、いくつかのシチュエーションごとに、逆指値注文の使用例を説明していきます。

新規注文での逆指値注文の使用例

新規注文で逆指値注文を使う場合、新規買い注文では現在のAskのレートより高いレートになった時に逆指値注文が発注されます。上昇トレンドを逃さないようにするために逆指値注文を発注するのですが、予想が外れて下降トレンドになり、Askレートが逆指値の発注レートに到達しなかった場合は、注文は発注されません。

新規売り注文の場合は、現在のBidのレートより安いレートになった時に売り注文を発注します。下降トレンドを逃さないようにするために逆指値注文を使うのですが、予想が外れて上昇トレンドになり、Bidレートが逆指値の発注レートに到達しなかった場合は、注文は発注されません。

このことから分かるように、逆指値注文は、レートそのものよりもトレンドの向きを重視した注文方法であると言えます。

決済注文での逆指値注文の使用例

決済注文で逆指値注文を使用する場合は、主に損切りのために使われます。

決済で買い注文を発注する場合について考えてみます。決済の買い注文は、新規でショートポジションを建て、それを決済で買い戻すということになります。

例えば1ドル118円でドル円のショートポジションを持ったものの、その後上昇してしまい、現在は1ドル120円となってしまったとします。その後、上がる可能性もあるものの、さらに下がる可能性も同じくらいあると思う場合は、1ドル121円を超えたら逆指値で買い注文を出して損切りする、という使い方をします。

反対に、決済で売り注文を発注する場合について考えてみます。決済の売り注文は、新規でロングポジションを建て、それを決済で売るということになります。

1ドル120円でドル円のロングポジションを持ったものの、その後下がってしまい、現在は1ドル118円になってしまったとします。この後、もしかしたら上がる可能性あると考える一方で、さらに下落する可能性も同じくらいあると考える場合、1ドル117円を下回ったら逆指値で売り注文を出してそれ以上の損失を防ぐ、という使い方をします。

損失を許容できる範囲内に抑え、それ以上の損失の拡大を防ぐため、決済で逆指値注文を行うのは有効です。

逆指値注文をどのように使うか

それでは、逆指値注文をより有効に使うためにはどうしたらいいでしょうか?ここでは、売買の狙いに応じた逆指値注文のメリットについて説明していきます。

順張りしたい時には逆指値注文が便利

トレンド相場の時に新規注文をする場合は、逆指値注文を使うと便利です。逆指値注文は、「現在価格よりも高い値段で買う」「現在価格よりも安い値段で売る」という不利な条件の注文で、成行注文で発注されるため、想定よりも不利なレートで約定する可能性もあるので注意が必要です。しかし、思った通りのトレンドになって、発注レートに到達しないと注文は成立しないので、トレンドの判断がつきにくい場合に注文を出せるメリットがあります。

順張りはトレンドに従ってトレードします。そのため、今発生しているトレンドの向きに沿う形で発注するため、「現在価格よりも高い値段で買う」「現在価格よりも安い値段で売る」という注文を入れます。取引画面をずっと見ていられる場合は、わざわざ逆指値注文を使わなくても、成行注文で発注しても良いのですが、ずっと取引画面を観ていられない場合は、逆指値注文を入れておくと良いでしょう。

逆張りしたい時にも逆指値注文は便利

逆張りしたい時の逆指値注文図

順張りだけではなく、逆張りをしたいときにも逆指値注文は便利です。

例えば、レートがどんどん下がっているとします。そのチャートを見て、「もうそろそろサポートラインに到達し、反転しそうだ」と予想したとします。その反転が一時的なものではなく、大きなトレンド転換になると予想した時には、下落途中で買い注文を入れましょう。

その際、現在のレートよりも上のレートに逆指値注文を入れることで、読み通り底で反転したら逆指値注文が約定します。もしも読みが外れてそこからなかなか上がってこないようであれば、注文が約定することはありません。

もちろん、この場合も成行注文で行っても良いのですが、相場にずっと張り付いていられない場合には逆指値注文を使うと良いでしょう。また、チャートを見て発注をかける場合、チャートに表示されるレートは、基本的にBidのレートであることに注意が必要です。そのため、買い注文を入れる場合は、チャートで表示されるレートにスプレッド分を上乗せして考えましょう。なお、FX会社によっては、AskBidを切り替えて表示できるところもあります。

レンジブレイクを狙った取引にも逆指値注文が有利

レンジブレイクの逆指値の図

レンジ相場が続いていて、レンジブレイクを狙った取引をしたい場合にも逆指値注文が有効です。

やり方としては、「レンジブレイクする」と予想する方向に逆指値を入れます。レンジを抜けた後に上昇すると予想しているのであれば、逆指値の買い注文を入れましょう。逆に、レンジを抜けた後に下落すると予想しているのであれば、逆指値の売り注文を入れましょう。予想通りに相場が動けば、逆指値注文は約定します。もしも思ったのとは逆に動いた場合は、約定することもないので安心です。

レンジブレイクはその後の動きが読みにくいことも多いので、トレンド転換のタイミングに若干乗り遅れる可能性はありますが、安全性を高めるためには逆指値注文を活用した方がいいでしょう。

決済での逆指値注文

逆指値注文の決済での使い方は、ロスカット注文として使うパターンがよく紹介されるのですが、利益確定で使うことももちろんできます。

買い建てしているポジションがある場合、「予想通り、相場が上昇して利益が出たので利益確定のための注文を出したいけれど、ずっと相場に張り付いていられない」という時に、逆指値注文を利用することができます。

決済での逆指値注文の例図

例えば1ドル110円でドル円のロングポジションを持ち、現在のBidレートが1ドル112円になったとします。

ここから先、さらに上がるか、それとも下降トレンドに転換するか分からない…という場合に逆指値注文を入れましょう。さらに上昇するのであれば、そのまま上値を追い、下降トレンドに転換するのであれば、いったん利益を確定したい…という時に、利益確定のための逆指値注文を、現在のBidレートである112円より下に入れます。

もしもそのまま上昇すれば、逆指値注文は発注されないので注文を取り消せば良く、下降トレンドに転換したのであれば、逆指値注文が発注され、利益が確定します。

ただし、急落した場合は約定が遅れてしまい、損失が生じる可能性もあるので、そのリスクを承知の上で逆指値注文を使いましょう。

自分の裁量で損切できない場合に逆指値を入れておく

保有ポジションで損失が出ている時に、「もしかしたらここから上がって(あるいは下がって)、損失が縮小するかもしれない」などと考えてしまい、なかなか損切りできない時があります。

そのまま放置していても、証拠金維持率が一定のラインを下回った時に強制ロスカットが発動し、ロスカットされます。しかし、それでは損失が大きくなってしまいます。そうならないために、自分で損切りすることはとても大切なのですが、なかなかできない人もいます。

そんな人は、逆指値注文を使って損切りするのがお勧めです。自分が許容できるリスクを決めて、それを上回る損失が出ないよう、あらかじめ逆指値を出しておくのです。そうすることで、強制ロスカットが発動する前に損切りできるので、損失の拡大を防ぐことができます。

また、「これからの市場の動きが読めない」という場合には、同時に2つの注文を出し、そのうちどちらかが成立したら、もう片方をキャンセルするというOCO注文を出すことも選択肢の一つです。

ただし、逆指値注文は成行注文となるため、必ずしも想定したレートで決済できるとは限らないということは、念頭に置きましょう。

逆指値注文のスリッページと自分の許容リスク

逆指値注文では、スリッページが発生する可能性があります。スリッページと自分の許容リスクについてどう考えれば良いか、ご紹介します。

スリッページが発生するリスクをどう考えるか

逆指値注文は、成行注文で発注されます。なぜなら、「ストップロス」という別名のとおり、損失をストップさせるための注文であるからです。

成行注文は約定のスピードが速いのが特徴です。そのため、損失の拡大をいち早く止めることができるように、逆指値注文は成行注文で発注されます。しかし、急落や暴騰が置きた際には相場の動きについていけず、スリッページが発生しやすくなります。

中にはスリッページが発生することを好まない人もいます。成行注文で発注すると、想定よりも不利なレートで約定する可能性もあるため、自分の想定よりも利益が縮小したり、損失が拡大することもあり得ます。

逆指値注文は非常に便利な注文方法ですが、これらリスクに対して許容できるのかどうか、きちんと考えて使った方が良いでしょう。

FXトレードの際に何を重視するか考える

逆指値注文は成行注文で発注されるため、ずっと相場に張り付ける人は、あえて逆指値注文を使う必要はないかもしれません。逆指値注文を使わず、その時々の相場の状況を見ながら成行注文で発注した方が、より利幅を増やせたり、損失をさらに限定できる可能性もあります。しかし、仕事などで取引時間が限られている場合は、逆指値注文を活用した方が良いでしょう。

また、自分にとって有利なレートでの約定を重視するのであれば指値注文を使った方が良く、指値注文に合ったタイプのトレードスタイルで取引する方が良いでしょう。

指値注文は予約注文ですが、執行されれば成行注文での発注となるので、約定も早くなります。そのため、スキャルピングのように回数を重ねる取引の場合は、逆指値注文は有効です。

また、スキャルピングは超短時間の取引を数多く繰り返して利益を重ねる手法であるため、利益が薄い分、損切りのタイミングも他の取引方法より早くなります。スキャルピングで新規注文を発注する際には、自分のポジションと逆方向にレートが進んだ場合にすぐに損切りできるよう、逆指値の決済注文を入れた上でトレードした方がいいでしょう。

また、短期トレーダーの多くは、高いレバレッジでの取引を行っている人がほとんどですので、資産に対するリスクも同様に大きくなっています。そういった方は、逆指値注文を入れておくことをおすすめします。

このように、許容リスクやトレードスタイル、注文方法にはそれぞれ関係があります。そのため、自分が何を重視するのかをしっかりと考えた上で注文方法を考えるようにしましょう。

トレードスタイルについては、以下の記事を参考にしてください。

まとめ

逆指値注文は使い方が一見ややこしいようにも思えますが、慣れてしまうとそうでも無く、色々な場面で使えて便利です。損切りのために使われることが多い注文方法ですが、それ以外にもシチュエーションに合わせて様々な使い方をすることができます。

逆指値注文を使いこなして、損失が拡大するのを防いだり、トレンドにうまく乗ってトレードしていきましょう。

ご紹介したような注文方法はFX初心者の方の必須基本知識です。これからFXを始められる方は、こちらの記事を読んでみてください。

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監修者紹介/FX専門家 五十嵐勝久

中央大学経済学部卒。アルゴ株式会社代表取締役。銀行や証券、FX会社に勤務し、営業、企画、マーケティング部に所属。40歳で会社を辞めて起業。現在はFXや証券会社などのプロモーション業務、システム開発を行う一方、システムトレーダーとしても活躍。

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