- 更新日: 2020/05/29
2019年9月30日|本日午後からのFX相場予想
本日の日経平均株価は前週末比85円07銭安の21,793円83銭で寄り付いた後、一時下げ幅が140円に達するなど軟調。
トランプ米政権が中国株の米証券取引所への上場廃止や米国の投資家の対中投資制限を検討しているとのニュースが重しとなり、軟調に推移している。
中でも中・アリババ株を保有するソフトバンクグループは3%ほど下落するなど、日経平均の下押し要因になっている。なお、後場の日経平均株価は前週末比100円46銭の21,778円44銭で寄り付いた。
ドル円は軟調な日経平均株価の動向を受け、方向感の出ない展開に。1ドル108円付近のNYカットオプションが意識され、上値の重い状態が続いている。
先週金曜日のドル円は、東京時間中は日経平均株価が軟調に推移したため、上値の重い展開に。
堅調な上海総合指数と対ドルでのユーロ安が下支えしたが、終始方向感の出ない展開となった。
ロンドン時間に入ると、ユーロ圏や英国の金融緩和が意識されたことから、欧州株が全面高に。NYダウ先物も上昇し、ドル円は円安地合いとなった。
また、ニューヨーク時間には米国の経済指標が発表され、8月の米個人消費支出(コアPCE)が事前予想を下回ったため、ややドル売りになる場面もあった。
先週発表された8月の米個人消費支出(コアPCE)は、事前予想の前月比+0.2%を下回る同+0.1%となった。
一方、FOMCがインフレ指標として注目する8月の米コアPCE価格指数は今年1月以来最高となった。
今回の米個人消費支出(コアPCE)は半年ぶりの小幅な伸びになり、コア資本財受注は事前予想どおり前月比-0.2%となった。
個人消費は米GDPの全体の3分の2あまりを占め、コア資本財受注は航空機を除いた非国防資本財、設備投資の先行指標となる。
この2つが鈍化傾向にあることが確認され、今後の米企業の設備投資が低迷する可能性があると考えられたため、相場はリスクオフムードとなった。
資本財の伸びの低下は米中貿易摩擦の影響を受けたものと考えられる。
米国の消費が鈍化傾向にあるとはいえ、なおも堅調であることは事実で、来週発表の9月米雇用統計の結果に注目が集まっている。
この結果を受けてドル円は一時円買い地合いとなったが、その後発表された9月ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)が事前予想の92.0を上回る93.2となったことが好感され、ドル円は1ドル108円を回復した。
しかしその後、トランプ米政権が中国への証券投資の制限を検討していると米ブルームバーグ通信などが報じたことから、一転してドル売り地合いに。ドル円は再び1ドル107円台に水準を下げた。
報道によれば、中国企業の米株式市場の上場廃止も検討しているとのことである。
米国企業が算定する株価指数には近年中国株が組み入れられているものが多いが、米議会でこれを問題視する意見が出ていた。
これを受けて、今回トランプ米政権は対中証券投資の制限などを検討したものと考えられる。
米企業の対中証券投資の制限に関してはまだ検討段階のため、市場では米中関係悪化への懸念が高まっているが、為替相場の反応は今のところ限定的である。
本件に関し、今のところ中国側から公式のコメントは出ていない。10月に行われる予定の米中貿易協議でトランプ米大統領は暫定合意を目指しているが、米企業の対中証券投資制限の方策を検討しているという今回の報道を受け、今後の進展が不透明になっている。
本日この後の東京時間は、ドイツの8月小売売上高の発表に注意したい。
事前予想を下回る結果となった場合ユーロ円が円高地合いとなるだろうが、事前予想を大幅に下回った場合はユーロ円での円高がドル円にも波及する可能性があるため注意が必要だ。
本日の上海総合指数は軟調。一時プラス圏に浮上する場面もあったが、下げ幅を拡大している。
一方、ハンセン総合指数は堅調。マイナス圏でスタートしたものの、プラス圏に転じ、その後も上げ幅を拡大している。
米長期金利は上昇し、堅調に推移している。また、NYダウ先物も堅調。プラス圏で推移している。
テクニカルを見ると、ドル円の一時間足は一目均衡表の雲の上にある。値動きが乏しいことから、ボリンジャーバンドはバンド幅が収縮し、横ばいになってきている。
本日この後の東京時間のドル円は、1ドル108円00銭前後が短期的な抵抗線になるとみられる。それを上抜けた場合は、1ドル108円10銭が抵抗線として意識されるとみられる。
一方、東京時間の支持線は、短期的には1ドル107円80銭前後になるとみられ、そこを割り込んだ場合は、1ドル107円70銭前後が支持線として意識されるとみられる。
(元ネット系証券会社社員 佐藤真奈美氏)
2019年9月30日|本日のFXレンジ予想
ドル/円
- 強気予想:107.67円~108.46円
- 弱気予想:107.40円~108.20円
ユーロ/円
- 強気予想:117.51円~119.06円
- 弱気予想:116.94円~118.57円
ポンド/円
- 強気予想:132.20円~133.73円
- 弱気予想:131.77円~133.18円
(元ネット系証券会社社員 佐藤真奈美氏のレンジ予想)
※過去の相場データから当期の予想変動幅を算出。
2019年9月30日|本日のFX経済指標カレンダー
09:00 |
(NZ) 9月 NBNZ企業信頼感 前回…-52.3 |
---|---|
10:00 |
(中) 9月 製造業購買担当者景気指数(PMI) 前回…49.5 今回予想…49.5 |
10:45 |
(中) 9月 Caixin製造業購買担当者景気指数(PMI) 前回…50.4 今回予想…50.2 |
14:00 |
(日) 8月 新設住宅着工戸数 [前年同月比] 前回…-4.1% 今回予想…-6.1% |
15:00 |
(南ア) 8月 マネーサプライM3 [前年同月比] 前回…8.28% 今回予想…7.45% |
15:00 |
(独) 8月 小売売上高指数 [前月比] 前回…-1.6% 今回予想…0.5% |
15:00 |
(独) 8月 小売売上高指数 [前年同月比] 前回…4.4% 今回予想…2.9% |
16:00 |
(スイス) 9月KOF景気先行指数 前回…97.0 今回予想…96.2 |
16:55 |
(独) 9月 失業者数 [前月比] 前回…0.40万人 今回予想…0.50万人 |
16:55 |
(独) 9月 失業率 前回…5.0% 今回予想…5.0% |
17:30 |
(英) 8月 消費者信用残高 前回…9億ポンド 今回予想…9億ポンド |
17:30 |
(英) 4-6月期 四半期国内総生産(GDP、改定値) [前期比] 前回…-0.2% 今回予想…-0.2% |
17:30 |
(英) 4-6月期 四半期国内総生産(GDP、改定値) [前年同期比] 前回…1.2% 今回予想…1.2% |
17:30 |
(英) 8月 マネーサプライM4 [前月比] 前回…0.7% |
17:30 |
(英) 8月 マネーサプライM4 [前年同月比] 前回…2.7% |
17:30 |
(英) 4-6月期 四半期経常収支 前回…-300億ポンド 今回予想…-195億ポンド |
18:00 |
(欧) 8月 失業率 前回…7.5% 今回予想…7.5% |
19:00 | (日) 外国為替平衡操作の実施状況(介入実績) |
21:00 |
(独) 9月 消費者物価指数(CPI、速報値) [前月比] 前回…-0.2% 今回予想…0.1% |
21:00 |
(独) 9月 消費者物価指数(CPI、速報値) [前年同月比] 前回…1.4% 今回予想…1.3% |
21:00 |
(南ア) 8月 貿易収支 前回…-29.0億ランド 今回予想…12.0億ランド |
21:30 |
(加) 8月 鉱工業製品価格 [前月比] 前回…-0.3% 今回予想…-0.5% |
21:30 |
(加) 8月 原料価格指数 [前月比] 前回…1.2% 今回予想…-1.5% |
22:45 |
(米) 9月 シカゴ購買部協会景気指数 前回…50.4 今回予想…50.2 |
(元ネット系証券会社社員 佐藤真奈美氏)
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