- 更新日: 2020/05/29
2019年9月2日|本日午後からのFX相場予想
本日の日経平均株価は前週末比78円62銭安の20,625円75銭で寄り付いた後も軟調に推移している。
本日は米国市場がレイバー・デイのために休場となるため、様子見ムードとなっていることに加え、一時ドル円が円高地合いになったことが日経平均株価の押下げ要因となったようだ。
後場は前週末比77円06銭安の20,627円19銭で寄り付いた。
ドル円は昨日に発動した米国の対中関税第4弾とそれに対する中国の報復関税の発動を受け、オセアニア時間中に1ドル105円90銭台まで下げてスタートした。
しかし、米国の対中関税第4弾の発動や中国の報復関税に関しては事前に告知されていたことから、市場では織り込み済みだったため、ドル円はすぐに1ドル106円台に戻した。
日経平均株価の軟調を受けたドル売りも、現在のところは限定的なものに留まっている。
先週金曜日のドル円は、東京時間中は五十日(ごとおび)と月末要因による実需筋のドルの売り買いがあったが、仲値がドル余剰だったことからドル売り優勢となった。
その後いったん戻したものの、米長期金利の低下により伸び悩む展開に。
ただ、終盤、中国外務省が「米中は貿易について有効な意思疎通を有している」と述べたと伝わると、市場のリスク回避姿勢が和らぎ、1ドル106円50銭台までドル円は浮上した。
ロンドン時間に入るともみ合いとなったが、ニューヨーク時間に発表された8月のミシガン大学消費者信頼感指数の確報値が速報値の92.1から下方修正されて89.8となったことから、ドル円は1ドル106円10銭台まで水準を下げることとなった。
先週金曜日に発表された8月のミシガン大学消費者信頼感指数の確報値は89.8と事前予想の92.3を下回ったうえ、速報値の92.1をも割り込む結果となった。この数値は3年ぶりの低水準。
先行景況指数も79.9と前回の82.3から悪化しており、米国の消費者心理が悪化していることが伺える内容となった。
これにより、米国の景気に対する先行き不安が再燃し、ドル売り優勢となった。
それに加え、ユーロ圏の景気減速懸念の強まりを受け、ECBが緩和策を打ち出すとの見方から、月末のロンドンフィキシングでユーロ売りのフローが強まったことから、ユーロは全面安に。
これを受け、トランプ米大統領が「ユーロがドルに対しものすごい勢いで下落している」とし、「欧州は輸出と製造が有利になる。FRBはそれに対し何もしていない」「FRBはしなければならないことが解っていない」などとTwitterに投稿。
このこともユーロドルの押下げ要因となり、ユーロドルは2017年5月以来の安値水準となる1.10ドルを割り込むところまで下落した。ユーロの対ドルでの下落が影響し、ドル円は再び水準を上げた。
このようにFRB批判を行ったトランプ米大統領だが、その後記者団から、「米国もマイナス金利になることを希望するのか」との質問を受けると、「それはない」と否定。
ただ、「FRBは大きな間違いを犯している」「世界の中銀の金融政策と比べると、米国の金利は相当低く、このことが競争を厳しいものにしている」と話し、FRBへの批判を再度強めた。
このように、週末に1ドル106円10銭台まで下落したドル円だったが、最終的には1ドル106円20銭台まで戻している。
FRBは積極的な利下げ姿勢には転じておらず、ドル高地合いとなりやすい。
9月のFRBで追加利下げをするとの見方が現在は強いが、ECBも追加緩和策を打ち出す可能性が高く、新興国も次々に利下げに転じている今、これでドル高基調が改善されるかどうかは不透明だ。
なお、冒頭でも書いたとおり、本日は米国が祝日のために休場となっている。
そのため、株式市場、為替市場ともに様子見ムードになりやすいと考えられる。
本日の上海総合指数は堅調。前週末の終値を上回って始まった後も、上げ幅を拡大している。
一方、ハンセン総合指数は軟調。前週末の終値を割り込んで始まった後、マイナス圏でもみ合いとなっている。
また、NYダウ先物はマイナス圏で始まったが、徐々に下げ幅を縮めている。
テクニカルを見ると、ドル円の一時間足は一目均衡表の雲の中にある。ボリンジャーバンドは下向きに。
小動きになっていることから、バンド幅は狭い。
この後、東京時間のドル円は、1ドル106円25銭前後が短期的な抵抗線になるとみられる。
それを上抜けた場合は、1ドル106円35銭が抵抗線として意識されるとみられる。
一方、東京時間の支持線は、短期的には1ドル106円00銭前後になるとみられ、そこを割り込んだ場合は、1ドル105円90銭前後が支持線として意識されるとみられる。
(元ネット系証券会社社員 佐藤真奈美氏)
2019年9月2日|本日のFXレンジ予想
ドル/円
- 強気予想:106.09円~106.78円
- 弱気予想:105.88円~106.54円
ユーロ/円
- 強気予想:116.36円~118.33円
- 弱気予想:115.89円~117.58円
ポンド/円
- 強気予想:128.92円~130.22円
- 弱気予想:128.60円~129.73円
(元ネット系証券会社社員 佐藤真奈美氏のレンジ予想)
※過去の相場データから当期の予想変動幅を算出。
2019年9月2日|本日のFX経済指標カレンダー
未定 | (米) 休場 |
---|---|
未定 | (加) 休場 |
08:50 |
(日) 4-6月期 四半期法人企業統計調査・ソフトウェア含む全産業設備投資額 [前年同期比] 前回…6.1% |
10:45 |
(中) 8月 Caixin製造業購買担当者景気指数(PMI) 前回…49.9 今回予想…49.8 |
15:30 |
(スイス) 7月 実質小売売上高 [前年同月比] 前回…0.7% |
16:30 |
(スイス) 8月 SVME購買部協会景気指数 前回…44.7 今回予想…45.7 |
16:50 |
(仏) 8月 製造業購買担当者景気指数(PMI、改定値) 前回…51.0 |
16:55 |
(独) 8月 製造業購買担当者景気指数(PMI、改定値) 前回…43.6 今回予想…43.6 |
17:00 |
(欧) 8月 製造業購買担当者景気指数(PMI、改定値) 前回…47.0 今回予想…47.0 |
17:30 |
(英) 8月 製造業購買担当者景気指数(PMI) 前回…48.0 今回予想…48.8 |
2019年9月3日|本日のFX経済指標カレンダー
08:01 |
(英) 8月 英小売連合(BRC)小売売上高調査 [前年同月比] 前回…0.1% |
---|---|
08:50 |
(日) 8月 マネタリーベース [前年同月比] 前回…3.7% |
(元ネット系証券会社社員 佐藤真奈美氏)
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