- 更新日: 2020/05/29
2019年8月6日|本日午後からのFX相場予想
本日の日経平均株価は前日比394円77銭安の20,325円52銭で寄り付いた後、下げ幅を拡大し、一時600円超安となる場面もあった。
前日の米株式市場でNYダウが767ドル安と今年最大の下げ幅を記録したことを受け、本日の東京株式市場は全面安の流れとなった。
ただ、途中日本株に本邦長期資金からの買いが入ったことで、日経平均株価はいったん下げ止まっている。
ドル円は、米中貿易摩擦の一層の激化を受けて序盤は1ドル105円半ばで推移していたものの、実需筋によるドル買いが入ったことにより、1ドル106円30銭近くまで水準を上げた。
その後は小動きとなったが、米長期金利の上昇により、ドル円は1ドル107円まで水準を上げる場面もあった。
昨日のドル円は、対中関税第4弾の9月の発動を受けたドル売り地合いが続いた。
東京時間中に日経平均株価の下落を受けて水準を下げた後、財務省、日銀、金融庁による三者会合後に「過度な為替変動は望ましくない」「必要に応じてG7やG20の合意に沿って対応を取る」と竹内財務官が発言したこと受けてややドルが買い戻される場面もあったが、一時的なものに留まった。
ロンドン時間以降もドル安の流れは続き、ニューヨーク時間に発表された米国の7月ISM非製造業景況指数が事前予想の55.5を下回る53.7となり、前回の55.1からも低下したことを受けてドル円は水準を下げた。
この日発表された7月のISM非製造業景況指数は、約3年ぶりの低水準となった。
中でも、新規受注は2か月連続の低下となり、在庫指数も昨年12月以来となる大幅な低下を見せている。
この他に輸出受注も低下し、米国のサービス、商品に対する需要減が確認される内容となった。
先週発表された7月のISM製造業景況指数も軟調な結果となったが、今回のISM非製造業景況指数の結果もそれに続く軟調な結果となったことから、米国の追加利下げが意識されている。
この結果を受け、ドル円はじわじわと水準を下げる展開となった。
本日のオセアニア時間が始まった後、いったん買い戻されたドル円だったが、その後、中国商務省が米農産品の輸入一時停止を発表。
さらに、ムニューシン米財務長官が中国を為替操作国に指定したとの発表をしたことで、ドル円は再び水準を下げ1ドル105円半ばまで下落した。
昨日、人民元は1ドル7元台まで下落。これを受けてトランプ米大統領は、「為替操作である」「重大な違反だ」などとTwitterに投稿し、批判を強めた。その後、米国が中国を為替操作国に指定した形だ。
ムニューシン米財務長官は中国の為替操作国指定について、「中国は、ここ数日で通貨切り下げのための具体的措置を取った」「中国の直近の措置による不公正な競争を是正するために、IMFと協力する」と述べている。
貿易から通貨にまで対立が広がった米中対立の激化を受け、株式市場、為替市場ともに投資家のリスク回避姿勢は強まった。
冒頭でも書いたとおり、NYダウは大幅に下落し、本日の日経平均株価も大幅下落。通貨安戦争にまで広がった米中対立により、米財務省がドルを売って人民元を買い介入するのではないかとの見方が浮上し、相場には警戒感が広がっている。
中国の切り札は米国債や米国株の売却だが、仮に実行した場合、米国の金利が上昇し、ドル高人民元安となる可能性があり、中国からの資本流出が懸念される。
ただ、一方で、中国はすでに米国債の保有を減少させており、昨日1ドル7人民元台に乗せたことで、中国が米国債の売却を今後も進める形に方向転換したのではとの見方も出てきている。
このように、米中対立は激化の様相を見せている。そのため、本日のドル円相場はこの後もこのことが意識されやすいと考えられる。
すでに書いたとおり、米長期金利の上昇により、ドル円は1ドル107円台まで水準を上げる場面もあったが、積極的に上値を追う展開にはなりにくいと考えられる。
本日の上海総合指数は軟調。マイナス圏でスタートした後も低水準で推移している。
ハンセン総合指数も軟調。下げ幅を縮める場面もあったが、上値の重い展開となっている。
米長期金利は1.68%台まで低下したが、現在1.76%台まで上昇している。
また、NYダウ先物も下落が続いたが、その後150ドル超高まで上昇するなど現在はプラス圏で推移している。
テクニカルを見ると、ドル円の一時間足は一目均衡表の雲の下にある。
ボリンジャーバンドはバンド幅が収縮し、横ばいとなっている。
この後、東京時間のドル円は、1ドル107円00銭前後が短期的な抵抗線になるとみられる。
それを上抜けた場合は、1ドル107円10銭が抵抗線として意識されるとみられる。
一方、東京時間の支持線は、短期的には1ドル106円60銭前後になるとみられ、そこを割り込んだ場合は、1ドル106円50銭前後が支持線として意識されるとみられる
(元ネット系証券会社社員 佐藤真奈美氏)。
2019年8月6日|本日のFXレンジ予想
ドル/円
- 強気予想:105.22円~107.02円
- 弱気予想:104.82円~106.32円
ユーロ/円
- 強気予想:117.96円~119.70円
- 弱気予想:117.20円~119.21円
ポンド/円
- 強気予想:127.81円~130.15円
- 弱気予想:127.23円~129.27円
(元ネット系証券会社社員 佐藤真奈美氏のレンジ予想)
※過去の相場データから当期の予想変動幅を算出。
2019年8月6日|本日のFX経済指標カレンダー
10:30 |
(豪) 6月 貿易収支 前回…57.45億豪ドル 今回予想…60.00億豪ドル |
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13:30 |
(豪) 豪準備銀行(中央銀行)、政策金利発表 前回…1.00% 今回予想…1.00% |
14:00 |
(日) 6月 景気先行指数(CI)・速報値 前回…94.9 今回予想…93.5 |
14:00 |
(日) 6月 景気一致指数(CI)・速報値 前回…103.4 今回予想…100.4 |
15:00 |
(独) 6月 製造業新規受注 [前月比] 前回…-2.2% 今回予想…0.4% |
15:00 |
(独) 6月 製造業新規受注 [前年同月比] 前回…-8.6% 今回予想…-5.3% |
2019年8月7日|本日のFX経済指標カレンダー
08:50 |
(日) 7月 外貨準備高 前回…1兆3223億ドル |
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(元ネット系証券会社社員 佐藤真奈美氏)
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