2019年6月28日|日経平均株価は軟調だがやや持ち直し。ドル円は米中首脳会談を明日に控え様子見ムード。
- 更新日: 2019/06/28
2019年6月28日|本日午後からのFX相場予想
本日の日経平均株価は前日比55円95銭安の21,215円22銭で寄り付いた後、下落。
下げ幅を拡大し軟調に推移している。円高を嫌気した利食い売りの影響で下落した模様。
後場の日経平均株価は138円32銭安の21,199円85銭で始まった後、やや下げ幅を縮小している。
ドル円は、日経平均株価の下落を受けて軟調。
ただ、本日と明日開催のG20期間中に行われる米中首脳会談を前に、様子見ムードも強く、下値は限定的。
昨日のドル円は、米中貿易協議に関するヘッドラインの影響を受けた。
東京時間中に、米中が首脳会談の前に貿易戦争の一時休戦で合意したと香港紙が報じたことで、円安に。ドル円は1ドル108円台を回復した。
また、リスクオフ姿勢の後退によって、米長期金利も上昇し、円安・ドル高を後押しした。
しかし、ロンドン時間の序盤に、香港紙の本報道に関し中国外務省が「米中貿易戦争の一時休戦の合意は承知していない」とコメントしたことで、ドル買いは一巡し、再び安全通貨である円が買われた。
さらに、習近平中国国家主席はトランプ米大統領に対し、米中貿易協議合意のための条件として、ファーウェイの禁輸解除のほか、中国への制裁関税の取りやめと中国による米産品の大量購入の撤回を要求すると米ウォールストリート・ジャーナルが報じた。
一方、トランプ大統領は今回の米中貿易協議で合意に至らない場合は制裁関税の対象を中国からの全輸入品に拡大するとの姿勢を示していることから、今回の米中貿易協議でも物別れに終わる可能性が強まったとして、安全通貨の円が買われ、ドル円は再び1ドル107円台へ。
米長期金利が下落したことも、円高の原因となった。
さらに、クドロー米国家経済会議委員長も、「今回の米中首脳会談に先立ち両国は何も合意をしていない」と強調。
さらに、中国に対し、米国は構造改革を伴う中国との強い合意を望んでおり、中国への追加関税を米国が進める可能性はあると話すなど、中国を改めて牽制した。
このように、昨日は明日行われる米中首脳会談を前に、米中貿易協議関連のニュースが複数報じられ、市場はそれに一喜一憂する展開となった。
ドル円は一時1ドル108円を回復したものの、長くは続かず再び1ドル107円台となっている。
ただ、米中貿易協議の動向を見極めたいとする向きが強く、下値は限定的。とはいえ、上昇する要素があっても積極的に上値を追う展開にはなりにくい。
なお、昨日は米国の2019年1月-3月四半期実質GDPや前週分新規失業保険申請者件数などの指標が発表されている。
2019年1月-3月四半期実質GDPのうち個人消費は事前予想の1.3%を下回る0.9%となり弱い内容となった。
また、前週分新規失業件数は前回の21.7万件から悪化し、22.7万件となり、事前予想の22.0万件を上回る弱い数字となった。
ただ、市場の注目は米中首脳会談に移っており、昨日発表された米経済指標の結果に対する為替相場の反応は限定的なものにとどまっている。
明日行われる予定の米中首脳会談がどのような結果になるかで、週明けのドル円相場の動向が変わるため注意が必要である。
前回同様、合意に至らなかった場合は、ドル円は窓を開けて下落する可能性がある。
反対に、何らかの合意に至った場合には一気に円安が進み、この場合も窓開けの発生の可能性がある。
いずれにせよ、ポジションの持ち越しには注意したい。
また、本日この後も、引き続き米中首脳会談関連のヘッドラインに注意したい。
本日は上海総合指数がマイナス圏で始まった後、そのまま下落。
下げ幅を拡大し軟調に推移している。ハンセン総合指数も下落し、下げ幅を拡大。軟調に推移している。
米長期金利は小幅ながらも上昇。現在は2.01%台で推移している。NYダウ先物も上昇している。
テクニカルを見ると、ドル円の一時間足は一目均衡表の雲の中にある。
ドル円が小動きになっていることから、ボリンジャーバンドは収縮している。
この後、東京時間のドル円は、1ドル107円75前後が短期的な抵抗線になるとみられる。
それを上抜けた場合は、1ドル107円85銭が抵抗線として意識されるとみられる。
一方、東京時間の支持線は、短期的には1ドル107円50銭前後になるとみられ、そこを割り込んだ場合は、1ドル107円40銭前後が支持線として意識されるとみられる
(元ネット系証券会社社員 佐藤真奈美氏)。
2019年6月28日|本日のFXレンジ予想
ドル/円
- 強気予想:107.54円~108.36円
- 弱気予想:107.34円~108.05円
ユーロ/円
- 強気予想:122.34円~123.09円
- 弱気予想:122.13円~122.82円
ポンド/円
- 強気予想:136.20円~137.67円
- 弱気予想:135.87円~137.10円
(元ネット系証券会社社員 佐藤真奈美氏のレンジ予想)
※過去の相場データから当期の予想変動幅を算出。
2019年6月28日|本日のFX経済指標カレンダー
14:00 |
(日) 5月 新設住宅着工戸数 [前年同月比] 前回…-5.7% 今回予想…-4.2% |
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15:00 |
(独) 5月 輸入物価指数 [前月比] 前回…0.3% 今回予想…-0.2% |
15:00 |
(独) 5月 輸入物価指数 [前年同月比] 前回…1.4% 今回予想…-0.2% |
15:45 |
(仏) 5月 卸売物価指数(PPI) [前月比] 前回…-0.6% |
15:45 |
(仏) 5月 消費支出 [前月比] 前回…0.8% 今回予想…0.3% |
15:45 |
(仏) 6月 消費者物価指数(CPI、速報値) [前月比] 前回…0.1% 今回予想…0.0% |
15:45 |
(仏) 6月 消費者物価指数(CPI、速報値) [前年同月比] 前回…0.9% 今回予想…1.0% |
16:00 |
(スイス) 6月 KOF景気先行指数 前回…94.4 今回予想…94.9 |
17:30 |
(英) 1-3月期 四半期国内総生産(GDP、改定値) [前期比] 前回…0.5% 今回予想…0.5% |
17:30 |
(英) 1-3月期 四半期国内総生産(GDP、改定値) [前年同期比] 前回…1.8% 今回予想…1.8% |
17:30 |
(英) 1-3月期 四半期経常収支 前回…-237億ポンド 今回予想…-320億ポンド |
18:00 |
(欧) 6月 消費者物価指数(HICP、速報値) [前年同月比] 前回…1.2% 今回予想…1.2% |
18:00 |
(欧) 6月 消費者物価指数(HICPコア指数、速報値) [前年同月比] 前回…0.8% 今回予想…0.9% |
19:00 | (日) 外国為替平衡操作の実施状況(介入実績) |
21:00 |
(南ア) 5月 貿易収支 前回…-34.3億ランド 今回予想…-2.0億ランド |
21:30 |
(加) 4月 月次国内総生産(GDP) [前月比] 前回…0.5% 今回予想…0.2% |
21:30 |
(加) 4月 月次国内総生産(GDP) [前年同月比] 前回…1.4% 今回予想…1.5% |
21:30 |
(加) 5月 鉱工業製品価格 [前月比] 前回…0.8% 今回予想…0.0% |
21:30 |
(加) 5月 原料価格指数 [前月比] 前回…5.6% 今回予想…-3.0% |
21:30 |
(米) 5月 個人所得 [前月比] 前回…0.5% 今回予想…0.3% |
21:30 |
(米) 5月 個人消費支出(PCE) [前月比] 前回…0.3% 今回予想…0.5% |
21:30 |
(米) 5月 個人消費支出(PCEデフレーター) [前年同月比] 前回…1.5% |
21:30 |
(米) 5月 個人消費支出(PCEコア・デフレーター、食品・エネルギー除く) [前月比] 前回…0.2% 今回予想…0.2% |
21:30 |
(米) 5月 個人消費支出(PCEコア・デフレーター、食品・エネルギー除く) [前年同月比] 前回…1.6% 今回予想…1.6% |
22:45 |
(米) 6月 シカゴ購買部協会景気指数 前回…54.2 今回予想…54.0 |
23:00 |
(米) 6月 ミシガン大学消費者態度指数・確報値 前回…97.9 今回予想…97.9 |
(元ネット系証券会社社員 佐藤真奈美氏)
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