2019年6月25日|軟調な日経平均株価と米長期金利の低下を受けて、ドル円は106円台へ。
- 更新日: 2019/06/25
2019年6月25日|本日午後からのFX相場予想
本日の日経平均株価は前日比47円92銭安の21,238円07銭でスタートし、その後も軟調に推移している。
円高が嫌気されて約40%の銘柄が値下がりした。後場の日経平均株価が100円94銭安の21,185円05銭で始まり、下げ幅を拡大している。
本日は軟調な日経平均株価と米長期金利の低下を受けて、ドル円は下落。五十日(ごとおび)ということもあり、実需筋によるドル売りが入ったことで、今年1月3日以来の安値となる1ドル107円03銭まで円高が進んだ。
その後、米長期金利が2.00%を割り込み、1.99%台まで低下したためにドル売りが強まり、ドル円は107円00銭のNYカットオプションやドル買いオーダーをこなした後、再び下落。
また、トランプ米大統領が日米安保破棄に言及したとの報道を受けてさらに水準を下げ、1ドル106円78銭近辺まで円高が進む場面もあった。
その後実需筋によるドル買いが入ったため、1ドル106円90銭近辺まで上昇している。
昨日のドル円は、材料に乏しく東京時間から狭いレンジでの動きが続いた。
午前中は、千葉県沖で発生した地震の影響で下落する場面もあったがすぐに持ち直し、日経平均株価やNYダウ先物の堅調な動きにつれて、やや値を上げる場面もあったが、いずれも長続きせず、ドル円は上値の重い展開が続いた。
米国の利下げが意識されていることに加え、米中貿易摩擦の激化や米国・イラン関係の緊迫化が意識されたものとみられる。
動きが出たのは、ニューヨーク時間に入ってから。5月のシカゴ連銀全米活動指数が事前予想の-0.20を上振れる-0.05となり、4月の-0.48からも大幅に改善したことが好感され、1ドル107円54銭まで上昇した。
しかし、その後に発表された6月のダラス連銀製造業活動指数が事前予想の1.0を下振れて-12.1となり、前回に引き続きマイナス圏となった上、前回の-5.3より悪化したことが嫌気された。
それに加え、米長期金利が2.02%台まで低下したため、ドル円は1ドル107円35銭近辺まで下落した。
また、昨日は、トランプ米大統領がイランの最高指導者であるハメネイ氏を含む追加制裁を発表。ザリフ外相にも近々制裁を科すと記者団に対し明らかにし、追加制裁を科すための大統領令に署名した。
これにより米国とイランとの対立が激化するのではないかとの見方が強まり、ドル売り地合いに。
ドル円は1ドル107円25銭近辺まで下落した。
今回トランプ米大統領は、ハメネイ師以外に、同氏の側近、イラン革命防衛隊の幹部8名を制裁対象に指定した。
これにより米国での保有資産が凍結され、米記帳との取引も禁止される。なお、今回の追加制裁に対しイラン側は反発している。
先述のとおり、今回の米国によるイランへの追加制裁は昨日の為替相場に影響を与え、ドルは下落した。
しかし、今週末に行われるG20を前に様子見ムードも強く、この日の為替相場への影響は限定的なものとなった。
なお、5月10日以降停止していた米中閣僚級協議が本日より再開する。中国商務省によれば、昨日、ライトハイザー米通商代表部代表とムニューシン米財務長官と、貿易問題に関し電話で協議を行ったとのことだ。
また、今回のG20開催期間中となる6月29日に、トランプ米大統領と習近平中国国家主席とが会談する方向で調整していることを、米国側が発表した。
今回の協議に関し、トランプ米大統領は結果を急がないとの姿勢を示していると米政府高官は明らかにしており、これまで同様、中国の構造改革が最終目標であることを強調している。
冒頭でも書いたように、本日のドル円は軟調。実需筋によるドル売りで水準を下げた後、日経平均株価の下落や米長期金利の低下を受けて下落が続いている。
現在のところ上昇するだけの材料がなく、いったん下げ止まっても上値の重い展開になりやすいことが考えられる。
ただし、閣僚級米中貿易協議に関するヘッドラインの内容がポジティブサプライズとなった場合は、ドル円は急騰する可能性があるため、注意が必要だ。
本日は上海総合指数が前日の終値を下回って始まった後、下げ幅を拡大している。
また、ハンセン総合指数も前日の終値を下回って始まり、そのまま下げ幅を拡大している。
なお、NYダウ先物は下落しマイナス圏へ。そのまま下げ幅を拡大している。
テクニカルを見ると、ドル円の一時間足は一目均衡表の雲の下にある。ボリンジャーバンドは拡大。
ドル円の一時間足は-3σに沿って下落している。
この後、東京時間のドル円は、1ドル107円00前後が短期的な抵抗線になるとみられる。
それを上抜けた場合は、1ドル107円05銭が抵抗線として意識されるとみられる。
一方、東京時間の支持線は、短期的には1ドル106円75銭前後になるとみられ、そこを割り込んだ場合は、1ドル107円65銭前後が支持線として意識されるとみられる
(元ネット系証券会社社員 佐藤真奈美氏)。
2019年6月25日|本日のFXレンジ予想
ドル/円
- 強気予想:107.21円~107.66円
- 弱気予想:107.08円~107.50円
ユーロ/円
- 強気予想:122.19円~122.57円
- 弱気予想:122.03円~122.46円
ポンド/円
- 強気予想:136.44円~137.42円
- 弱気予想:136.16円~137.07円
(元ネット系証券会社社員 佐藤真奈美氏のレンジ予想)
※過去の相場データから当期の予想変動幅を算出。
2019年6月25日|本日のFX経済指標カレンダー
15:45 |
(仏) 6月 企業景況感指数 前回…106 今回予想…106 |
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21:30 |
(加) 4月 卸売売上高 [前月比] 前回…1.4% 今回予想…0.3% |
22:00 |
(米) 4月 住宅価格指数 [前月比] 前回…0.1% 今回予想…0.2% |
22:00 |
(米) 4月 ケース・シラー米住宅価格指数 前回…214.09 今回予想…215.60 |
22:00 |
(米) 4月 ケース・シラー米住宅価格指数 [前年同月比] 前回…2.7% 今回予想…2.5% |
23:00 |
(米) 6月 リッチモンド連銀製造業指数 前回…5 今回予想…2 |
23:00 |
(米) 5月 新築住宅販売件数 [年率換算件数] 前回…67.3万件 今回予想…68.5万件 |
23:00 |
(米) 5月 新築住宅販売件数 [前月比] 前回…-6.9% 今回予想…1.8% |
23:00 |
(米) 6月 消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード) 前回…134.1 今回予想…131.0 |
26:00 | (米) パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、発言 |
(元ネット系証券会社社員 佐藤真奈美氏)
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