2019年5月16日|日経平均株価の下落により、ドル円は水準を下げ上値の重い展開に。

  • 更新日: 2019/05/16

2019年5月16日の米ドル/円の1時間足チャート

2019年5月16日|本日午後からのFX相場予想

本日の東京時間は、日経平均株価は米中貿易摩擦への懸念から反落してスタート。

その後下げ幅を縮める場面もあるなど軟調に推移している。日経平均の下落により、ドル円も水準を下げている。

昨日は米中貿易摩擦への懸念がいったん後退したことと実需筋のドル買いが入ったことで、東京時間のドル円は一時1ドル109円70銭台まで浮上する場面もあった。

しかし、109円70銭台で押し返される展開となるなど、上値は重かった。

ロンドン時間に入ると、ドイツの長期金利低下や米国の経済指標の悪化から円が買われる場面もあった。

さらには、イタリアのサルビーニ副首相が、失業率を引き下げるために、財政赤字の対GDP比がEUの定める上限の3%超となる水準に達し、債務の対GDP比率が140%になることを政府は認めるべきであるとの考えを示し、財政規律に関し「破る必要があれば我々は進んで行う。

イタリアの失業率が半分になり5%に達するまで、必要な支出を行う」と発言したことからイタリア国債は下落。

また、序盤の欧州株安も影響し、ドル円は1ドル109円20銭を割りこむ水準まで円高が進む場面もあった。

さらに、この日発表された中国の4月鉱工業生産と4月小売売上高、米国の4月小売売上高、4月鉱工業生産が前回から悪化したことも懸念材料となった。

米中両国のこれらの指標の悪化は、米中貿易摩擦の影響が現れたものであると考えられる。

米国の小売売上高の悪化はこの3ヶ月の間で2度目になる。

今回悪化したのは、自動車や建築資材の販売で個人の消費の伸びが抑制されていることが判る。

また、鉱工業生産については、過去4か月で3度目の低下となり、機械や自動車を主として、全般的に弱い結果となった。特に製造業セクターの弱さが目立っている。

機械は2014年以降で最大の落ち込みとなり、自動車・同部品の生産は3か月ぶりの大幅低下となっている。

この他に企業設備は2013年以来となる大幅低下、消費財は1月以来となる大幅なマイナスとなるなど弱さが目立つ。

すでに書いたとおり、今回の結果は米中貿易摩擦の影響により製造業が影響を受けていることが判る内容である。

トランプ米政権が対中制裁関税の第4弾の準備を始め、中国がそれに対する報復関税を発表するなど米中対立は深まっており、今後も製造業への逆風が続くと考えられている。

この結果も昨日のドル円の弱含みの原因となったが、その後、米政府高官が、トランプ米大統領が輸入自動車への追加関税について判断を先送りすると明らかにしたとの報道があったことで、円買いは一服し、再び円安地合いとなった。

冒頭でも書いたとおり、本日のドル円は日経平均株価の軟化を受けて水準を下げている。

前日比35円36銭安で始まった後、下げ幅を拡大。ドル円はそれに伴い1ドル109円40銭を割り込む水準まで円高が進んだ。

日経平均株価の下落は、すでに書いた米中の小売売上高、鉱工業生産の悪化を受けたものである。

海外勢を中心に売りが出ている模様。

さらに、昨日、米商務省が中国のファーウェイと関連の70社について米企業からの購入規制対象に追加すると発表したことも、市場のリスクオフ姿勢を強める原因となっている。

その後、日経平均株価は下げ幅をやや縮めたため、ドル円もそれに伴いやや水準を上げたが、1ドル109円50銭台まで戻せず上値の重い状態になっている。

昨日に引き続き、本日も米中貿易協議関連の報道には注意したい。また、為替報告書についても注意が必要である。

本日は、上海総合指数が昨日の終値を割り込んで始まり、軟調。

ハンセン総合指数も昨日の終値を割り込むなど軟調だが、下げ幅を縮めている。NYダウ先物は下落しマイナス圏に。

米長期金利は低下しているが、現在は低下幅を若干縮めている。

テクニカルを見ると、ドル円の一時間足は一目均衡表の雲の下にある。ボリンジャーバンドは若干収縮しやや下向きに。

この後、東京時間のドル円は、1ドル109円50銭前後が短期的な抵抗線になるとみられる。

それを上抜けた場合は、1ドル110円60銭が抵抗線として意識されるとみられる。

一方、東京時間の支持線は、短期的には1ドル109円30銭前後になるとみられ、そこを割り込んだ場合は、1ドル109円20銭前後が支持線として意識されるとみられる

(元ネット系証券会社社員 佐藤真奈美氏)。

2019年5月16日|本日のFXレンジ予想

ドル/円

    強気予想:109.25円~110.03円弱気予想:108.93円~109.80円

ユーロ/円

    強気予想:122.22円~123.69円弱気予想:121.63円~123.25円

ポンド/円

    強気予想:140.09円~142.30円弱気予想:139.44円~141.52円

(元ネット系証券会社社員 佐藤真奈美氏のレンジ予想)

※過去の相場データから当期の予想変動幅を算出。

2019年5月16日|本日のFX経済指標カレンダー

10:30 (豪) 4月 新規雇用者数
 前回…2.57万人 今回予想…1.50万人
10:30 (豪) 4月 失業率
 前回…5.0% 今回予想…5.0%
18:00 (欧) 3月 貿易収支(季調済)
 前回…195億ユーロ 今回予想…190億ユーロ
18:00 (欧) 3月 貿易収支(季調前)
 前回…179億ユーロ
21:30 (加) 3月 対カナダ証券投資額
 前回…120.5億カナダドル
21:30 (加) 3月 製造業出荷 [前月比]
 前回…-0.2% 今回予想…1.5%
21:30 (米) 4月 住宅着工件数 [年率換算件数]
 前回…113.9万件 今回予想…120.9万件
21:30 (米) 4月 住宅着工件数 [前月比]
 前回…-0.3% 今回予想…6.2%
21:30 (米) 4月 建設許可件数 [年率換算件数]
 前回…126.9万件 今回予想…128.7万件
21:30 (米) 4月 建設許可件数 [前月比]
 前回…-1.7% 今回予想…1.4%
21:30 (米) 前週分 新規失業保険申請件数
 前回…22.8万件 今回予想…22.1万件
21:30 (米) 前週分 失業保険継続受給者数
 前回…168.4万人 今回予想…168.0万人
21:30 (米) 5月 フィラデルフィア連銀製造業景気指数
 前回…8.5 今回予想…9.0

2019年5月17日|本日のFX経済指標カレンダー

07:45 (NZ) 1-3月期 四半期卸売物価指数(PPI) [前期比]
 前回…0.8%

(元ネット系証券会社社員 佐藤真奈美氏)

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