2019年2月20日|日経平均株価の上昇を受けて、ドル円も上昇基調。小動きながらも水準を切り上げる展開に
- 更新日: 2019/05/08
この記事の目次
2019年2月20日|本日午後からのFX相場予想
2月20日(水)の東京時間のドル円は、実需筋によるドル買いと、好調な日経平均株価の動向を受け、水準を切り上げている。
今週月曜日の米国市場の休場を受けて小動きが続いていたドル円は、昨日の東京時間に黒田日銀総裁が「物価目標の達成に必要なら追加緩和を検討する」との発言をしたことが材料となり、円安基調に。
米国勢が参加する時間までは小動きながらも、水準を切り上げる展開となった。その後、ドル円の上値を抑える要因となったのは、米長期金利の低下だ。
このところの株高とは裏腹に、米長期金利の上昇は鈍い。目安となる水準の2.7%台に乗せても長続きせず、反落するパターンがよく見られる。積極的な金利上昇につながらないのは、今年の米国の利上げが、それまで予定されていた2回から当面休止する方向に変わったことから、今後の利上げが見通せないためである。
このことが、米長期金利の上昇抑制要因となってドル円にも影響しているとみられ、好調な株価に為替が連動しづらくなっている。
明日の早朝(東京時間2月21日(木)午前4時)には、FOMC議事録が公開される。その中で、FRBが今後の米国の景気についてどのような見通しを立てているのかに注目が集まる。
米中貿易摩擦や英国のEU離脱による影響等により、今後の景気先行きの不透明感が強く、減速を懸念していることが判明すれば、米国の利上げはさらに遠のき、今年の利上げ回数はゼロになる可能性がいっそう高まる。その結果、ドル売りが進むであろう。
また、本日も次官級協議が行われる米中貿易協議関連のニュースにも注意したい。
本日の日経平均株価は、先週末の終値を上回る水準で始まった後、上げ幅を拡大し好調。後場に利益確定売りでいったん値を下げたものの、持ち直している。また、ハンセン総合指数は好調だが、上海総合指数は一進一退の動きとなっている。
一方、NYダウ先物は値を下げているものの、いったん下げ止まった模様。米長期金利も、下落からいったん持ち直している。
本日の東京時間のドル円は、午前10時台に1ドル110円93銭を付けた後は、いったん小反落したものの、今のところ上昇基調。東京時間中は、これといった経済指標の発表がないことから、日経平均株価の動向を眺めながら推移するとみられる。このまま上昇トレンドが続けば、1ドル111円を試す動きになろう。
なお、テクニカルを見ると、ドル円の一時間足は一目均衡表の雲の上にある。ボリンジャーバンドはバンドが徐々に拡大しているが、ドル円の一時間足が+3σを超えたことから、いったん反発している。大きなトレンドは出ていないものの、上昇基調にあることが分かる。
この後、東京時間のドル円は、1ドル110円93銭前後が短期的な抵抗線になるとみられる。それを上抜けた場合は、次に1ドル111円台を試す動きになることが考えられるが、同水準では利益確定売りや戻り待ちの売りが入っていることから、ここでもみ合う可能性がある。
一方、東京時間の支持線は、短期的には1ドル110円72銭前後になるとみられ、そこを割り込んだ場合は、1ドル110円65銭前後が支持線として意識されるとみられる(元ネット系証券会社社員 佐藤真奈美氏)。
2019年2月20日|本日のFXレンジ予想
ドル/円
- 強気予想:110.43円~111.00円弱気予想:110.26円~110.80円
ユーロ/円
- 強気予想:124.92円~126.15円弱気予想:124.39円~125.80円
ポンド/円
- 強気予想:143.04円~146.11円弱気予想:141.65円~145.27円
(元ネット系証券会社社員 佐藤真奈美氏のレンジ予想)
※過去の相場データから当期の予想変動幅を算出。
2019年2月20日|本日のFX経済指標カレンダー
2月20日(水)
16:00 |
(独) 1月 生産者物価指数(PPI) [前月比] 前回…-0.4% 今回予想…-0.2% |
17:00 |
(南ア) 1月 消費者物価指数(CPI) [前月比] 前回…-0.2% 今回予想…0.1% |
17:00 |
(南ア) 1月 消費者物価指数(CPI) [前年同月比] 前回…4.5% 今回予想…4.3% |
21:00 |
(米) MBA住宅ローン申請指数 [前週比] 前回…-3.7% |
24:00 |
(欧) 2月 消費者信頼感(速報値) 前回…-7.9 今回予想…-7.7 |
28:00 | (米) 米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨 |
2月21日(木)
08:50 |
(日) 前週分 対外対内証券売買契約等の状況(対外中長期債) 前回…9924億円 |
08:50 |
(日) 前週分 対外対内証券売買契約等の状況(対内株式) 前回…-1020億円 |
(元ネット系証券会社社員 佐藤真奈美氏)
FXで分からないことは、こちらで検索してみましょう!
※本資料は情報の正確性、完全性を保証するものではありません。自己責任に基づき、投資の最終的な判断をお願いいたします。この情報に基づくいかなる損害についても、ナビナビFXおよび運営者は一切の責任を負いかねます。