- 更新日: 2020/05/29
2019年10月9日|本日午後からのFX相場予想
本日の日経平均株価は前日比227円94銭安の21,359円84銭で寄り付いた。
昨日の米国市場でNYダウが313ドル安となったことを受け、日経平均株価も軟調に推移している。
米中貿易摩擦の激化を懸念し、ほぼ全業種で下落している全面安の状態となった模様。
中でもファナック(6954)など中国関連株の下落が目立つ。
その後、日経平均株価は下げ幅を縮める展開となっている。
後場の日経平均株価は、前日比135円35銭安の21,452円43銭で寄り付いた。
ドル円は、東京株式市場がスタートする前から本日の株安を意識した売りが入ったことで、1ドル106円台に再び下落した。
日経平均株価がマイナス圏でスタートしたため、1ドル106円台90銭台での推移が続いたが、日経平均株価が下げ幅を縮めたことにより、仲値近辺では1ドル107円10銭まで浮上した。
また、米長期金利が1.53%まで上昇し、NYダウ先物も40ドル超上昇したことも、ドル円の押し上げ要因となった。
昨日のドル円は、東京時間中は米中貿易協議を前に様子見ムードが強く、方向感に欠ける展開が続いた。
終盤、米国がウイグル族への人権侵害に関与したとして、中国政府機関や中国監視カメラ大手のハイクビジョンやダーファテクノロジーをエンティティ・リストに追加し、禁輸措置を発表したことから、ドル円は水準を下げる展開に。
それに対し中国側が反発し、中国外務省が利益を守るための対抗措置を講じると発表したことから、米中貿易協議の合意への期待が後退した。
ロンドン時間中にはジョンソン英首相とメルケル独首相が行った電話会談で英国のEU離脱を巡る合意に関し、物別れに終わったことから、欧州株が軟調に推移したため、ドル円は1ドル106円80銭台まで下落する場面もあった。
ロンドン時間の午後、ニューヨーク時間の午前中には、NYダウが300ドル近くも下落し、この日発表された9月の米卸売物価指数(PPI)が事前予想を下回るなど、ドル円の押し下げ要因が増える展開となった。
昨日発表された9月の米卸売物価指数(PPI)は、事前予想の前月比+0.1%に対し、結果は同-0.3%となった。
前年比での伸びは+2.0%と事前予想の+2.3%を下回る結果となり、約3年ぶりとなる低水準の伸びとなったことから、今月行われるFOMCでの利下げが意識される結果となった。
今回、予想を下回った上に前月比でマイナス成長となった原因として、米中貿易摩擦激化の影響を受ける米製造業の低迷が考えられている。
今回のPPIの結果を受け、明日発表される9月の米消費者物価指数(CPI)も軟調な結果になるのではないかとの見方で浮上している。
また、すでに書いたとおり、昨日は米中貿易協議の合意に再び暗雲が広がる出来事がいくつかあった。
先述のとおり、
新疆ウイグル自治区の公安機関や中国の監視カメラ最大手のハイクビジョンをはじめとしたテクノロジー企業8社に対して禁輸措置を発表したことや、それに対し中国が報復措置を検討していること。
そのほかに、
米国務省がウイグル族弾圧に責任のある中国政府高官や中国共産党幹部へのビザ発行の制限を発表したこと、
トランプ米政権が米政府年金基金からの中国への資本流入の制限に関して協議していること、
そして、これら米国の対応への報復として、中国が今回の米中貿易協議の協議期間短縮を検討しているとの報道があったこと
が原因となり、米中貿易協議の合意の可能性が低くなったとして、リスク回避の円買いが強まった。
冒頭でも書いたとおり、日経平均株価は下げ幅を縮めているものの、米中貿易協議の動向への警戒感が強く、プラス圏まで回復するかは不透明だ。米中合意への期待感が薄まっており、本件に関するニュースがドル円の上値抑制要因になるものと考えられる。
なお、既に書いたとおりNYダウ先物の上昇が本日のドル円の下支え要因となっているため、こちらの動向にも注意が必要だ。
本日の上海総合指数はマイナス圏でスタートした後、下げ幅を縮める展開となりプラス圏に浮上した。
ハンセン総合指数もマイナス圏で始まったが、下げ幅を縮める展開に。
NYダウ先物は堅調で上昇が続いている。また、米長期金利も小幅に上昇し、1.54%台で推移している。
テクニカルを見ると、ドル円の一時間足は一目均衡表の雲の中にある。
ボリンジャーバンドは下向きとなり、バンド幅は収縮しつつある。
この後、東京時間のドル円は、1ドル107円25銭前後が短期的な抵抗線になるとみられる。
それを上抜けた場合は、1ドル107円35銭が抵抗線として意識されるとみられる。
一方、東京時間の支持線は、短期的には1ドル107円00銭前後になるとみられ、そこを割り込んだ場合は、1ドル106円90銭前後が支持線として意識されるとみられる。
(元ネット系証券会社社員 佐藤真奈美氏)
2019年10月9日|本日のFXレンジ予想
ドル/円
- 強気予想:106.71円~107.69円
- 弱気予想:106.45円~107.33円
ユーロ/円
- 強気予想:116.90円~118.28円
- 弱気予想:116.60円~117.74円
ポンド/円
- 強気予想:130.04円~132.76円
- 弱気予想:129.40円~131.72円
(元ネット系証券会社社員 佐藤真奈美氏のレンジ予想)
※過去の相場データから当期の予想変動幅を算出。
2019年10月9日|本日のFX経済指標カレンダー
20:00 |
(米) MBA住宅ローン申請指数 [前週比] 前回…8.1% |
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23:00 |
(米) 8月 卸売在庫 [前月比] 前回…0.2% 今回予想…0.4% |
23:00 |
(米) 8月 卸売売上高 [前月比] 前回…0.3% |
23:30 | (米) パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、発言 |
27:00 | (米) 米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨 |
2019年10月10日|本日のFX経済指標カレンダー
08:01 |
(英) 9月 英王立公認不動産鑑定士協会(RICS)住宅価格指数 前回…-4 今回予想…-7 |
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08:50 |
(日) 9月 国内企業物価指数 [前月比] 前回…-0.3% 今回予想…0.0% |
08:50 |
(日) 9月 国内企業物価指数 [前年同月比] 前回…-0.9% 今回予想…-1.1% |
08:50 |
(日) 8月 機械受注 [前月比] 前回…-6.6% 今回予想…0.0% |
08:50 |
(日) 8月 機械受注 [前年同月比] 前回…0.3% 今回予想…-8.4% |
08:50 |
(日) 前週分 対外対内証券売買契約等の状況(対外中長期債) 前回…8692億円 |
08:50 |
(日) 前週分 対外対内証券売買契約等の状況(対内株式) 前回…-2212億円 |
(元ネット系証券会社社員 佐藤真奈美氏)
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