- 更新日: 2020/05/27
2019年10月17日|本日午後からのFX相場予想
本日の日経平均株価は前日比21円77銭安の22,451円15銭で寄り付いた。その後はプラス圏に転じている。
前日発表された米小売売上高が冴えない内容になったことや、FRBが公開したベージュブックで経済見通しが引き下げられた一方、一部米企業が好決算だったことから、昨日のNYダウは軟調に推移した。
これを受けて日経平均株価もマイナススタートとなったが、その後はプラスへ切り返した。
後場の日経平均株価は前日比5円38銭高の22,478円30銭で寄り付いた。
一方ドル円は、リスク選好的なドル買いにはならず、上値の重い展開に。
1ドル108円60銭台まで水準を下げたが、仲値近辺の実需筋によるドル買いで1ドル108円80銭台まで上昇した。
昨日のドル円は、東京時間中は米下院が香港人権・民主主義法案を可決し、それに対して中国が批判と報復を示唆したことが嫌気され、ドル円は1ドル108円80銭台から108円60銭台まで水準を下げた。
その後も上値の重い展開が続いたが、米国時間に入り発表された9月の米小売売上高が予想外の下落となったことが嫌気されると、リスク回避の円買いが強まった。
昨日発表された9月の米小売売上高は、事前予想の前月比+0.3%を大幅に下回る同-0.3%となった。
自動車を除く小売売上高は、事前予想の前月比+0.2%に対し同-0.1%となった。今回、7か月ぶりに米小売売上高が減少したが、米国の経済成長を支えてきた個人消費に陰りが見えてきたのではないかとの懸念が広がっている。
すでに米国では、企業の投資や製造業が軟調になりつつある。今回の米小売売上高の結果は、米国のGDPの約7割を占める個人消費の減速への不安が広がることとなった。
ただ、所得の伸びは堅調になっていることから、一過性のものとする見方もある。
この結果を受けて、10月のFOMCでの追加利下げが意識され、ドルは一時1ドル108円57銭まで下落した。
しかし、その後は合意なき離脱リスクが低下したポンドの対円での上昇がドル円を下支えし、ドル円は底堅い展開に。
また、トランプ米大統領が「米中通商合意の文書を作成中だ」と明らかにしたことが材料視され、ドルは再び買われた。
さらに、この日発表された米NAHB住宅市場指数が事前予想の68に対し結果が71と良好であったことも、ドル買いを後押しした。
NAHB住宅指数については、今年に入ってからの米国の利下げ効果もあって、借入コストが下がり、購買見込み客足指数が今年2月以来、一戸建て販売の現況指数は今年1月以来の高水準となった。
さらに、向こう6か月の販売言通し指数は6ポイント上昇の76と、2016年12月以来最大の上げ幅となった。
好・不況の判断基準となる50を大きく上回る項目が多く、雇用の堅調さも手伝って、高水準の結果となった。
このように、昨日発表された米経済指標は強弱まちまちとなった。しかしその後、トランプ米大統領が、昨日ホワイトハウスで「合意内容の文書化を現在進めているところだ。
ただ、習近平中国国家主席とAPECで会うまでは、文書への署名はないだろう」と話したことで、米中通商合意への期待が再燃したため、ドル円は再び1ドル108円80銭台まで浮上した。
なお、第一弾の合意文書への署名についてはムニューシン米財務長官が、署名の前にまだやることがあり、必要ならライトハイザー米通商代表部代表と共に中国を訪問するつもりであると、記者団に対して昨日話している。
このように、昨日のドル円も、米中貿易協議のヘッドラインが相場を動かす展開となった。
実際に合意文書にサインするまでは、本件に関するニュースがドル円相場に与える影響は大きいものと考えられる。
そのため、本日も引き続き米中貿易協議に関するヘッドラインには注意したい。
本日の上海総合指数は堅調。プラス圏で始まったものの、上昇後に下落しマイナス圏に沈む場面もあった。
しかし、そこから切り返して再びプラス圏に再浮上している。一方、ハンセン総合指数は堅調。プラス圏で始まった後も上げ幅を拡大している。
NYダウ先物は小幅ながらもマイナス。ただ、下げ幅を縮める展開となっている。米長期金利もマイナス。低下幅を縮め、現在は1.73%台で推移している。
テクニカルを見ると、ドル円の一時間足は一目均衡表の雲の上にある。ボリンジャーバンドは横ばい。
値動きに乏しい展開が続いたため、バンド幅は縮小している。
この後、東京時間のドル円は、1ドル108円85銭前後が短期的な抵抗線になるとみられる。
それを上抜けた場合は、1ドル108円95銭が抵抗線として意識されるとみられる。
一方、東京時間の支持線は、短期的には1ドル108円60銭前後になるとみられ、そこを割り込んだ場合は、1ドル108円50銭前後が支持線として意識されるとみられる。
(元ネット系証券会社社員 佐藤真奈美氏)
2019年10月17日|本日のFXレンジ予想
ドル/円
- 強気予想:108.55円~108.98円
- 弱気予想:108.42円~108.83円
ユーロ/円
- 強気予想:119.91円~120.92円
- 弱気予想:119.46円~120.64円
ポンド/円
- 強気予想:137.90円~141.42円
- 弱気予想:136.46円~140.38円
(元ネット系証券会社社員 佐藤真奈美氏のレンジ予想)
※過去の相場データから当期の予想変動幅を算出。
2019年10月17日|本日のFX経済指標カレンダー
17:30 |
(英) 9月 小売売上高(除自動車) [前月比] 前回…-0.3% 今回予想…-0.1% |
---|---|
17:30 |
(英) 9月 小売売上高(除自動車) [前年同月比] 前回…2.2% 今回予想…2.9% |
17:30 |
(英) 9月 小売売上高 [前月比] 前回…-0.2% 今回予想…-0.2% |
17:30 |
(英) 9月 小売売上高 [前年同月比] 前回…2.7% 今回予想…3.1% |
18:00 |
(欧) 8月 建設支出 [前月比] 前回…-0.7% |
18:00 |
(欧) 8月 建設支出 [前年同月比] 前回…1.1% |
21:30 |
(加) 8月 製造業出荷 [前月比] 前回…-1.3% 今回予想…0.9% |
21:30 |
(米) 9月 住宅着工件数 [年率換算件数] 前回…136.4万件 今回予想…132.0万件 |
21:30 |
(米) 9月 住宅着工件数 [前月比] 前回…12.3% 今回予想…-3.2% |
21:30 |
(米) 9月 建設許可件数 [年率換算件数] 前回…142.5万件 今回予想…134.0万件 |
21:30 |
(米) 9月 建設許可件数 [前月比] 前回…8.2% 今回予想…-6.0% |
21:30 |
(米) 10月 フィラデルフィア連銀製造業景気指数 前回…12.0 今回予想…7.0 |
21:30 |
(米) 前週分 新規失業保険申請件数 前回…21.0万件 今回予想…21.5万件 |
21:30 |
(米) 前週分 失業保険継続受給者数 前回…168.4万人 今回予想…167.0万人 |
22:15 |
(米) 9月 鉱工業生産 [前月比] 前回…0.6% 今回予想…-0.2% |
22:15 |
(米) 9月 設備稼働率 前回…77.9% 今回予想…77.7% |
2019年10月18日|本日のFX経済指標カレンダー
08:30 |
(日) 9月 全国消費者物価指数(CPI) [前年同月比] 前回…0.3% 今回予想…0.2% |
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08:30 |
(日) 9月 全国消費者物価指数(CPI、生鮮食料品除く) [前年同月比] 前回…0.5% 今回予想…0.3% |
08:30 |
(日) 9月 全国消費者物価指数(CPI、生鮮食料品・エネルギー除く) [前年同月比] 前回…0.6% 今回予想…0.5% |
08:50 |
(日) 前週分 対外対内証券売買契約等の状況(対外中長期債) 前回…-4283億円 |
08:50 |
(日) 前週分 対外対内証券売買契約等の状況(対内株式) 前回…1兆725億円 |
(元ネット系証券会社社員 佐藤真奈美氏)
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