FXのスキャルピングとは?手法とメリデメ・向いている条件を解説
- 投稿日: 2017/07/18
- 更新日: 2018/03/26
スキャルピングとは、短い時間で取引を行うトレードスタイルのことです。
スキャルピングという単語を聞くと、難しい投資のテクニックを思い浮かべるかもしれません。しかし、初心者がFXで取引をするときに 、知らず知らずのうちに行っていることが多いのがこのスキャルピングです。
- 「スキャルピングとはどんなもの?」
- 「スキャルピングの方法は?」
- 「スキャルピングのメリットとデメリットは?」
- 「スキャルピングの注意点は?」
この記事ではこのようなスキャルピングに関する様々な疑問に答えます。
スキャルピングとは「超短期取引」のこと

スキャルピングとは、数秒から数十秒の短い間に取引を行う投資法のことです。もともとscalpingは「薄く頭皮を剥ぐ」という意味の言葉です。数秒から数十秒という超短期の取引を繰り返して市場から利益を剥ぎ取っていく様が、皮を剥ぐイメージに似ていることからこう呼ばれています。
トレードスタイルの違い
| スキャルピング | デイトレード | スイングトレード | ポジショントレード | |
|---|---|---|---|---|
| ポジション保有期間 | 数秒~数分 | 数分~数時間 | 数時間~数週間 | 数週間~数ヶ月 |
| 狙う利益 | キャピタルゲイン(為替差) | キャピタルゲイン(為替差) | キャピタルゲイン(為替差) | スワップポイント(金利差) |
| 狙う値幅 | 小 | 小 | 中 | 大 |
| 必要資金 | 小 | 小 | 中 | 大 |
| 投資機会 | 多 | 多 | 中 | 少 |
| リスク | 小 | 小 | 中 | 大 |
| 取引の頻度 | 多 | 多 | 中 | 少 |
| 拘束時間 | 長 | 長 | 中 | 短 |
| コスト | 大 | 大 | 中 | 小 |
| スワップポイントの影響 | 小 | 小 | 中 | 大 |
| 主な分析方法 | テクニカル分析 | テクニカル分析 | テクニカル分析とファンダメンタルズ分析 | ファンダメンタルズ分析 |
| チャートの時間軸 | 1分足~5分足 | 1分足~60分足 | 60分足~日足 | 日足~週足 |
FXや株は、取引の時間軸によっていくつかの手法に分かれています。
個人投資ブームの火付け役である「デイトレード」は、数十分から数時間の間に取引を繰り返して利益を得る短期トレードです。相場における中期的なトレンドを読み、数日から数週間ポジションを保持する「スイングトレード」は中期トレードです。そして、「ポジショントレード」は数週間から数ヶ月、場合によっては数年ポジションを持つ長期トレードです。
この記事ではもっとも時間軸の短いスキャルピングについて詳しくご説明します。
スキャルピングの具体的な手法

この章では買い目線と売り目線から具体的にスキャルピングを解説します。スキャルピングで一番重要なポジションを持つタイミングについても説明しています。
基本的には「順張り」をする
スキャルピングは基本的に順張りをします。順張りは相場の動きに沿って取引をする方法で、スキャルピングのような超短期トレードに向いているスタイルです。
スキャルピング以外の順張りで難しいのは、押し目と呼ばれる相場の一時的な反転ポイントを読む必要がある点です。しかしスキャルピングでは、押し目を迎える前に決済してしまうため、順張りで素直なトレードが可能です。
狙う値幅は「5~10pips」
スキャルピングをする上で狙うべき値幅は「5~10pips」程度です。買いの優劣やスプレッドなどを加味した上で、前後することもあります。
スキャルピングでは相場全体のトレンドはあまり関係なく、今この瞬間どちらに相場が動くかが最も重要です。順張りで素直に買うまたは売って、短期的な押し目を迎える前に決済してしまいましょう。
使うチャートは「1分足」または「5分足」
スキャルピングでは、多くのトレーダーが1分足または5分足を利用しています。短い時間で取引をする必要があるため、短い時間軸のチャートを利用します。
使うテクニカル分析は「ボリンジャーバンド」「MACD」など
スキャルピングではテクニカル分析を利用します。テクニカル分析とはチャートを使った分析方法のことです。ボリンジャーバンドやMACDなどのテクニカル分析を使い、エントリーのタイミングや利確、損切りのタイミングを図ります。
ボリンジャーバンドは「FXボリンジャーバンドの使い方/覚えておくべき3つのパターン」、MACDは「FXのMACDの使い方/初心者が押えておくべきテクニカル指標」で詳細に解説しています。
スキャルピングのメリットとデメリット
ここではスキャルピングのメリットとデメリットをそれぞれ解説します。メリットとデメリットを天秤にかけて、あなたにこの手法が向いているのかどうかを判断してみてください。
スキャルピングの4つのメリット

まずはスキャルピングの4つのメリットについて解説します。
メリット1:低リスクで取引することができる

スキャルピングの大きなメリットの一つは、低リスクで取引できる点です。宵越しをしないため、朝起きたら大きな損失を出してしまっていることはありません。そのためスキャルピングは、リスクの少ないトレードスタイルといえます。適切な損切りさえできれば、証拠金を大幅に減らしてしまうような状況はほぼ避けられるでしょう。
メリット2:短い時間で取引することができる

取引時間が短く済むのもスキャルピングの大きなメリットです。トレードに拘束される時間が短いため、平日にまとまった時間を取りづらいビジネスマントレーダーなどに向いている手法です。
FXの市場が活気づくのは日本時間で夕方以降なので、活況時に合わせて短時間のピンポイント取引が可能です。都合に合わせて日に数時間でも、時間がなければ5分や10分の取引でも利益を得られる可能性があります。
メリット3:取引の経験を早く積むことができる

投資家は知識のほかに相場での経験値が必要です。その経験値を手っ取り早く得られるのもスキャルピングのメリットです。タイミングを見計らって極短時間に繰り返し売買を繰り返す手法のため、取引の感覚をつかむのに適したトレードスタイルといえるでしょう。
メリット4:相場のトレンドを読む必要がない

相場のトレンドを読むことは、スキャルピング以外のトレードスタイルでは重要な技術です。デイトレードやスイングトレード、ポジショントレードで取引する場合には必要な技術ですが、スキャルピングでは必要ありません。
スキャルピングは1分足をはじめとした短い時間軸のチャートの波を使って利益を重ねる手法なので、必ずしもトレンドを見極める必要がないのです。トレンドを見極める膨大な経験値を得る必要がなく、ほかのトレードスタイルに比べると始めたばかりでも利益を上げられる可能性が高いこともスキャルピングの大きなメリットです。
スキャルピングの5つのデメリット

続いてスキャルピングの5つのメリットについて解説します。
デメリット1:スプレッドを何度も支払う必要がある

スキャルピングのネックになるのがスプレッドです。
国内のFX会社であれば、各社の企業努力によって主要通貨ではかなり狭いスプレッドが設定されています。そのためスプレッドは、1回当たりはそれほど高いものではありません。
しかし、取引回数が増えれば増えるほど、スプレッドを支払う回数が増えます。短期の取引ほどスプレッドの支払いがかさむため、スキャルピングはもっとも高コストなトレードスタイルであるといえます。
デメリット2:目に見えないコスト「スリッページ」

FXの注文では、必ずしも指値通りの価格で約定するわけではありません。この指値と実際の買値の差をスリッページと呼びます。スリッページは「すべる」「スリップ」などと表現されることもあります。スプレッドと同様に、スリッページも注文のたびに発生します。
スキャルピングでは、数pipsのスリッページが利益を帳消しにしてしまうので注意が必要です。これもスキャルピングに隠されたデメリットのひとつです。しかし、約定力の高いFX会社を利用することで、スリッページによる損失を最小化することが可能です。
デメリット3:チャートをずっと見ていなければいけない

スキャルピングではポジションを持つタイミングが最重要です。1分足もしくは5分足などを使って、短い波の相場が反転するタイミングを見計らって素早く注文します。
もちろん適当に注文をすれば利益を得られるわけではありませんので、ここぞというタイミングに注文をしなければなりません。それまで集中して相場を注視する必要があります。集中力を使うので、短時間の取引でも疲れがたまりやすいです。
デメリット4:不安定なインターネット環境ではできない

スキャルピングをする上で知っておきたいのがインターネット環境の問題です。ただ日本では整備されているので、それほど気にならないかもしれません。
スキャルピングでは1秒のロスが損失を生んでしまうため、安定したインターネット環境で注文をすばやく約定させる必要があります。じっくり腰をすえてスキャルピングをする場合は、安定したインターネット環境下で取引をしましょう。
デメリット5:FX会社の規約に抵触する可能性がある

手動によるスキャルピングでは、あまり心配する必要はありません。しかし、超短期売買にFX会社が監視の目を光らせているのも事実です。
ペナルティの対象となるのは、主に高性能パソコンと自動売買ソフトを使った、フラッシュトレードと呼ばれるタイプのものです。これは1秒に数千回の取引を行う超短期より短期の、瞬間の取引です。そのためチャートをじっくり確認して手動で注文、決済を行う一般的な投資家は該当しません。
ただスキャルピングで口座を凍結されたという噂がネット上で出回っているので、頭の片隅には置いておきましょう。
スキャルピングに向いている条件

スキャルピングには向いている条件が複数あります。この章ではどんな条件がスキャルピングに向いているのかを詳しくご紹介します。
スキャルピングに向いている人

メリットとデメリットだけでは、スキャルピングが自身に向いているかどうか判断できない方もいらっしゃると思います。そのためまずは、スキャルピングに向いている性格について著者の見解を述べます。
集中力と瞬発力がある
スキャルピングは、パソコンやスマートフォンなどをずっと見つめ、タイミングがくるまでじっと待ち続ける必要があります。そのためかなりの集中力が必要で、またチャンスがきたときには、すぐに行動できる瞬発力も必要です。
感情に流されずメンタルが強い
取引で瞬発力を発揮するためには、感情に流されない強いメンタルが必要です。感情に流され迷いが生じると、好機を逃してしまうことがあります。
利食いも損切りも全て機械的にこなす冷徹な判断を求められるのがスキャルピングです。大きな損失が出てしまうタフな決断であっても、必要なときに必要な判断ができなければなりません。
FX初心者
スキャルピングには、ポジションを持つタイミングを図る以外に特別な技術は必要ありません。そのため初心者でも利益を得られる可能性が比較的高い手法です。実際、FXを初めたばかりの初心者投資家がまず選択する取引スタイルでしょう。
スキャルピングに向いている通貨ペアは「ドル/円」

スキャルピングに向いている通貨ペアの条件は、スプレッドが狭いことです。それを満たしているのがドル/円です。
近年はユーロ/円のスプレッドもFX会社によっては狭くなっているので比較的スキャルピングに向いています。ユーロ/円は狭いレンジを乱高下する性質をがあるため、波の幅がドル/円よりも大きい傾向があります。そのため条件次第では、ユーロ/円はドル/円以上のスキャルピング向き通貨ペアといえます。
英ポンド/円はスプレッドがやや大きいですが、短時間で動く値幅はユーロ/円以上なので、状況によっては短時間でより大きく取れます。しかし、その分リスクも大きいので注意しましょう。
スキャルピングに向いている時間帯は「15:00-1:00」

スキャルピングに向いている時間帯は、欧州各国の市場が開く15時からロンドン市場が閉まる翌1時までです。特にニューヨーク市場がオープンする21時以降は特にスキャルピングに向いています。
スキャルピングに向いている時間帯の条件は、市場の流動性が高い、スプレッドが狭いという2点です。
日本時間の早朝は流動性が低くスプレッドが大きくなる傾向があります。日中は、相場が安定期を迎え、各国要人の発言など特別な材料がない限りは、特定のレンジ内を上下することが多いです。そして、ロンドン市場が開く15時以降は相場が活性化して、21時以降はニューヨーク市場も開き、さらに活発さを増します。
このような為替市場の流れに、流動性の高さを照らし合わせると、15時から翌1時くらいまでがスキャルピングに向いた時間帯といえます。
時間帯については「FXの取引時間はいつからいつまで?/会社ごとの取引時間を詳細解説」で詳しく紹介しています。
スキャルピングに向いているFX会社
スキャルピング向いているFX会社の条件は、チャート機能が充実している、約定力が高い、スプレッドが狭いという3点です。ドル/円などの人気通貨では多くのFX会社で0.3銭のスプレッドを採用しているため、「チャート機能」と「約定力」が特に重要です。
その2つの観点で選んだおすすめのFX会社を紹介します。
多機能なチャートを提供している「外為どっとコム」
外為どっとコムは多機能なチャートに定評があります。ローソク足の種類が多く、別のFX会社にはあまり見られない10分足のチャートがあります。ほかにも移動平均からボリンジャーバンド、エンベロープなど、様々なテクニカル分析をすることができます。
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| 初回入金額 | 最小取引単価 | 通貨ペア数 | 通貨デモトレード提供 | ||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 4,000円 | 10,000通貨 | 13通貨ペア | ー | ||||||||
| * 5月12日時点 | |||||||||||
| 主要通貨別スプレッド | |||||||||||
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| * 9月7日時点 | |||||||||||
| 主要通貨別スワップ | |||||||||||
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| * 5月12日時点 | |||||||||||
| 主要通貨別スプレッド | |||||||||||
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| * 9月7日 時点 | |||||||||||
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ヒロセ通商、JFXの2社は、スキャルピングOKを公言しているFX会社です。スキャルピングによってFX会社の規定に抵触する可能性があるならば、選択肢の候補にしてみるのはいかがでしょうか。
まとめ
スキャルピングは、初心者から上級者まで多くの方に支持されているトレードスタイルです。低リスクで取引でき、多くの知識を必要とせず、トレードの経験を積めることから特に初心者の方にはおすすめの手法です。
投資経験の浅い方でも始めやすい手法なので、スキャルピングに向いている条件にあっている方は、FXのトレードを始めてみてはいかがでしょうか。


