FXと先物取引の違い/関係性を徹底解説

  • 更新日: 2019/07/17

投資そのものが初めてという人が迷うのは、「どの投資商品を取引するのか」ということです。
株なのか、FXなのか、それとも商品や株価指数なのか…。いずれにせよ、自分にとって取り組みやすく、動きが読みやすいものを取引したいと考えるのが普通ではないでしょうか。

中でも、FXは少額から取引できる投資商品として人気を集めていますが、実は、先物取引もFXと同様、少額から取引できるメリットがあります。
そこで今回は、

  • FXと先物取引、それぞれの特徴を知りたい
  • FXと先物取引のどちらを取引するか迷っている

という人に、FXと先物取引がそれぞれどのようなものなのか、また、それぞれの共通点や違いが何なのかといったことを解説します。

FXも先物取引も、それぞれ魅力のある投資商品です。どちらを取引するか悩んでいる人は、それぞれの特徴を知った上で、どちらを取引するか決めましょう。また、両方とも取引してみたい、という人も、それぞれの特徴を知り、どちらも取引するのか、あるいは片方だけを取引するのか決めると良いでしょう。

FXと先物取引の基本

FXと先物取引は、どちらもよく知られた投資商品です。
ここでは、FXと先物取引がそれぞれどのような投資商品なのか説明します。

そもそもFXとは何か

FXは、「Foreign Exchange」の着で、外国為替証拠金取引のことです。ちなみに、外国為替取引というものもあります。「外国為替取引なんて聞いたことがない」という人もいるのではないでしょうか。実は、外国為替取引は、案外身近なものなのです。

例えば、海外旅行や海外出張に行く時に、外国為替取引を行っています。というのも、外国に行く際に、円を行先の国の通貨に替える必要があるからです。

例えば、ハワイに旅行に行く場合、事前に銀行で円を米ドルに両替したり、出発当日に空港で円を米ドルに両替したりしますよね。行先が他の外国であっても同じで、必ず現地の通貨に両替します。実際、海外に行ったことのある人は、このような経験を必ずと言って良いほどしているのではないでしょうか?

最近はカードがあれば事足りてしまうことも多く、空港などで両替する場合、必要最低限という人も多いかもしれませんが、海外に行く際は、必ず円を現地通貨に両替します。この取引が外国為替取引なのです。

外国為替取引では、例えば所持金10万円であれば、その10万円をこれから行く先の通貨に両替します。先ほどのハワイの例で言うなら、10万円を米ドルに換えます。仮にその時のレートが、1ドル100円であれば、1,000ドルに両替することになり、空港の両替所や銀行などで10万円の現物を、1,000ドルの現物に両替します。つまり、外国為替取引の場合は現物の取引になることがポイントなのです。

また、外国為替取引は外貨預金でも行われています。この場合は、顧客の取引口座で指定された金額と為替レートを基に、外貨と日本円、あるいは外貨同士を交換しています。

一方、FX(外国為替証拠金取引)は、上記のような現物の取引をせず、証拠金を担保にして行う取引です。証拠金は実際に必要となる額よりも少ない金額でも良いのが、FXの特徴の一つとなっています。そのため、FXは、少ない資金で大きな金額が取引できるのです。

例えば、円を売って1万米ドルを買いたい場合、現物だと、1万米ドルと等しい金額の日本円が必要となります。そのため、例えば、1ドル100円の時には100万円が必要になります。一方、FXは証拠金を担保にする取引のため、10万円や4万円など、現物で必要になる100万円よりも少ない金額で取引できるのです。

このように、少ない金額で何倍もの取引することを「レバレッジをかける」と言います。レバレッジがFXの特徴の一つで、FXが人気を集める理由の一つにもなっています。

以前は日本でも200倍、300倍などの高レバレッジをかけてFXを取引することができました。しかし、レバレッジ規制が入ったことで、現在はレバレッジの上限は25倍となっています。なお、今後は10倍に規制が強まるとの話も出ています。

25倍のレバレッジをかければ、1ドル100円の時に1万米ドル分を買うのに必要な金額は、100万円を25で割った金額…つまり、4万円ということになります。

このように、FXは少ない資金にレバレッジをかけて資金効率を上げられるのが大きなメリットです。ただしその一方、資金以上の取引ができることによるリスクもあります。

なお、現在FXは、FX会社との相対取引である店頭FXと、くりっく365に代表される取引所FXの2種類があります。くりっく365は、東京金融取引所が市場を開設・運営しています。

先物取引とは何か

「先物取引」と聞くと、原油や金、大豆や小豆、とうもろこしなどの商品先物取引をイメージする人も多いのではないでしょうか。そのイメージの通り、これら商品先物取引も先物取引の一種です。

しかし、先物取引は商品先物取引のことのみを指しているわけではありません。先物取引には、他にも、日経225先物のような株価指数先物取引や、債券先物取引があるのです。

商品先物取引は、コモディティ(商品)を扱っていて、原油などの資源、金や銀などの金属、そして、大豆やとうもろこしなどの農作物など、幅広く扱っているのが特徴です。商品先物取引は、東京商品取引所と大阪堂島商品取引所で取引されています。

このあたりは、東京証券取引所をはじめ、名古屋や札幌、福岡などの証券取引所で取引されている株式と似ているのではないでしょうか。つまり、商品先物取引は取引所取引なのです。

また、日経225先物は、かつて大阪証券取引所の名称だった大阪取引所で取引されています。その他にも、シカゴ商業取引所、シンガポール証券取引所でも取引されています。なお、大阪取引所では、国債先物も取引されています。これらも取引所取引です。

先物は、英語で「futures」と言います。「future」と言えば英語で未来という意味ですが、ここから派生した言葉が「futures」です。この言葉の意味通り、先物取引とは、未来の価格の取引なのです。先物取引では、上で挙げた、資源や金属、農作物等の未来の価格を市場取引で先に決めてしまいます。

実は、この先物取引は、日本、それも江戸時代の日本で生まれた取引です。米は日本人の主食ですが、現在でいうところの税金である年貢も、主に米で納めていました。つまり、米は、日本人にとって欠かせない大事な食糧であると同時に、貨幣の役割も担っていたのです。

米の先物取引が行われるようになったきっかけは、諸説あり、「米を売買して儲けたい」「豊作や不作により米の価格が乱高下することを抑制したい」など、様々な理由から先物取引が行われるようになったと言われています。

江戸時代に行われた米の先物取引では、米を収穫する前にあらかじめ購入価格を決め、先に受渡しの約束をしていました。そうすることで、米の安定供給を図った、という側面があります。なお、米の先物取引は、大阪の堂島米会所と呼ばれる取引所で行われていました。

先物取引は、未来の価格を市場取引で先に決める、ということを書きましたが、詳しく説明すると、あらかじめ決められた期日に、特定の商品(原資産)を現時点で取り決めた価格で売買することを約束する取引、ということになります。つまり、取引の期限が決まっている、ということなのですが、これが先物取引の最大の特徴であると言えます。

先物取引には「限月」という言葉が出てきます。この限月は、取引の期限のことを意味しています。つまり、「2018年7月限」なのであれば、2018年7月までに決済してポジションクローズしなければならない、ということです。そういう意味では、ポジションを持ち続けることのできる株の現物やFXよりも、先物取引は難易度が高いと言えます。

また、繰り返しになりますが、先物取引は資源、金属、農作物を取引できます。しかし、同じ商品であっても限月の違いがあるため、実は銘柄数が多いのです。例えば同じ大豆でも、2018年2月、2018年4月、2018年6月、2018年8月…というように、限月によって銘柄が分けられています。

また、先物には「順ザヤ」「逆ザヤ」と呼ばれる関係があります。順ザヤは、限月が先のものの価格が高い状態のことを指します。先ほどの例で言えば、2018年2月限の大豆の価格より、2018年8月限の大豆の価格の方が高い、ということです。何故、限月が先の銘柄の方の価格が高いかというと、金利や倉庫料、保険料などが反映されているためです。

例えば大豆を買った場合、それを保管しておく倉庫料や保険料などのコストが、保管期間が長ければ長いほどかかってくる、ということです。また、日経225先物や国債先物の場合については、限月が先であるほど金利が上乗せされる、ということになります。

一方、逆ザヤとは限月が近いものの方が先のものよりも高い状態のことをいい、需給関係の崩れや、配当の関係で起こることがあります。

そんな先物取引は、FXと同様、証拠金を使った取引となります。そのため、差し入れた証拠金以上の金額の取引ができる特徴があります。つまり、先物取引でもレバレッジをかけられる、ということです。

なお、商品先物取引でかけられるレバレッジは毎月変わります。なぜなら、取引証拠金が銘柄ごとに毎月定められるからです。ちなみに、金の場合は約70倍、白金の場合約35倍、原油の場合約20倍のレバレッジがかけられます。FXでかけられるレバレッジは現在25倍なので、商品先物取引は、銘柄によってはFX以上のレバレッジがかけられることが分かります。

なお、日経225先物取引はFXと同様、最大で25倍のレバレッジがかけられます。商品先物取引も、日経225先物も、そして、国債先物も、会社によるレバレッジの違いはありません。

また、余談ではありますが、商品先物取引では、買いポジションの場合、現物の購入代金を用意して現物を買い取ることも可能です。反対に売りポジションの場合は、現物を事前に用意して引き渡すことで取引を終了することができることもあります。

現物を買い取ることを「現受け」と言い、現物を引き渡して現金を受け取ることを「現渡し」と言います。なお、この現受け・現渡しは、FXでも会社によっては行っています。FXの場合の現物は、外貨ということになります。

先物取引では、決済限月の最終取引日を納会と言います。この日に当限と呼ばれる、決済日が当月のもののポジションが決済されます。

FXと先物取引

FXと先物取引には共通点もあれば、違いもあります。ここでは、FXと先物取引の共通点と違いを紹介します。

FXと先物取引の共通点と違い

まずはFXと先物取引の共通点から説明します。

FXと先物取引は、証拠金を差入れ、証拠金以上の金額の取引ができます。つまり、レバレッジがかけられるのが特徴です。そのため、どちらも強制ロスカット制度を設けています。

また、FXと先物取引は、買いポジションと売りポジションの両方を取ることができます。さらに、日経225先物取引に関しては、ほぼ24時間取引できることがFXと共通しています。

次に違いですが、大きな違いは、先物取引には期限がある、ということが挙げられます。FXは、ロスカットされない限りずっとポジションを持ち続けることができますが、先物取引の場合は、決められた期限までしかポジションが持てず、必ずそれまでに決済しなければなりません。

また、FXが店頭取引と取引所取引なのに対し、先物取引が取引所取引という違いもあります。さらに、FXが現在の価格を取引するのに対し、先物取引が将来の価格を取引すること、そして、FXが外国為替を取引するのに対し、先物取引は、資源、金属、農作物の他、株価指数や国債など取引対象が幅広いという違いも挙げられます。

FXと先物との関係性

FXと先物取引は、一見無関係なように見えて、実は関係があります。通貨によっては、先物相場の影響を受けるものがあるのです。

例えば、南アフリカは資源国で、世界一のプラチナの生産量を誇ります。そのため、プラチナ(白金)の先物と南アフリカランドは相関関係があります。なぜなら、同国のプラチナの生産量は世界一で、生産量の7割を占めるからです。そのため、南アフリカランドと米ドルの組み合わせの通貨ペアは、白金の先物との相関関係が高い傾向にあります。

また、米ドルと原油の先物価格も逆相関関係にあることで知られています。原油は米ドル建てで取引されていることから、米ドル高となれば原油価格は下がり、米ドル安となれば原油価格は上がります。

またこの他にも、ニューヨーク商品取引所のドルインデックスはユーロの構成比率が高く、FRBのドルインデックスは人民元、ユーロ、カナダドル、メキシコペソの構成比率が高いため、これら通貨も原油の先物価格の動向に影響されやすいという特徴があります。

このように、FXと先物は無関係ではなく、通貨ペアや商品によっては、互いに影響し合うものもあります。ただし、ここで挙げた通貨と商品とが必ず相関関係や逆相関関係になるのかというと、相場の状況によってはそうならないこともあります。

例えば、米ドルと原油価格は逆相関関係になるということを先ほど書きましたが、2017年12月の米ドルと原油価格は逆相関にはならず、原油価格と米ドルのどちらも上昇しています。このことからも分かるとおり、先ほど例に挙げた通貨と商品との関係が、必ずしもセオリー通りにはならないケースもあることを覚えておきましょう。

FXと先物取引、どちらを取引すべきか

FXと先物の両方に興味のある人の中には、どちらを取引すべきか悩む人もいるのではないでしょうか。FXと先物のどちらを取引すれば良いかは、最終的にはその人の好みや投資商品との相性の問題になってしまいます。

ただし、先物取引は期限が決められた取引であるため、初心者にとっては少々ハードルが高いかもしれません。もし初心者でFXと商品先物のどちらを取引するか悩んでいるのであれば、まずはFXでトレードに慣れ、相場観やトレードスキルを磨いてから、先物取引にチャレンジしてみるのがおすすめです。

もしもFXも商品先物もどちらもやってみたいという初心者の人は、金の先物取引から始めるのがおすすめです。なぜなら、金は取引量が多く、比較的動きが読みやすい商品であると言われているからです。動きが安定しているので、取引量の少ない銘柄のような激しい動きはしにくい傾向にあります。

その点も、金が初心者にとって取り組みやすい理由の一つです。もし初心者が金の先物取引をする場合は、100g単位での取引が可能な金ミニが、少額からの取引ができておすすめです。金ミニの証拠金は、2018年5月上期で100gあたり6,600円となっています。

また、日経225先物miniも少額での取引が可能です。日経225先物miniは、日経225先物の10分の1の金額で取引できます。

例えば日経225miniの証拠金は、2018年5月1日~2018年5月2日は63,000円となっています。ここに掛目と呼ばれる評価率を掛けた金額が実際の取引に必要な証拠金額となりますが、掛目は会社によって異なります。

そのため、証券会社によって必要証拠金が変わることを覚えておきましょう。先ほど紹介した金ミニに比べると証拠金額は約10倍になってしまいますが、日経225先物に興味があるなら、まずはminiから始めてみるのがおすすめです。

FXと先物、どちらもチャレンジしてみたい、という場合は、FXと先物、どちらも取り扱っている証券会社での口座開設をしてみるのも良いのではないでしょうか。例えば、楽天証券やSBI証券ではFXはもちろん、商品先物や日経225先物の取扱いをしています。

また、GMOクリック証券は、FXの他に日経225先物の取扱いをしています。もしもFXと商品先物のどちらも取引したい場合は、このように、どちらも取り扱っている証券会社で口座開設してみるのも一つの方法です。

まとめ

今回はFXと先物取引、それぞれの概要と比較について紹介しました。FXと先物取引には似ている部分もあるので、FXを取引している人は、先物取引にもチャレンジしやすいのです。反対に、先物取引を取引している人にとっても、FXはチャレンジしやすい投資商品であると言えます。

投資自体が初めてという人は、取引期限のないFXから始め、慣れてきたら先物取引にもチャレンジするのがおすすめです。通貨ペアや銘柄によっては関連性の高いものもあるので、慣れてきたら、それぞれの動きを見ながら効果的な取引ができるようになると良いのではないでしょうか。

FXでも先物取引でも利益を出せるトレーダーを目指しましょう!

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