【FX予想】NZドル/円の2019年見通しやトレード戦略を徹底解説

  • 更新日: 2019/03/11

NZドル/円(NZD/JPY)2019年の見通し

    米中貿易摩擦の動向から、NZドルは対円でレンジになりやすい

2019年NZドル(NZD)の見通しは?

ニュージーランドの中央銀行であるRBNZが金融引き締めや利上げに慎重な姿勢を示し、緩和政策を継続する一方で、昨年は米国が4回の利上げを行いました。これにより米ドル高圧力が強まり、昨年のNZドルは、対ドルで下落が続きました。

今年も昨年からの流れが続くとみられていましたが、今年の1月に開催されたFOMCで、パウエルFRB議長が2019年の利上げについて慎重な姿勢を示し、米国の今年の利上げペースは1回または0回との見通しが強まっています。

また、2月20日に公開されたFOMC議事録では、バランスシートの縮小を年内で終了する可能性が示唆されたことから、米ドル高圧力は弱まりつつあります。

このことから、NZドルは底入れし、反転していますが、中国の景気減速懸念は依然として払拭(ふっしょく)されておらず、NZドルの下押し要因となり、一進一退の展開が続いています。

ニュージーランドは対中貿易依存度が高い国ですが、その中国は、昨年からの米中貿易摩擦激化の影響を受けて、経済指標の結果が冴えない状態が続き、景気減速が不安視されています。

米中貿易摩擦による中国の景気減速の影響を受け、ニュージーランドの輸出の伸びも足元では鈍化傾向にあります。さらに、NBNZ企業信頼感指数やANZ企業信頼感指数もマイナスが続くなど、企業マインドの低下が見られます。

それに加え、Westpac消費者信頼感も鈍化傾向にあり、家計マインドも低下の兆しが見えるなど、ニュージーランドの景気に陰りがみえつつあるのです。

昨年のニュージーランドの2018年4-6月の実質GDP成長率は前期比1.0%増と約2年ぶりの高い水準となったものの、2018年7-9月は同0.3%増と低成長に留まっています。

また、前年比では、2018年4-6月が2.8%増となったものの、2018年7-9月では2.6%増となり、伸びの鈍化がみられます。

さらに、今年2月7日に発表されたニュージーランドの雇用統計は事前予想を下回る結果となり、NZドルは大幅に下落しました。失業率は事前予想が4.1%だったのに対し、結果は4.3%と悪化しました。また、平均時給成長率は1.4%から1%に減少しています。

一方、2018年10-12月のインフレ率は前年同期比約1.9%増と、2018年7月-9月からほぼ横ばいとなり、RBNZのインフレ目標(1─3%)の中央値である2%近辺まで迫りつつあります。

さらに、2018年10-12月のコアインフレ率も前年同期比約1.9%増となり、2018年7月-9月の同1.9%増から高い水準のまま横ばいで推移しています。

このように、ニュージーランドの経済指標は強弱が混在しています。RBNZは、利上げに対し慎重な姿勢を堅持しており、政策金利を過去最低水準のまま据え置いています。

しかし今回のニュージーランドの雇用統計の結果は、ニュージーランドの景気拡大の鈍化を示すものであり、RBNZの金利据え置きを後押しすることになると考えられます。

また、米中貿易摩擦による中国の景気後退が今後いっそう鮮明になれば、現行の政策金利は2020年以降も続く可能性が出てきます。

それどころか、利下げもあるのではないか、との見方もあり、オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)は昨年末の時点で、RBNZが2019年11月に政策金利を0.25%引き下げるという予測を立てています。

デリバティブ市場も、RBNZが年内に利下げする可能性を40%と見ています。

ただ、ニュージーランドのインフレ率はオーストラリアに比べて上昇圧力が確認できるものとなっているため、現状では、RBNZがRBAのように利下げを示唆する可能性は低いと考えられます。そのため、このことがNZドルの下支え要因になると考えられます。

ただし、今後の中国経済の見通しが不透明なことから、ANZやデリバティブ市場が予想しているように、RBNZが政策金利を引き下げる可能性はゼロではないことに注意が必要です。

今年のNZドルの注目材料 

  • ニュージーランドのインフレ率の動向
  • ニュージーランドの経済指標の動向
  • RBNZの金融政策
  • 米中貿易摩擦 

主な上昇要因

国際情勢 米中貿易摩擦の緩和
政治 キウイビルドの効果発現
金融政策 RBNZによる利上げ
経済指標  GDP、小売売上高、消費者物価指数等、ニュージー
ランドの経済指標の上振れ
その他 米国の政策金利引き下げ、中国の景気拡大策の
実施、フォンテラ社の乳製品電子オークション(グ
ローバルデイリートレード)の落札価格の上昇

ニュージーランドのアーダーン政権は、歳出拡大や安価な住宅供給策(キウイビルド)のほか、移民流入の厳格化や最低賃金引き上げなどの政策を実施することを予定しています。

仮にこれらが実現した場合、景気の押し上げや雇用拡大を通じてインフレ圧力が高まることが予想されます。

ただ、NZ経済は、自国要因で経済成長するだけの材料が現状は乏しく、中国の景気動向や米FRBの金融政策等、外的要因に左右されやすい傾向にあります。

そのため、中国が景気刺激策を発表したり、米中貿易摩擦への懸念が一時的に後退したりすると、上昇する可能性があります。ただ、それは一時的なものに留まり、明確な上昇トレンドの発現にはつながりにくいと考えられます。

主な下落要因

国際情勢 米中貿易摩擦の激化
政治 ニュージーランドの政治の混乱
金融政策 RBNZによる利下げ
経済指標  GDP、小売売上高、消費者物価指数等、ニュージー
ランドの経済指標の下振れ
その他  米国の政策金利引き上げ、中国の経済指標の下振
れ、フォンテラ社の乳製品電子オークション(グ
ローバルデイリートレード)の落札価格の下落

ニュージーランドでは、2013年に最大の輸出相手国がオーストラリアから中国に替わりました。現在、中国への輸出はオーストラリアへの輸出の約1.5倍の規模になっています。そのため、中国経済の減速は、ニュージーランド経済に悪影響を与えると考えられています。

また、ニュージーランドでは、オーストラリアと同様に住宅市場が過熱しています。ニュージーランドでは、家計部門が抱える債務残高がGDP比で94.3%と非常に高く、その中でも住宅ローンが93.9%とほとんどを占めているのが特徴です。

このことから、ニュージーランド経済は住宅市場の動向の影響を受けやすく、不動産価格が下落した場合、同国経済に影を落とすのではないかとの懸念もあります。

NZドル/円を取引する際のポイントとは?

ここからはNZドル/円の取引に関する部分を解説していきます。

NZドル円をFX取引するメリット

NZドル円をFXで取引するメリットには、どのようなものがあるのでしょうか?ここでは、NZドルを取引するメリットについて解説します。

NZドル円をFX取引するメリット

    時差の関係から、NZドル円は東京時間によく動くため取引しやすい
    ニュージーランドは日本との時差が3時間または4時間であるため、ニュージーランドの為替市場がオープンしている時間の大半が、東京時間と被っています。
    東京時間中は、NZドル円はよく動くため、取引しやすいでしょう。

    NZドル円はよく動くため、デイトレしやすい
    NZドル円は、米ドル円に比べて流通量が少ないため、米ドル円よりもよく動きます。そのため、デイトレなど短期取引がしやすいというメリットがあります。

    以前ほどではないが、スワップは比較的高め
    NZドル円は、以前ほどではありませんが、スワップは高めです。そのため、スワップ狙いの取引にも向いています。

NZドル円をFX取引するデメリット

それでは、FXでNZドル円を取引するデメリットにはどのようなものがあるでしょうか?ここからは、NZドル円を取引するデメリットについて解説します。

NZドル円をFX取引するデメリット

  • 政策金利引き下げの可能性があるため、今後、受取スワップが減る可能性も
    ニュージーランドの経済状況によっては、政策金利が引き下げられる可能性があります。その場合、受取スワップも減ってしまう可能性があります。

  • よく動く分、予想以上の暴騰や暴落が起こる
    NZドル円はよく動くのですが、その分、要人発言や経済指標の上振れ、もしくは下振れがあった時には、予想以上にレートが動き、暴騰や暴落などが起こることもあります。

  • ドル円や豪ドル円に比べると、NZドル円のスプレッドはやや広い
    ほとんどのFX会社では米ドル円のスプレッドが最も狭く、豪ドル円やユーロ円のスプレッドもそれに次いで狭いことが多いのですが、それらと比較した場合、NZドル円のスプレッドはやや広めです。
    そのため、取引コストが高い点がデメリットと言えます。

今後のNZドル円のトレードで取るべき戦略

今後、NZドル円をトレードする際にはどのような戦略を取るべきでしょうか?NZドルをトレードする際の戦略について考えてみましょう。

ニュージーランド経済動向と金融政策

ニュージーランドの経済指標からは、徐々に景気鈍化の兆候が出ていることが読み取れます。その一方で、インフレ率に関してはインフレ圧力が確認できる内容となっています。

仮にRBNZが利上げをした場合、NZドルは買われやすくなるでしょう。しかし、RBNZは「政策金利を2020年まで現行水準で据え置く」との見通しを立てているうえ、政策金利を引き下げるのではないかとの見方も出てきています。

米中貿易摩擦による景気の先行き不透明感などからみて、RBNZが利上げをする可能性は今のところ低いと考えられます。

中国経済との関連

ニュージーランドは対中貿易依存度が高いため、中国経済の動向に自国経済が左右されます。

景気減速を食い止めるために中国が景気刺激策をとったことは、ニュージーランドにとってはポジティブです。中国の経済指標の結果にもその効果が顕れるようになれば、NZドルの下支え要因になると考えられます。

今年のNZドル円は積極的な上昇につながりにくい

NZドルは、今年も下押し圧力が強いとみられます。昨年の下降トレンドから底は脱しているものの、米中貿易摩擦の動向が現状は不透明なことから、積極的な上昇にはつながりにくく、対円でレンジになりやすいと考えられます。仮にRBNZが利下げすれば、NZドルは2018年10月につけた1NZドル0.64234米ドルを割り込む可能性もあるでしょう。

まとめ :NZドルは下げやすく、NZドル円はレンジになりやすい一年に

NZドルは、国内においては失業率の悪化や政策金利の据え置き、住宅市場の過熱等のネガティブ要因があり、国外においては、最大の貿易相手国である中国の景気減速というネガティブ要因があります。そのため、今年も下押し圧力の強い一年になるものと思われます。

今後、歳出拡大やキウイビルド、移民流入の厳格化や最低賃金引き上げなどの政策の実施が予定されているものの、効果の発現には時間がかかるとみられています。現状、NZドルは国内の経済状況よりも外的要因に影響を受けやすいため、米中間貿易摩擦が緩和されない限り好転は厳しいでしょう。

こうした理由から、NYドルは一時的に上がることはあっても、基本的には下押し圧力が強く、対円ではレンジになりやすいと考えられます。

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