高金利通貨で人気のNZドル/特徴とトレード手法を解説

  • 更新日: 2019/01/23

「NZドル円を取引してみたい」という人はいませんか?高金利通貨として人気のあるNZドルは、円との金利差の関係から、高スワップが狙えると人気です。

今回は、

  • 「NZドル円を取引したい
  • 「NZドル円を取引する際に注意すべきポイントを知りたい

という人に、NZドル円の基本を解説します。

冒頭で書いたとおり、NZドルは高金利通貨として人気です。

ただ、ニュージーランドの政治動向や経済状況が、日本ではなかなか報道されないため、いざNZドル円を取引しようとした時に、「何に気を付ければ良いのか分からない」という人もいるのではないでしょうか。

今回は、NZドルやNZドル円の特徴はもちろん、取引の際に意識すべきポイントなどについて解説します。

NZドル円について

ここでは、NZドルと円についての基礎を解説します。

ニュージーランドドルはどんな通貨?

ニュージーランドといえば、日本に少し似た形の、南半球にある国、といったイメージを持っている人もいるのではないでしょうか?また、「人口よりも羊の数の方が多い」などという話を聞いたことのある人もいることと思います。

そんなニュージーランドの通貨であるNZドルは、別名キウイドルとも言い、スワップ重視のFXトレーダーの中では高金利通貨として人気です。ニュージーランドが高金利なのは、積極的な外資誘致をしていることが理由の一つに挙げられます。

ニュージーランドの隣のオーストラリアは、鉱業が盛んな資源国といったイメージですが、ニュージーランドは農業国で、乳製品や肉類、羊毛や木材、果実などの第一次産品が主要産業となっています。

そのため、同国の経済状況は、農産物の価格の動向に左右されます。とりわけ、同国の輸出額の3割を占める乳製品は、その価格の動向がNZドルの動向に大きな影響を与えています。

実際、乳製品価格の下落が一因となり、ニュージーランドは政策金利を引き下げています。

中国やロシアの乳製品の輸入が減少したことや、EUが2015年4月から生乳クオータ制度を廃止し、生乳生産が増えたことが供給過多を招き、乳製品価格が下落しているのです。

NZドルの動向を考える上で知っておきたいのは、フォンテラ生産者乳価です。

ニュージーランドのフォンテラ社は、世界的な乳製品企業として知られており、同社の生産者乳価の動向やフォンテラ社の株価がNZドルに影響を与えることも珍しくありません。

また、月に2回開催されるフォンテラ社主催の電子オークションである「グローバルデイリートレード(GDT)」も注目を集めており、ここでの結果もNZドルに影響を与えることを覚えておくと良いでしょう。

GDTの発表後、その結果に応じてNZドルが下落したり上昇したりするため、NZドルを取引する場合はチェックしておきましょう。

なお、NZドルは豪ドルとの相関関係が強いという特徴があります。というのも、ニュージーランドの輸出先として、オーストラリアは2番目に多く、また、輸入相手としてもオーストラリアが2番目であるからです。

なお、外務省が発表した2017年のNZ統計局のデータによれば、2017年のニュージーランドの輸出先は、暫定値ではあるものの中国が一番多く、輸入相手としても中国が一番になっています。

このことから、NZドルは、オーストラリアや中国の経済動向の影響を受けやすく、この2国の経済指標発表には注意する必要があります。

また、日本ではそれほど話題にはなりませんが、ニュージーランドの政治動向にも注意する必要があります。ニュージーランドは積極的に移民を受け入れることで人口が増加し、安定した経済成長を続けてきました。

しかし、2017年9月の総選挙で、第1党となった労働党が政権を奪取し、第3党であるNZファーストとの連立を組むことになったことで、今後の政治動向に注意が必要となっています。

というのも、NZファーストは移民制限、外資規制等を訴えており、また、労働党も同様の政策を掲げていることから、今後は保護主義的な傾向が強まる可能性があると考えられているからです。

これを受け、NZドルは下落しましたが、その後12月に中国との緊密な関係を継続することを発表していることから、現在は不安が後退しています。

また、同国の金融政策についても、今後どのようなものになるかが注目されています。中央銀行であるRBNZ総裁には、同国の公的年金基金スーパーアニュエーション・ファンドの責任者であるオア氏が3月27日に就任しています。

同氏は非常に実績のあるエコノミストで、中銀の副総裁を務めた経験もあることから、市場はこれを好感しています。今後、オア氏の金融政策がどのようなものになるかに注目が集まっているのです。

というのも、現在ニュージーランドの政策金利は1.75%となっていますが、2008年には8.25%もありました。

すでに書いたように、政策金利は乳製品価格の下落や低いインフレ率等を理由に引き下げられてきましたが、これについて、ニュージーランドの中央銀行であるニュージーランド準備銀行(RBNZ)が引き上げを行うのかどうか、ということが注目を集めているのです。

円の特徴

NZドル/円の動向を考える上で外せないのが、日本の通貨である円です。円は主要通貨の一つで、為替市場全体では、ユーロ、ドルに次ぐ取引量を誇ります。

日本はアベノミクスの三本の矢のうちの第一の矢である「大胆な金融政策」で通貨供給量を増やし、民主党政権下から続いた円高が是正されています。

現在、円は民主党政権時に比べると円安傾向にあるとはいえ、地政学的な理由から、欧米諸国で何か問題が発生すると買われやすい傾向にあります。

さらに、ドルやスイスフランなどと同様、有事の時に日本円は買われやすい「逃避通貨」でもあります。なお、日本の政策金利はリーマンショック以降引き下げられ、長らく0.1%を維持しています。

日本にとっての悪材料が出ると、日本株を売る海外投資家が続出することも円高を誘います。円高になると日経平均が下がる、というのは理解できる人も多いでしょう。

というのも、トヨタやソニーなどといった日本を代表する大企業は輸出企業でもあります。もちろん、この他にもたくさんの輸出企業がありますが、いずれも、円安は企業の業績に有利になり、円高は不利になります。

しかし、日経平均が下がると円高になるのはどうしてなのでしょうか。

実は、日本株の多くが外国人投資家によって取引されています。日本株の売買は、ウェイトの7割を外国人投資家が占めているのです。

外国人投資家は日本株を購入する際に円が必要になるため、自国通貨を売って円を買いますが、その際、為替変動を軽減させるために為替ヘッジをかけ、円を売ります。

これだけであれば円買いと円売りが相殺されるのですが、レバレッジをかけて株も為替も売買するため、ロスカットや追証のリスクが発生します。

日本株が下落する場面では、ロスカットや追証を避けるべく、証拠金の積み増しを行うため、円が必要になり、急速な円高を引き起こすのです。

NZドル円はドルを間に挟んでいる

NZドル円は、スワップ狙いのトレーダーに人気の通貨ペアの一つです。なお、NZドル円のことを、「キウイ円」などとも言います。

そんなNZドル円は、NZドル自体の流通量が少ない上、クロス円の通貨ペア自体もドルストレートに比べると取引量が少ないことから、取引量全体からみると、非常に少ない通貨ペアであると言えます。

ただし、日本国内では人気の高い通貨ペアの一つで、金融先物取引業協会が公表している店頭FX月次速報によると、2018年2月のNZドルの取引金額は、全体の第7位である2兆2,314億8,400万円となっています。

NZドル円は、クロス円と呼ばれる通貨ペアですので、米ドルを一度間に挟んでいます。つまり、NZドルと円を直接やり取りするのではなく、NZドルと米ドル円のレートを掛けることで算出されます。

そのため、ドルストレートの通貨ペアとは違い、動きが読みにくくなる傾向にあります。

例えば、米ドルが売られ、円が買われるニュースが出たとします。それと同時に、米ドルが売られ、NZドルが売られるニュースが出たとします。

この場合、米ドル円については円高ドル安、NZドルについてはNZドル高米ドル安となりますが、NZ円についてはどうなるのか、という見通しが非常に立ちにくくなります。

というのも、米ドル、NZドル、円の力関係が、米ドル<円、米ドル<NZドルとなっているものの、NZドルと円の関係は、円>NZドルなのか、円<NZドルなのかが分からないからです。

一方、NZドルが買われ、米ドルが売られるニュースが出たのと同時に、米ドルが買われ、円が売られるニュースが出ると、非常に動きは読みやすくなります。

NZドル>米ドル、米ドル>円となっていることから、NZドル>米ドル>円となり、NZドル円においても円安が進むことが分かります。このような時の円安は非常に強い動きになります。

このように、NZドル円は動きが読みづらい場合があります。これはクロス円通貨全般に言える話で、間に米ドルを挟むと、米ドルとその通貨との力関係によっては、クロス円の動きが読みづらくなるのです。

なお、すでに書いたとおり、ニュージーランドはオーストラリアと非常に密接な関係にあり、位置も近いことから、NZドル円と豪ドル円は似た動きになりやすい傾向にあります。

 

NZドル円の特徴

NZドル円の基本的な知識が身についたところで、続いては、NZドル円の特徴について紹介していきます。

NZドル円の動く時間帯

ニュージーランドが日本よりも3時間または4時間早く、東京市場とウエリントン市場とのオープン時間が重なっていることから、NZドル円は、東京時間によく動く傾向にあります。

ニュージーランドは南半球にあるため、9月下旬(日付は年によって変わる)にサマータイムが開始し、この期間は、日本よりも4時間早く進みます。サマータイムの終了は4月上旬(日付は年によって変わる)で、それ以降は、日本よりも3時間早く進みます。

NZドル円は、オークランド市場がオープンした時から取引が行われますが、市場規模が小さいため、動きはそれほど活発にはなりません。

しかし、東京市場がオープンする9時頃からは取引が活発に行われ、11時までの間はよく動きます。

その後、ロンドン時間のオープンまでは動きは穏やかになりますが、ロンドン時間の開く16時(冬時間は17時)以降、再び活発に取引が行われます。

そして、そのままニューヨーク時間も取引は活発に行われます。この時活発に取引が行われるのは、ドルストレートの通貨ペア…つまり、米ドル円とNZドル/米ドルの組み合わせです。

この2つが活発に取引される関係でNZドル円もよく動き、ロンドンフィックス前後の時間(夏時間は午前0時前後、冬時間は午前1時前後)の動きは特に活発になります。

ウエリントン市場と窓開け

ニュージーランドのウエリントン市場は、週初めに最初にオープンする市場です。南半球ではありますが、日本よりも東に位置している関係で、ニュージーランドの夏時間は4時間、冬時間は3時間早く市場が開きます。

そのため、夏時間は日本時間の朝4時頃から、冬時間は日本時間の朝5時から市場が開くことになります。そして、その2時間後にシドニー市場が開き、さらに2時間後に東京市場が開きます。

平日は、ウエリントン市場はニューヨーク市場とオープンの時間は数時間重なっていますが、ニューヨーク市場の影響が大きいため、ウエリントン市場の動向が市場に与える影響は、そこまで大きなものになりません。

しかし、週明けの月曜日のウエリントン市場は、平日にオープン時間の重なるニューヨーク市場がクローズしていることから、ウエリントン市場のみが開く時間帯が発生してしまいます。

例えば、土日に何か大きなニュースや出来事があると、ウエリントン市場のオープン時から取引を始める投資家が出てきます。

ウエリントン市場は流動性が低いため、レートが大きく飛んだり、行き過ぎたりすることも珍しくありません。そのため、ポジションと資金の状態によってはロスカットが執行されることもありますので、注意が必要です。

NZドル円で気を付けるべき経済指標

NZドル円の取引で欠かせないのが、日本とニュージーランドの経済指標です。それぞれの経済指標で重要なものは必ずチェックしましょう。

NZドルに関しては、年8回発表されるRBNZの政策金利の発表が注目されます。また2月、5月、8月、11月に発表される失業率・就業者数増減も注目度の高い指標です。

このほかに、小売売上高や消費者物価指数も注目されますが、今後、政治動向次第で気を付けたいのが同国のGDPです。すでに説明したとおり、現政権は、移民制限を掲げています。

移民に関する政策については、まだどのようなものになるのか見通しが不透明なため、予想しづらい部分ではあります。

仮に移民制限政策を採った場合、同国のGDPの伸びをけん引してきた移民流入が抑制されることで、同国のGDPが停滞・低下した場合はNZドルが売られる要因になります。

また、すでに書いたとおり、フォンテラ生産者乳価やグローバルデイリートレード(GDT)にも注意しましょう。

一方、円に関しては、日銀短観や消費者物価指数、GDP、完全失業率・有効求人倍率、日銀金融政策決定会合が挙げられます。

ただ、日本の経済指標に関しては、米国やEUの経済指標に比べて為替相場に与える影響は小さいため、あまり大きな値動きにならないことに注意が必要です。

なお、NZドルは、オーストラリアや中国の経済指標の影響も受けやすい通貨です。そのため、この2国の経済指標に関しても注意しましょう。

NZドル円のトレード手法

NZドル円を実際のトレードする際はどのような手法をとるのでしょうか。ここでは、NZドル円のトレード法の一例を紹介します。

NZドル円のトレード手法例

ここでは、強いトレンドを狙った投資手法を紹介します。使う足は、5分足のローソク足と1時間のローソク足、そして一目均衡表です。このほかに10日移動平均線を表示しておきましょう。

1時間のローソクで相場の方向性を確認し、5分足のローソク足でエントリーと利益確定のタイミングを計ります。また、一目均衡表は1時間足で表示させ、主に雲と転換線を見ます。

例えば、上昇トレンドを狙う場合について説明します。1時間のローソク足と5分足のローソク足がどちらも上昇トレンドで、どちらの10日移動平均線も上向きになっていたとします。

そのまま1時間足の方で一目均衡表の雲を抜けたら、次の5分足が表示されたところで買いエントリーします。利益確定は、1時間のローソク足の転換線が下向きになり、ローソク足が基準線を上から下に抜けたら、利益確定します。

下降トレンドの場合も同様です。1時間のローソク足と5分足のローソク足がどちらも下降トレンドで、どちらの10日移動平均線も下向きになっていたとします。

そのまま1時間足の方で一目均衡表の雲を下に抜けたら、次の5分足が表示されたところで売りエントリーします。利益確定は、1時間のローソク足の転換線が上向きになり、ローソク足が基準線を下から上に抜けたら、利益確定します。

まとめ

今回は、NZドル円について解説を行いました。通貨の背景から実際のトレード手法まで、NZドル円の理解を深めることができたでしょうか。NZドルを取引する際は、今回説明した内容をぜひ参考にして下さい。

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監修者紹介/FX専門家 五十嵐勝久

中央大学経済学部卒。アルゴ株式会社代表取締役。銀行や証券、FX会社に勤務し、営業、企画、マーケティング部に所属。40歳で会社を辞めて起業。現在はFXや証券会社などのプロモーション業務、システム開発を行う一方、システムトレーダーとしても活躍。

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