FXの移動平均線とは?短期線・中期線・長期線の見方と使い方

  • 更新日: 2019/07/16

移動平均線といえば、テクニカル分析の世界においてもっとも有名であり、基礎となる重要なテクニカル指標です。多くのFXトレーダーが取引スタイルに取り入れ、移動平均線をヒントに日々相場の流れや方向感を把握し、取引に活かしていることでしょう。

そんな知名度の高いテクニカル指標ですが、一体どのように使えば上手にチャート分析ができるのでしょう?

移動平均線の特徴

FX初心者だけでなく、経験豊富な投資家でも移動平均線を頼っている昨今において、移動平均線を知らずしてFX取引をするというのはいってみれば、道路がない山の中を無作為に車で走る行為に似ています。要するに非常に危険で、いつ事故が起こるかわからないということです。

移動平均線の模式図

移動平均線とは特定の期間における終値と、その平均値を線で結んだラインのことです。もともとは統計分析で使われている手法でしたが、株式や為替レートにも用いられるようになり、FXにおいてはドル円などの通貨ペアの価格変動を見るために使われるようになりました。

しかし、移動平均線の方向性を見ることで、現在の為替レートは上昇トレンドに乗っているのか、それとも下落トレンドに乗っているのかを視覚的に判断することが容易となります。

例えば道路を車で走っている時、ドライバーの感覚としては平行に進んでいるつもりが、実は坂道を降りているという時、早めに坂道になっていることに気づかないと、いざブレーキを踏んでもすぐに止まれないでしょう。

しかし、勾配や角度があることを示す道路標識があれば、現在の道路は坂道になっている事にいち早く気づけるため、ドライバーはその場の状況に応じてもっとも適切な判断をもってしてブレーキを踏むことが出来ます。そして、それはFXの売買でも同じことが言えます。

例えば、既に上昇傾向に入っているにも関わらず、未だに下落トレンドのままだと勘違いしたままエントリーなどしたら、確実に失敗することでしょう。しかし、トレンド転換を見極め、上昇トレンドに入っているということに気づけば、トレンドに乗ることでリスクの低い取引を実践することが出来ます。

移動平均線の見方

移動平均線の傾きの見方の模式図

移動平均線はローソク足の過去の動きを平均化し、その推移を一本の線にして表示しています。その線が上に向かって動いているのであれば上昇トレンド、逆に下に向かって動いているのであれば下落トレンドといった具合に、投資家は先のトレンドを予想し、分析することが出来ます。

移動平均線を見る際には、このような線の傾きとは別に、さらに移動平均線とローソク足との位置関係などもチェックします。

移動平均線位置関係、上と下の見方の模式図

もしもローソク足が移動平均線よりも上の位置にあったら、それは強気相場、つまりレートが上昇していると判断できます。

次に、ローソク足が移動平均線よりも下の位置にあったら、それは弱気相場、つまりレートが下落していると判断できます。

移動平均線位置関係、頻繁に重なるの見方の模式図

そして、ローソク足と移動平均線が重なっている場合、それは横ばい相場となります。つまりレートが膠着状態に陥っているため、トレーダーとして考えるのであれば取引しない方が賢明でしょう。

このように、移動平均線とローソク足との距離感を見定めることで、現在のトレンドが上向き下向きどちらの方向に向かっているのかをより詳細に分析することが可能となります。

さらに、移動平均線の傾きの具合も同時にチェックすることで、だましに遭う確率を下げられるでしょう。

移動平均線傾き具合、急と緩やかの見方の模式図

例えば、移動平均線が右肩上がりの時、角度が急だと強い上昇トレンドだと判断できます。その一方で、角度が緩やかだと、たとえローソク足が移動平均線よりも上の位置にある強気相場だったとしても、だましである可能性が高いだけに、取引を控えるといった判断が出来ます。

その反対に、移動平均線が右肩下がりで、角度が急ならば強力な下降トレンド相場が発生しているサインとなり、角度が緩やかならばだましの可能性が高いと判断できるでしょう。

移動平均線傾き具合、横ばいの見方の模式図

さらに、移動平均線が特に傾いておらず、横ばいになっている時は、相場が膠着状態に陥っている可能性が高いだけに、上に行くか、下に行くか判断できません。それだけに、この状態の時はエントリーは避けた方が良いでしょう。ポジションも決済し、しばらくの間は相場の動きを静観した方が良いです。

3種類の移動平均線

3種類の移動平均線

移動平均線は特定の期間を参考に、ローソク足の過去の動きを平均化したものです。この特定の期間というのを三つのグループ、期間が短い短期線(短期移動平均線)、中期間の中期線、長期間の長期線(長期移動平均線)の3つに分けることが出来ます。期間が短いほど価格の変化に敏感な反応を見せ、長期になるほど反応は緩やかになるという特徴を覚えておきましょう。

短期線は期間が短いということもあり、現在のレートの影響を受けやすいです。例えば、レートが突如急落すると、それに合わせて短期線も一緒に下落するものです。

その一方で、長期線は長期に渡る過去の値動きを平均化した移動平均線となるだけに、ちょっとレートが荒々しく動いた程度では、それほど大きな動きを見せることはありません。そのため、レートがいくら激しく動いても、長期線は相変わらずゆったりとした動きを見せるものです。

中期線は短期線と長期線のちょうど中間のラインとなります。

この短期線と中期線、長期線のそれぞれの位置関係を見ることで、エントリーや決済のポイントを探ることが可能となります。

ゴールデンクロスとデッドクロスの見方

為替相場はいったい何時、どのタイミングで下落から上昇、もしくは上昇から下落へと転換するのでしょう? その相場の転換のポイントを、短期線と中期線、そして長期線のゴールデンクロスとデッドクロスを見ることで、分析することができます。

ゴールデンクロスとデッドクロスの模式図

ゴールデンクロスというのは、短期線が長期線を下から上に突き抜けたポイントのことを指します。

デッドクロスとは、短期線が長期線を上から下に突き抜ける、つまり下落した時のポイントとなります。

ゴールデンクロスが発生した時、相場が上昇し始めた、つまり転換したタイミング、つまり買いシグナルだと判断できます。さらに、デッドクロスが発生した時は、相場が下落し始めた売りシグナルと判断することが出来ます。

ここまで解説してきたように、ゴールデンクロスとデッドクロスは、単にトレンドを見るだけではなく、シグナルとしての使い方も可能です。ただし、これはあくまでも原則としての見方です。チャートパターンによってはダマシとなるケースも多々あるので注意してください。

特に、移動平均線が短期線、中期線、そして長期線といった具合に、順番通りに並ぶと、非常に安定した長期トレンドが発生していると判断できます。

例えば、上から順番に短期線、中期線、長期線といった具合に移動平均線が並び、右肩上がりにレートが向かっているパターンは、安定した上昇トレンドが発生していると見て取れるでしょう。

逆に、下から順番に短期線、中期線、長期線といった並びで移動平均線が下に向かっている時は、安定した下落トレンドが発生していると判断できるでしょう。

移動平均線を使った順張り戦略

移動平均線を使い、できるだけリスクを避けつつ取引をしたいというのであれば、できるだけ流れに逆らわず、トレンドの波に乗ってエントリーした方が良いでしょう。

ゴールデンクロスやデッドクロスというのはあくまで相場が転換したかもしれないという目安であり、絶対に相場が転換したというわけではありません。時にはダマシが発生し、思惑を裏切って逆方向にレートが進む場合があります。

ただ、移動平均線が短期線、中期線、長期線の順番通りに並んでいる時というのは安定したトレンドが発生しやすいため、だましに遭うリスクを避けつつ、トレンド相場に乗りやすいです。

その一方で、短期線と中期線と長期線が接触していたり、中期線と長期線との間に短期線がある場合、いくらゴールデンクロスもしくはデッドクロスが発生したとしても、トレンド方向が不安定である可能性が高いだけに、取引は避けた方が賢明でしょう。

短期線と中期線と長期線が順番通りになるまで待ちつつ、いざタイミングが発生した時にエントリーをすることで、上手にトレンドに乗れるでしょう。

移動平均線の種類

移動平均線(単純、加重、指数平滑)の模式図

移動平均線といっても様々な種類があります。だいたい種類分けすると、単純移動平均(SMA:Simple Moving Average)と加重移動平均(WMA:Weighted Moving Average)、そして指数平滑移動平均(WMA:Weighted Moving Average)の3つに分類されます。

単純移動平均とは、特定の期間の終値をそのまま平均値化し、ラインで結んだ移動平均線のことです。ジョセフ・E・グランビル氏が、200日移動平均線に利用価値がある、と唱えたことから生み出されたもっとも一般的な移動平均線です。

グランビル氏は、基準とする1つの移動平均線に、短期線と長期戦の2本を加え、3本の移動平均線を用いて価格の変化を追う「グランビルの法則」を考案したことで有名です。

移動平均線の元となる時間足は日足が大多数です。よく使われている日数には「5日、10日、15日、20日、21日、25日、50日、75日、100日、200日」などがあります。

加重移動平均とは、直近のレートに重きを置いている分析法で、単純移動平均よりも最新の心理が反映されやすいです。加重移動平均では、現在の値がもっとも大きい重みをもち、期間内の一番古いデータに向かって、等分に重みづけを減らして計算する、というイメージでとらえてください。

指数平滑移動平均とは、加重平均よりも直近のレートの動きに重点を置いている移動平均のことです。

トレーダーの中で割と人気の高い移動平均といえば、指数平滑移動平均で、これを使っている専業トレーダーは意外と多いです。

サポートラインやレジスタンスラインの役割

サポレジとして機能の模式図

移動平均線は時として、サポートラインやレジスタンスラインの役割を発揮することがあります。例えば、ローソク足が移動平均線に近づいたとします。この時、上昇トレンド中であれば、一時的に移動平均線にまで近づいたものの、再度転換し、上昇することがあります。

つまりこの場合、移動平均線がサポートラインの役割を果たしており、移動平均線に近づく度にローソク足が反発し、上昇していたということです。

同様に、下落トレンドが発生している時は、移動平均線はレジスタンスラインの役割を発揮することがあります。例えば、ローソク足が一時的に上昇しつつも、移動平均線に近づいた瞬間に下落したのであれば、反発したと判断できるでしょう。

逆に、移動平均線を乗り越え、上へと突破した場合、レジスタンスラインを突破した、つまりブレイクアウトが起こったと判断できます。

長期線でトレンドの終わりを判断

短期線や中期線というのは直近のレートの動きに左右されやすいだけに、上昇トレンドが発生している最中であっても、短期線や中期線を越えてローソク足が下へと突破することがあります。

しかし、長期線まで突破したとなると、トレンド終了の一つのサインとなります。

そのため、ローソク足が長期線を突破した場合、今までのトレンドは一旦終了し、新しいトレンドが発生するまでの間、手仕舞いしてしばらくは待機した方が良いでしょう。

移動平均線乖離率の見方

移動平均線乖離率の模式図

ローソク足が移動平均線よりも上にあれば、強気相場と判断できます。しかし、このローソク足と移動平均線との間の距離が乖離しすぎている場合、今度は元に戻ろうとする力が働くあまり、レートが一時的に大きく下落することがあります。

移動平均線乖離率とは、この移動平均線と現在のレートとの間にどのくらいの乖離があるのかをパーセンテージで表示したものです。

乖離率が高いと、元に戻ろうとする力が強く働くだけに、順張り戦略は向きません、むしろ、逆張り戦略の出番となります。

ただし、逆張り戦略は成功すると大きな利益を獲得できますが、失敗するリスクが高いといったデメリットがあるため、いざ挑戦するという際には慎重を期した方が良いです。

移動平均線の期間設定

移動平均線の期間設定については、各FX会社のツールによって異なります。数字をそのまま入力する場合もあれば、リストなどで選択する場合もあります。ここでは、少し分かりにくいMT4画面での移動平均線の期間設定方法について説明します。 まず移動平均線を表示しましょう。

MT4メイン画面左下のナビゲーターに注目してください。Indicators(インジケーター)と表示されているフォルダアイコンの「+」部分をクリックしてください。その下に「Trends(トレンド)」フォルダがあるので同じように「+」部分をクリックしましょう。画面を見てみると、「Moving Average(移動平均線)」がありますので、このフォルダをチャート表示画面にドラッグアンドドロップします。

その後、移動平均線の設定画面が表示されます。「Parameters(パラメーター)」タブに「Period」があるため、ここで期間を設定します。この操作を複数回繰り返すと、好きな期間の移動平均線をチャート表示させることが可能です。

移動平均線でよく使われている組み合わせ例もご紹介しましょう。日足によく使われるのは、短期5日、中期25日、長期75日の3本です。週足の場合は短期13週、中期26週、長期52週がよく使われますが、どちらも自分の好きな期間を使えば問題ありません。

移動平均線以外の指標

テクニカル分析というと、移動平均線がもっとも有名ですが、他にも様々な種類があります。例えば、トレンド系の指標ならばボリンジャーバンドや一目均衡表、パラボリックなどが有名です。

オシレーター系の指標であれば、RSIやストキャスティクス、DMI、MACDなどが有名です。移動平均線のみならず、様々なテクニカル分析の指標を同時に活用することで、より詳細な分析が可能となります。

移動平均線の注意点

移動平均線の短期線や中期線、長期線の位置関係などをそれぞれ確認することで、現在のトレンドの方向性や、相場の転換ポイントをより正確に判断することが出来ます。

しかし、忘れてはいけないのは、為替相場には非常に多くのだましが存在するということです。

例えば、上昇トレンドが発生したように見える動きを移動平均線が見せたとしても、必ずしもその通りに上昇相場になるとは限りません。それは弱気相場についても同様のことが言えます。

あからさまにエントリーすべきサインが出ているのに、実は騙しだったと判明した際には、売買ルールに従ってできるだけ早急に損切りをしましょう。

ここで損切りのタイミングを間違えると、実際の相場の流れとは反対方向にポジションを保有しているだけに、大きな損失を抱える恐れがあります。

しかし、早急に損切りをし、すぐに方向転換してトレンドに乗ると、損失の拡大を未然に防ぎつつ、しっかりと利益を伸ばすことが可能です。

テクニカル分析がしやすいFX会社

国内だけでも現在、非常に多くのFX会社が存在します。その中において、特にテクニカル分析がやりやすいFX業者というと、外為ジャパンやFXトレード・フィナンシャル、外為オンライン、GMOクリック証券、外為どっとコム、LION FX、ワイジェイFXなどが取引ツールが使いやすいFX業者ということで有名です。

特に、DMM FXは初心者からも非常に見やすいとのことで、チャートツールの評判が良いです。

さらに、トレーダーからの人気が高いスパンモデルやスーパーボリンジャーといった指標が用意されているだけに、移動平均線以外のチャートツールを使ってみたいという人にほどメリットのあるFX業者です。

DMM FXはパソコンのみならず、スマホでもFX取引ができる業者です。スマホ用のアプリを一旦インストールすると、スマホだけで移動平均線のみならず、様々なテクニカル指標も同時に使用できるため、パソコンがない人でもスマホ一台で楽々テクニカル分析が行えます。

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まとめ

移動平均線は、テクニカル分析のなかで、もっとも基本的な分析方法です。そのためしっかり理解しておく必要があります。

ただ、移動平均線は確かに使いやすいチャートツールなのですが、信頼は危険です。常にだましに遭う可能性を考慮し、損切りすべき時は早々に損切りしましょう。

移動平均線の動きに慣れるために、チャートをしばらく見続けるのも一つの方法です。移動平均線をマスターし、相場分析のベースを作りましょう。

FXの基礎知識について不安がある人はまず以下の記事を参考にしてください。

監修者紹介/FX専門家 五十嵐勝久

中央大学経済学部卒。アルゴ株式会社代表取締役。銀行や証券、FX会社に勤務し、営業、企画、マーケティング部に所属。40歳で会社を辞めて起業。現在はFXや証券会社などのプロモーション業務、システム開発を行う一方、システムトレーダーとしても活躍。

> FX専門家 五十嵐勝久について

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