FXの指値注文の方法/使い方と使用例・デメリットをわかりやすく解説

  • 更新日: 2019/07/17

FX(外国為替証拠金取引)には成行注文以外にも様々なタイプの注文の方法があります。FX会社各社はトレーダーのニーズに合わせ、特色ある注文方法を用意していますので、使いこなすことができれば色々と便利です

今回は様々な注文方法の中でも非常によく使われている、指値注文についてご紹介します。指値注文は種々ある特殊注文の中でも一般的で、ほとんどのFX会社で用意されています。FXのみならず、株などの他の投資商品を取引する際にも、よく使われる注文方法です。

指値注文は予約注文で、特にFX初心者にはおすすめの注文方法ですが、使い方と特徴をしっかり知っておかなければ、そのメリットを生かした取引をすることができません。

今回は、

  • 指値注文ってなに?
  • 指値注文をどんな時に使えばいいの?
  • 指値注文を使う時、どんなことに注意すればいいの?

という人に、指値注文の基本と使い方をご紹介します。

そもそも「成行・指値・逆指値の違いがわからない!」という方は以下の記事をご覧ください。

指値注文とは?

指値注文は予約注文であると先ほど書きましたが、では、具体的にどのような内容の注文方法なのでしょうか?ここでは、指値注文と通常の注文との違いについて紹介します。

指値注文の基本

FX注文の基本は成行注文です。成行注文は「何円でも良いので売ります・買います」というもので、FXの場合はレートやチャートを確認しながら、「ここだ!」というタイミングで売買するために使用されます。

しかし、成行注文は、スリッページという、注文価格と約定価格との「ズレ」が生じやすい注文方法です。先ほども書いたように、「何円でも良いので売ります・買います」という注文方法ですので、レートを見て「このレートで買いたい・売りたい」と思って発注しても、約定価格は自分の予想よりも不利なレートで約定してしまうこともあります。

また、成行注文は、レートやチャートを見ながらその場で注文する方法です。そのため、常に取引できるわけではない人にとっては、ここぞというタイミングでの注文がしづらい注文方法になります。

それに対し、指値注文は予約注文です。そのため、あらかじめ注文を入れておくことができます。さらに、成行注文とは違い、自分が希望するレートを指定して売買することができます。ただし、それにはポイントがあり「現在のレートより有利な方向で」注文を予約発注しなければなりません。従って、「現在のレートより安い値段で買いたい」「現在のレートより高い値段で売りたい」という注文を発注する必要があります。

指値注文の基本的な使い方

それでは、指値注文の例を少し見てみましょう。

指値注文の例図

現在のドル円のAskのレートが1ドル120円だとします。このタイミングで円を売ってドルを買う…つまり、ロングポジションを建てるとします。

このとき、通常の成行注文で注文した場合は、そのまま120円、あるいは120円よりやや高いレートで約定します。しかし、指値注文の場合は、120円よりも安いレート…例えば、1ドル118円までレートが下がった場合に買いたい、という発注をします。

反対に、ドルを売る場合はどうでしょうか。現在のドル円のBidのレートが120円である場合、指値注文は「120円より高いレートで売りたい」という注文を出す必要があります。そのため、この場合は「122円まで上がったら売りたい」というように、120円よりも高いレートで注文を出す必要があります。

このように、指値注文は、売買レートを指定して行います。

指値注文はどのような時に便利なのか

指値注文はどのような時に便利なのでしょうか?

例えば、現在のドル円のレートが1ドル120円で、もう少し下がりそう…つまり、円高方向に進みそうな気配があるとします。

1ドル118円になったら買いたいという時、指値注文で118円と指定して注文を入れておけば、そのレートになった時に注文が発注されます。また、売る時も同じで、レートが今よりも上昇する…つまり、円安に進む気配があるようなら、現在のBid価格よりも高いレートで売りたいと注文します。もしBidが1ドル120円なのであれば、それよりも高いレートを指定し、売り注文を入れておきましょう。

都度動く、為替相場の値動きを随時チェックしながら売買したいというのであれば、成行注文が便利ですが、相場に張り付いて売買のタイミングを待たなくては行けません。

しかし指値注文は予約注文なので、成行とは違い、わざわざ相場に張り付いていなくても注文でき、指定したレートでの発注ができます

指値注文のデメリット

便利そうに見える指値注文ですが、デメリットもあります。

指値注文が約定しないイメージの図

指値注文というのは、今のレートよりも安く買う、もしくは高く売るという注文方法であり、自分にとって有利な条件で約定しようとする方法です。そのため、成行注文に比べ、約定しにくいこともあります。

相場の動きが自分にとって有利な方向に動かない限り約定することはありませんし、あまり欲張って有利なレートを指定してしまうと、その値になる前に反転してしまうかも知れません。

また、相場の動きが速かったり、何か大きなニュースが出るなどして、突然レートが飛んだ時などは、約定しづらい傾向にあります。

そういった点も踏まえた上で、指値注文を利用しましょう。

指値注文をどんな時に使えばいいの?

指値注文を上手く使うには、いくつかの注意点があります。ここでは、どのような注意点があるのかを紹介していきます。

値動きが比較的穏やかな時間帯を選ぶ

先に少し触れましたが、指値注文は、相場によっては約定しにくいケースもあります。特に約定しにくいのが、相場の急落や暴騰など、激しく動いているときです。このような時はレートが飛びやすく、指値注文を入れてもなかなか約定しません。

そのため、指値注文を使うのであれば、比較的値動きが安定していてレンジになりやすい、日本時間で9時から16時の間の東京時間を狙うのが良いでしょう。ロンドン時間(日本時間の17時から翌2時)のスタート時や、ニューヨーク時間(日本時間の22時から翌7時)は値動きが激しくなる傾向にあるため、なかなか指値が約定しないこともあります。そのため、東京時間を狙い、レンジ相場の中でも特に値動きが穏やかな時間を選ぶといいでしょう。

ただし、幾ら値動きが穏やかなことが多い時間帯であっても、経済指標の発表や要人発言、さらには政治経済に大きな影響を与えるニュースがあった場合は、内容次第では為替相場が激しく動くこともあります。そのような時には、指値注文は約定しづらくなるので、注意が必要です。

指値注文は短期取引よりも中長期取引に向いている

指値注文を有効活用するには、短期取引よりも中長期取引の方が向いています。指値注文は自分にとって有利となる方向への注文なので、相場によっては指値注文が約定しにくい場合があります。そのため、デイトレやスキャルピングなどの短期取引よりも、中長期など、ある程度長いスパンでの取引で注文する方が向いています

中長期取引であれば、多少約定が遅くなったとしても焦ることはないので、相場が希望に沿った動きを見せるまで待つことができます。短期取引では多少の損を覚悟してでも約定を優先しなくてはいけないことが多いので、指値注文をするメリットは薄いと言えます。

指値注文は順張りで使う

順張りはトレンドに従って取引するため、指値で決済注文をするのに向いています。

トレンドに従った取引をする際は、自分に有利な方向に相場が動きやすいため、指値注文で約定しやすくなります。そのため、買いであっても売りであっても指値注文を使ったトレードに向いています。

指値注文はレンジ相場でも使える

レンジ相場で指値を使うイメージ図

また、レンジ相場の場合も指値注文が役立ちます。

レンジ相場は相場の動きが小さい分、上げと下げが切り替わるタイミングも早くなります。そのレンジ相場の中での値動きに納まるレートをしっかり見極めて指値を入れれば、希望した価格で約定できる可能性が高くなります。

同じロット数の取引をした場合、トレンド相場に比べて1回のトレードあたりの利益は少なくなってしまいますが、同じ動きを繰り返す分、何度も取引できるのがレンジ相場のメリットです。そのため、この場合も指値注文が役に立ちます。

ただし、経済指標が発表されたタイミングや、要人発言、もしくは政治経済に関する重大なニュースが出た時は相場が激しく動きます。その場合、指値注文では約定しづらくなる可能性があるので注意が必要です。

自分の許容リスクとの相性を考える

指値注文を活用するためには、自分の許容リスクとの相性も考えなくてはいけません。何でもかんでも指値注文にしておけばいい、という事ではないのです。場合によっては、指値注文よりも成行注文の方がいい、という事もあります。

なぜ、指値注文ばかりでは良くないのか、その理由について説明します。

自分の許容リスクと注文方法には関係がある

自分が許容できるリスクによって、使うべき注文方法は異なってきます。指値注文の場合、成行注文とは違い、基本的にスリッページは発生しません。もし発生した場合でも、それは自分にとって有利な方向へのスリッページとなります。

例えば1ドル122円の指値で売り注文を出していたけれど、スリッページが発生して122円20銭で約定した、といった場合がそれに該当します。そのため、指値注文においては、スリッページの発生は、むしろラッキーであると言えます。

それに対し成行注文は、何をおいてもとにかく約定することを優先する注文方法です。つまり、「どんな値段でも良いので、買います・売ります」という注文方法です。いわば商品だけを指定して、価格は相手の言い値ということになります。そのため、他の注文方法に比べ、約定のスピードが速くなります。

しかし、自分の予想以上に不利なレートで約定する可能性もあります。ただしFXの場合、成行注文は、注文の際に許容スリッページを設定できることが多いので、この話はその設定をしていない場合の話となります。

許容スリッページを設定しない場合、タイミングによってはびっくりするくらい不利なレートで約定するかもしれませんので、成行注文を発注する際は、許容スリッページの設定を忘れないようにしましょう。

それに対し、指値注文の場合、「この価格で買いたい・売りたい(あるいはこの価格よりも安く買いたい・高く売りたい)」という注文方法なので、言い方を変えると商品にきっちりと値段をつけていることになります。そのため、条件が折り合わなければなかなか約定しないケースもある、ということになります。

価格と約定スピードのどちらを優先するかという事になりますが、「とにかくすぐに売買したいので、ある程度不利になっても構わない」という人の場合は成行注文の方が指値注文よりも向いています。

反対に、急いで売買を終わらせるよりも約定価格を重視したい場合は、指値注文の方が向いています。

自分の許容リスクと優先順位を考える 

FXをやる人は、誰一人として損をしたいとは思っていないでしょう。しかし、それでも損をする可能性があるのが相場です。そのため、自分の許容リスクが果たしてどの程度なのか、またトレードをするにあたって優先させたいことは一体何なのか、そういったことを考えた上で、指値注文を使うかどうか考えた方が良いでしょう。

トレードにおいてある程度のリスクが許容でき、約定させることを優先させるのであれば、相場によっては成行注文の方が良い場合もあります。しかしその一方で、あまりリスクを好まず、自分が指定したレート、もしくはそれよりも有利なレートでの約定を希望するのであれば、指値注文を選んだ方が良いでしょう。

先程も書きましたが、自分のトレードスタイルに合った注文方法というものがあります。短期でトレードするデイトレードやスキャルピングの場合は、スピードが優先されるので指値注文でのトレードはあまり向いていないでしょう。

デイトレードやスキャルピングで指値注文を使うと、なかなか約定せずにトレードできないケースが出てきます。特にスキャルピングの場合、薄利多売を目指したトレード方法なので、たくさん取引して小さな利益を積み重ねていくことが大切です。しかし、指値注文を使ってしまうと、取引回数を重ねられない可能性が高くなります。そのため、指値注文はスキャルピングに向いているとは言えません。

どうしても自分の指定したレート通りに約定させてリスクを抑えたいというのであれば、ますはトレードスタイルを見直してそのやり方に向いているトレードスタイルを選ぶ必要があります。

このように、許容リスクとトレードスタイル、注文方法にはそれぞれ関係があります。便利な注文方法だからと言って何でも利用すれば良いというものではありません。自分がトレードをする際にどういう点を重視しているのか、自分のトレードスタイルがどういうものなのかしっかりと考えた上で、注文方法を決めた方が良いでしょう。

指値注文の使用例

実際に指値注文を使って注文する際は、どのようにしたらいいでしょうか?新規注文と決済注文それぞれで、指値注文を使用する場合の例を紹介します。

新規注文での指値注文の使用例

新規買い注文の例図

例えば、現在の米ドルのAskレートが1ドル120円だとします。その時、新規の買い注文を1ドル118円で出します。

その後、円高が進み、Askレートが1ドル118円になった時に約定し、118円で買ったドルを持つことができます。レートが上がった時に決済すれば、利益を得られます。

新規の売り注文の例図

新規の売り注文から入る場合はどうでしょうか。

現在のBid価格が1ドル120円だとします。その時に、1ドル122円の指値で売りの新規注文を出したとします。

その後、1ドル122円になった時に約定するので、122円で約定した売りポジションを持つことになります。レートが下がった時に決済すれば、利益を得ることができます。

なお、指値注文は、ほとんどのFX会社で、注文を入れる際に有効期限を指定します。指値注文の有効期限を1日、1週間など指定した上で発注しますので、指定した期限内に約定しなかった場合は、自動的に注文は取り消されてしまいます。そうなった場合、また注文を入れなおしましょう。

決済注文での指値注文の使用例

決済注文の際に指値注文を使う場合も、同じように行います。

ショートポジションを持っていて決済の買い注文を出す場合は、現在のレートを考えて、レートが下がった場合に買い戻しとします。

ショートポジションを持っていて決済の買い注文を出す場合の例図

先ほどの例のように122円の売りポジションを持っている場合は、122円より下のレートの指値注文で買い戻しをすれば利益が発生します。そのため、例えば1ドル118円で買い戻すことができれば、1通貨あたり4円の利益が生じることになります。

しかし、レートは常に動いているので、成行注文では自分が発注したタイミングと約定のタイミングがややずれることがあります。そのため、レートが上がってしまってから約定する可能性があります。これがいわゆるスリッページです。このスリッページを避けたい場合に、指値注文を出すことで、自分の希望したレートでの約定を狙い、予想通りの利益を得ることができます

ロングポジションを持っていて、決済の売り注文を出す場合の例図

ロングポジションを持っていて、決済の売り注文を出す場合も同様です。建玉時のレートが118円なのであれば、指値注文を使って、それよりも高いレートでの決済をしましょう。

例えば122円で決済出来れば、1通貨あたり4円の利益が発生します。レートが上がる気配を見せているときに、指値注文を入れておくことで利益を得やすくなります。

なお、チャートはBid価格で表示されることが多いので注意が必要です。そのため、チャートを見て「このレートで買おう」と考えた場合は要注意です。その場合、表示されているチャートにスプレッド分を上乗せしたレートで買わなくてはならないことに注意しましょう。なお、FX会社によっては、チャート表示をAskとBidで切り替えられるところもあります。

まとめ

指値注文というのは、自分で決めた通りのレート、もしくはそれよりも有利なレートにならなければ約定しない注文方法です。そのため、指値注文での取引は非常に安定していると言えます。しかし、指値注文は希望したレートにならなければ注文が成立しないため、注文をキャンセルすることになる場合もあり、注文が成立するまでに時間がかかりがちというデメリットもあるのです。

そのため、デイトレやスキャルピング等、スピード重視のトレードにはあまり向いておらず、どちらかと言えば中長期でのトレードを考えている人にこそ向いている注文方法であるといえます。

確かに指値注文は便利ですが、どちらかといえばスピードよりも安定した収益を出したい人にこそ向いている注文方法です。そのため、特に、薄利多売を繰り返して多くの取引をすることで利益を上げていくスキャルピングとの相性はあまりよくないでしょう。

自分のトレードスタイルはどういったものかを考慮し、果たして自分に向いている注文方法なのかどうか考えてみましょう。もし、自分のトレードスタイルには向いていない方法だった場合は、改めて違う注文方法を利用するか、もしくは自分のトレードスタイルを変更するか考えてみましょう。

ご紹介したような注文方法はFX初心者必須の知識です。もしこれからFXを始められる方は、こちらの記事を必ずご覧ください。

FXを始めてみたい方は、こちらで人気の会社を見てみましょう!

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監修者紹介/FX専門家 五十嵐勝久

中央大学経済学部卒。アルゴ株式会社代表取締役。銀行や証券、FX会社に勤務し、営業、企画、マーケティング部に所属。40歳で会社を辞めて起業。現在はFXや証券会社などのプロモーション業務、システム開発を行う一方、システムトレーダーとしても活躍。

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