売りから入って買い戻す?FXの「売り」エントリーを詳細解説

  • 更新日: 2019/07/31

人が何かモノを売るためには、まず先にモノを買わないといけません。購入が先に有り、その後に売却があるのです。

ただし、金融業が盛んな昨今、まず先に売りから入り、その後に買うという、一見すると不可思議なことが行えます。それは、FXとて例外ではありません。

FXの世界では、買いではなく、売りから入ることも可能です。高値で売り、安値で買い戻すことで、トレーダーは利益を得ることができます。仕組みそのものは簡単なのですが、今まで一度もFXをやったことがない人からすると、理解し辛い状況なだけに、最初は慣れないかもしれません。

  • 一体なぜ、売りからエントリーできるのか?
  • 買う必要は本当に無いのか?
  • 売りからエントリーしても勝てるのか?

大事な資産を預ける以上、これらの疑問を抱いて当然です。売りから取引をするとは一体どのような仕組みなのでしょう?そして、売りからエントリーしても勝つことができるのでしょうか?

FXの売りの仕組み

FXの世界では、売りから入って、買い戻すことができるのですが、それは一体どのような仕組みなのでしょう?

現物取引の世界では、このような事はまずできないのですが、先物やFXの世界では、売りからエントリーすることが可能です。

売りから入る場合、まず前提として為替レートが下落している最中に取引をすることになります。為替レートが上がっている時に売りからエントリーし、買い戻すと、高確率で損失が発生するので、絶対に控えてください。

なぜFXならば、売りから入れるのかというと、イメージとしてはFX会社がトレーダーの代わりに手持ちの通貨を売り、その後に買い戻しをさせて決済をするという状況を想像すると良いかもしれません。

例えば、1ドル100円の時に売りからエントリーしたい場合、FX会社から1ドル借りるとします。その1ドルを売ることで、100円を調達できます。

次に相場が下落し、1ドル90円になった時に調達した100円で1ドルを買い戻すと、90円で1ドルを買えるわけですから10円余ります。

つまり、売りからエントリーをしたことで、トレーダーは10円の為替差益を得たことになります。決済が完了後、借りてきた1ドルを返すことで、すべての取引は一旦手仕舞いとなります。

FXの空売りをすると、今説明したような動きが行われます。売りから入るといっても、実情としてはFX会社から借金をしているというのと大差はないです。

思惑通りに進めば利益が入るのですが、思惑が外れると、損失を被ることになります。なにしろお金を借りているわけですから、必ず返さないといけません。

相場が思惑とは違う方向に進み、損失が拡大し、証拠金を割ってしまうと、やがて強制ロスカットの対象となり、強制的に決済されることになります。そうなる前に、自分の判断で損切りし、決済しましょう。

売りから入る場合の注文方法

FXで売りから入りたい時、どうやって注文すれば良いのでしょう?

まず、FX取引をする場合、二つの価格が提示されます。買値と売値です。買値はAsk、売値はBidと表記されることが多いです。買値は売値に対し、会社が定めるスプレッド分だけ高くなる傾向があります。

例えば、スプレッドが1円で、売値が1ドル100円だった場合、買値は1ドル101円となります。

そして、売りから入る場合、この売値が参考となる価格となります。そして、買い戻す時は、買値の価格が参考となります。

つまり、売りから入る場合、必ずスプレッド分の損失が発生するということです。

今の例で売りからエントリーして利益を上げる場合、1ドル100円の時に売りからエントリーをすることになるため、最低でもスプレッド分の下落が発生し、買い値が1ドル100円未満になるまで下がらないと、利益は出ないということです。

売りからエントリーをすると、トレーダーはショートのポジションを保有することになります。ポジションを保有した後、価格が下落し、利益が出れば決済をしてください。

決済が完了すると、為替差益分の利益が発生します。反対に、損切りをした場合、思惑が外れた分だけ損失が確定します。

ショートとロングの違い

売りからエントリーすることをショート、買いからエントリーをすることをロングと呼びます。この二つの違いは、買いでエントリーをするか、それとも売りからエントリーをするかの違いになります。

相場が上昇すると思うのであればロング、相場が下落すると思うのであればショートでエントリーをすることになります。

FX取引を行う場合、トレーダーは常に、売りから入るのか、それとも買いから入るべきなのかを選ぶことになります。

今までFXをやったことがない初心者や未経験者からすると、空売りというと嫌なイメージが強く、アレルギー反応を起こすかもしれません。心情的にショートは危険そうで、ついロングから入ってしまうかもしれません。

ただ、そういった思い込みは基本的に偏見です。ロングだろうとショートだろうと、リスクに大きな違いはありません。

よくショートの方がロングよりも危険だと言われるのですが、実際にはそんなことはありません。

株式のように、価格が上がることが良いことだ確実に言える投資であれば、ロングを優先した方が良いのかもしれませんが、FXは違います。

そもそも、為替市場は上に行けば良いというものではありません。確かに輸出大国の日本にとって、円安は経済的にメリットが多いのですが、円安が行き過ぎると国際社会で摩擦が起きやすく、非難されやすいです。

なにより、円安は必ずしもすべての企業にとってメリットになるとは限りません。中には円安になることでデメリットを受ける企業もあります。

そして、もう一つ付け加えて言うのであれば、円を売ると言う行為は、見方を変えれば他の通貨を買うということを意味します。

例えば、米ドル/円の通貨ペアの場合、米ドルを買うということは、円を売るということを意味します。反対に、米ドルを売るということは、円を買うということを意味します。

売りから入ると言いつつ、実際には他の通貨を購入しているわけですから、売りから入ったからといって、必ずしも悪い事というわけではありません。

為替相場は上にも行きますし、下にも行きます。どちらが正しいというものではありません。どっちも正しいですし、どっちも悪いとも言えます。

売りから入るという行為は、株式投資ならば企業にとって悪いことなのかもしれませんが、為替相場の世界に関していえば、善も悪もない行為です。ただの取引の一環でしかありません。

要するに何が言いたいのかというと、ロングだろうとショートだろうと、FXは等しくハイリスクということです。

ショートだけがハイリスクというわけではありません。ロングも同様に、リスクがあります。もしもショートをするとよく負けるというのであれば、それは相性の問題です。ショートを選んだから悪いというものではありません。

トレーダーの中には、ロングの方が苦手で、ショートにした方がよく勝てるという人すらいるほどです。

ショートの注意点

売りから入ることになったとしても、相場が思惑通りに進めば利益が出ます。ショートでエントリーしたからといって、悪いということはありません。

むしろ、ショートは悪い事だと無根拠に信じると、それがストレスとなり、取引の判断に悪影響を及ぼす可能性すらあって危険です。

ショートでエントリーをするのは構わないのですが、取引をする際には感情に依らず、冷静に考え、しっかりとした根拠をもって取引をしてください。

ショートもロングもリスク的に見て大した違いがないということが理解できるようになれば、余計な雑念にとらわれることなく取引に集中できます。

ショートにはこのようなメンタル上の注意点とは別に、利益上の注意点があります。

現在、日本円の金利はとても低いということもあってか、円建てで売りから入ると、高確率でマイナススワップが発生します。

スワップポイントとは毎日発生する金利のようなもので、これがマイナスになるということは、ショートポジションを保有し続けると、保有した日数に応じて費用が嵩むということを意味します。

1日2日であれば大した費用にはなりませんが、時間が経過すればするほどやがて大きな負担となります。

売りから入る場合には、このような費用的なデメリットが存在しますので、ショートポジションはできるだけ早急に決済し、取引を手仕舞いにした方が良いでしょう。

ちなみに、日本同様に、ユーロも金利が低いことで有名です。そのため、ユーロ/円の通貨ペアで売りから入ると、FX会社によってはスワップポイントがプラスになることもあります。

そういったスワップポイントがプラスになる通貨ペアを選択すると、ショートでもスワップポイントを稼げます。

ショートが適している場面

ショートで利益を得るためには、高値で売り、安値で買い戻す必要があります。そのため、下落トレンドが発生している場面において、ショートポジションは真価を発揮するものです。

日本円を中心に考えるのであれば、リーマンショックが発生した2008年以降、民主党政権時代がもっともショートを活かせる時代でした。

2008年から2012年にかけて、1ドル120円近くあった為替レートは一気に暴落し、一時は70円代という、超円高時代に突入しました。

仮に1ドル120円の時に1万ドルを売りでエントリーし、1ドル80円の時に買い戻すと、40万円もの利益を手にすることができます。

FXはレバレッジをかけることで取引できる金額をさらに増やすことが可能です。今の例で、ショートポジションが25万ドルだった場合、80円まで下落した後に決済をすると1000万円もの利益を手にすることが可能です。

ただし、引き際を間違えると、大損していたことでしょう。というのも、民主党政権が終わり、自民党政権に移行して以降、日本円は円安傾向になりました。

一時は1ドル70円まで暴落した日本円は、その後に順調に回復し、2015年6月には125円まで円安になりました。

円高トレンドから円安トレンドに切り替わった時に、ショートポジションを決済し、ロングポジションを保有することができれば、利益をさらに倍増することができたでしょう。

このように、ショートポジションは相場が下落している時に役立つ取引方法です。その反対で、上昇トレンドが発生している時にエントリーをすると、大損を招く危険もあります。

売りからエントリーをする際には、今の相場は下落相場なのか、それとも上昇相場なのかを今一度チェックしておきましょう。

相場を見ずに、テレビのニュースや新聞の記事を見て、なんとなく円高だから売りから入ろうと思うと、確実に失敗します。

というのも、テレビや新聞のニュースというのは一足遅れでやってくるものだからです。ニュースになった時点で既にトレンドが終了していることが多く、そのタイミングで取引をすると、失敗しやすいです。

ニュースを知ることは大切なのですが、エントリーは必ず自分の判断で行いましょう。

上昇している時に売りから入る場合

基本的に、売りから入る場合というのは、相場が下落しているときです。しかし、経験豊富な上級トレーダーの中には、相場が上昇しているときにあえて売りを仕掛ける時があります。

いわゆる逆張り戦略というもので、あえて相場の方向に逆らう形でエントリーをし、利益を取る手法のことです。

為替相場というのは常に一方方向に動くことはありません。一見すると上昇トレンドが発生している相場だったとしても、よく見ると部分的に下落している個所があるものです。

同様に、下落トレンドが発生している最中であっても、よくよく見るとたまに価格が高騰していることがあります。

上昇だろうと下落だろうと、チャートは常に波をうつように動き続けます。そして、逆張りとは、このトレンドとは反対の動きをするタイミングを狙ってエントリーをし、利益を狙う手法のことです。

逆張り戦略が成功すると、短時間で大きく利益を獲得することができます。ただし、トレンドに逆らう形でエントリーをするわけですから、高確率で失敗します。

逆張りは確かに有効な戦略なのですが、上級者向きの手法でもあります。まだ取引に不慣れなトレーダーの場合、トレンドに乗るようにエントリーをした方が良いでしょう。

いくら価格が落ちそうに見えるからといって、上昇トレンドが発生している最中に、売りから入ることは止した方が賢明です。

チャートの分析方法については、下記サイトにてご紹介していますのでご参考ください。

売りから入るべきか?買いから入るべきか?

もしも売りから入るべきか、それとも買いから入るべきかで悩んだら、取引しないことをオススメします。

株式投資と違い、為替には買いの方が有利、もしくは売りの方が有利というジンクスはありません。どちらにも等しく大損するリスクがあります。

迷っているぐらいであればやらない方が良いです。売りから入るというのは、あくまで手段の一つであっても、必ずしもやらなければならないというものではありません。下落しているっぽいからやった方が良いと強引に思考を誘導し、たいした根拠もなく売りから入ると、まず間違いなく失敗することでしょう。

売りとか買いとか考えるのではなく、まずはチャートを見ましょう。チャートを見て、トレンドに沿う形でエントリーをする、それが勝率を上げるコツです。

チャートを見て、相場が下落しているのであれば売りから入れば良いですし、上昇しているのであれば買いからエントリーをすれば良いのです。

根拠もなく、売りは危ないのだと一方的に思い込むのは危険です。しかし、売りの仕組みを理解し、使い方を習得すると、売り相場でも買い相場でも利益を獲得できるようになるため、買いしかできないトレーダーよりも利益を早くあげることができるでしょう。

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