含み益・含み損とは?含み損を拡大させる2大パターン

  • 更新日: 2019/07/11

FXを取引すると必ず発生するのが、含み益と含み損です。FXはスプレッドが発生するため、最初にポジションを持つと、買いでも売りでも、必ずスプレッド分のマイナスが発生した状態からのスタートとなります。

含み益や含み損は、トレーダーの心理に大きな影響を与えます。含み益が出れば、「やった!」と嬉しく思い、「もっと利益を伸ばしたい」と考えます。

反対に損失が出ると、「なんとかこの損失を減らしたい」と考えます。このような心理になるのは、人間である以上当然ですが、問題になるのは、その心理状態が冷静な判断力を奪ってしまうケースです。

トレードでなかなか利益を出せない原因は、トレードスキルや手法に問題があるケースもありますが、それ以上に多いのが、メンタル面の問題です。含み益や含み損に一喜一憂し、冷静な判断を下せなくなってしまうケースが多々あるのです。

今回は、

  • 含み損や含み益が出た時にどうすればいいのか。
  • 「含み益や含み損に左右されずトレードしたい

という人に、含み益や含み損との向き合い方を解説します。「一時は大きな含み益が出たのに、最終的に、利益が半減してしまった」「含み損が出ると、どうしたら良いか分からず放置してしまう」という人は、ぜひ参考にしてください。

「そもそもFXがどういったものか知りたい」という人は、以下の記事でFXの基本情報について解説していますので、是非読み進めてみてください。

FXの含み益と含み損

FXを取引すると必ず発生するのが、含み益や含み損です。含み益や含み損がいったいどのようなものなのか、また、どのような影響をトレーダーに与えるのか、ということを、ここで説明します。

含み益・含み損とは

FXでポジションを持つと、自分が持ったポジションの方向に応じて、損益が発生します。例えば、ロングポジションを持ち、そのまま相場が上昇していった場合、利益が出ていることがFXのポジション管理画面に表示されます。

この利益は未実現利益なので、ポジションを決済しないと実現利益にはなりません。この未実現利益の状態を、FXや株などの投資商品では、含み益といいます。

もしも相場が自分のポジションと反対方向に進んだ場合…つまり、この例でいうと下落した場合は、含み益は減ります。また、ロングポジションを持った場合に、相場が下落していった場合は、損失が出てしまいます。

その場合はFXのポジション管理画面に損失が出ていることが表示されます。表示方法はFX会社によって異なりますが、発生している損失が分かるように表示されます。

ポジションを決済せずに持ったままだと、まだその損失は確定していないため、未実現損失ということになります。この未実現損失が含み損です。

もしも相場が自分のポジションと反対方向に進んだ場合…つまり、この例でいうと上昇した場合は、含み損は減ります。そして、そのポジションを決済すると損失が確定し、証拠金から差し引かれるのです。

含み益、含み損は決済前の損益の状態のこと言いますが、どちらもトレーダーの心理に大きな影響を与えます。

含み益を利益に変えられないケース

FXを取引した時に、自分の持ったポジションに含み益が出ると、どんなトレーダーでも基本的には嬉しいものです。自分の予想どおりの展開になったということで、つい興奮してしまう人もいるでしょう。

そのままポジションを持ち続け、時間とともに含み益が増えていった時に問題になるのが、「どこで利益を確定するか」ということです。

FXにチャレンジするトレーダーは多いですが、その大半が思うように利益を上げられず、途中でやめていきます。

やめてしまう理由の一つに、「上手に利益を確定することができない」ということがあります。上手に利益を確定することができないトレーダーには、いくつかのタイプがあります。

上手に利益を確定することができないトレーダーの1つめのパターンは、「含み益が出たものの、利益確定ポイントが分からず、そのまま何となく持ち続けてしまい、相場が転換して含み益が減ってから利益を確定する」というものです。

この場合、どこで利益を確定すれば良いか分からないままポジションを持ち続けてしまい、相場が反転してから慌てて決済するため、本来得られたはずの利益が少なくなってしまいます。

相場が転換してすぐに決済をする場合はまだ良いですが、相場が転換してしばらくたってから決済してしまうと、利益を得ることができたとしても、大幅に減ってしまいます。

また、場合によっては、利益が少なくなるどころか、損失が発生してしまうケースもあるのです。

上手に利益を確定することができないトレーダーの2つめのパターンは、「含み益が出るとすぐに確定してしまう」というものです。慎重な人にこのようなパターンが見られます。

含み益が出ると、「すぐに相場が反転してしまうかもしれない」と考え、すぐに利益を確定してしまうのです。そのため、利益を得ることはできますが、その金額は少なくなってしまいます。

それでも、トータルの損失額よりトータルの利益額の方が多ければ問題ありませんが、FXはスプレッド分の損失が発生した状態で最初にポジションを持つため、大抵の場合は損失額の方が大きくなってしまうのです。

上手に利益を確定することができないトレーダーの3つめのパターンは、「含み益が出ると、そのまま利益を深追いしてしまう」というものです。

自分の予想どおりに相場が動いたことで、ポジションに含み益が発生した時に、適度なところで利益を確定せず、「まだいける」と持ち続けてしまうのです。

そのまま利益が伸び続ければ問題ないのですが、相場はいつまでも同じ方向に動き続けるわけではなく、どこかのタイミングで相場が反転します。

そうなった時に、すぐに利益が確定できれば良いのですが、「また値を戻すのではないか」と考えてしまい、なかなか決済をせず、そのまま利益が減っていった結果、得られる利益が少なくなったり、場合によっては損失が発生してしまうこともあります。

含み益が発生した時に陥りがちな代表的なパターンがこの3つです。こうならないためにも、適度なタイミングでの利益確定が大切なのです。

含み損を拡大させてしまうケース

先ほど、含み益を上手に利益に変えられないパターンを紹介しましたが、反対に、含み損を拡大させてしまうケースを紹介します。含み損を拡大させてしまう理由は、上手に損切りができないことにあります。

含み損を拡大させてしまうトレーダーの1つめのパターンは、「損失が発生した時に、すぐに損切りをしてしまう」というものです。

慎重なタイプの人に多いのですが、少しでも損失が増えるとすぐに損切ってしまい、損切りの回数が利益確定の回数よりも多くなってしまいます。

さらに、損切りによって発生した損失の方が、利益確定によって得られた利益金額よりも大きくなってしまうため、まめに損切りしているのに、利益が増えず、損失が増えてしまいます。

こうなってしまうのは、損切りのタイミングが早すぎるためです。

含み損を拡大させてしまう2つめのパターンは、「損切りができない」パターンです。含み損が発生した時に、「そのうち値を戻すだろう」と根拠もなく考え、ポジションをクローズさせずに持ち続けた結果、相場が転換することのないまま、損失だけが拡大してしまいます。

株でいうところの「塩漬け株」がまさにこのパターンです。FXも同じで、含み損が出た時に、きちんと損切りをせずに持ち続けると、そのまま含み損が拡大してしまい、損切りのタイミングを失ってしまいます。

そうなると損失は拡大する一方となり、最終的にはロスカットされてしまいます。

含み損を拡大させてしまうのが、主にこの2つのパターンです。こうならないためにも、適度なタイミングでの損切りが必要となります。

含み益を減らしたり、含み損を増やさないためには

FXトレーダーが陥りがちなことに、適切な利益確定や損切りができない、ということがあります。含み益を減らしてしまい、得られる利益が少なくなったり、含み損を拡大させて、最悪の場合はロスカットされてしまうケースもあります。

ここでは、含み益を減らしたり、含み損を増やさないようにするためにはどうしたら良いか、ということを考えます。

利益確定ポイントや損切りポイントをどのように設定するか

含み益を減らしたり、含み損を拡大させてしまう原因で多いのは、明確なトレードルールを持たずに取引している、というケースです。明確なトレードルールがないため、利益確定や損切りを適切なタイミングに行えないのです。

そうならないためにも、きちんとトレードルールを設ける必要があります。

ここで必要なトレードルールは、利益確定ポイントと損切りポイントです。例えば「レートが〇円×銭になったら、いったん利益確定する」「ローソク足が移動平均線を上から下に抜けたところで、損切りする」などの、明確なルールです。

利益確定ポイントや損切りポイントの設定の仕方は人それぞれです。利幅と損失幅を設定し、その条件を満たした時に利益確定や損切りを行う人もいれば、チャートを見て、ローソク足と移動平均線との関係を確認し、条件を満たした時に利益確定や損切りを行う人もいます。

また、RSIやMACDなどのテクニカル指標を利益確定と損失限定のために使う人もいます。どれを使うのが一番良いのか、というのは人それぞれなので、一概に「これだ」ということは言えません。

しかし、人にも説明できるくらい明確な、自分なりのトレードルールを持っているかいないかで、得られる利益額や被る損失額が変わってきます。そのため、明確な利益確定ポイントや損切りのポイントをしっかり決めて取引する必要があるのです。

裁量で利益確定や損切りができない場合の対処法

含み益や含み損を抱えやすい人が、できるだけそうならないよう工夫しても、なかなかうまくいかないケースもあります。

上で挙げたような明確なトレードルールを作っても、それをきちんと守ることができず、含み益を減らしたり、含み損を拡大させてしまうのです。

そのような場合は、裁量による利益確定や損切りではなく、機械的に利益確定や損切りをする工夫をすると良いでしょう。

例えば、OCO注文やIFO注文などの予約注文は、利益確定と損切りのレートを入れて取引することができます。

そのため、取引に感情を持ち込むことなく、利益確定と損切りを行うことができ、含み益が減ってしまったり、含み損が拡大したり…ということが起こりにくいです。予約注文は、利益確定と損切りを同時に入れられるものを利用すると良いでしょう。

利益確定と損切りのうち、片方はうまくできるがもう片方がうまくできない…という人の場合、指値や逆指値を使うだけでもだいぶ違います。予約注文をうまく利用することで、感情を挟まずに利益確定や損切りを行うことができるのです。

自動売買ツールを利用する

含み損の発生は、トレードに悪影響を及ぼすこともあります。

含み損が発生することでストレスがかかり、正常な判断ができず、損失を拡大させてロスカットされてしまうこともあります。また、含み益の発生も、正常な判断を失わせる原因になることがあります。

こうなってしまう原因は、トレードに感情が入ることにあります。「もっと利益を追いたい」「できるだけ損失を減らしたい」などと考えてしまい、本来機械的に執行すべき利益確定や損切りができないのです。

そのため、含み益や含み損が発生しても、感情を挟まないで淡々とトレードできるような状態を、強制的に作る必要があるのです。

FX会社の中には、自動売買プログラムが使える会社もあります。自動売買プログラムは新規から決済まで、プログラム通りに行います。そのため、感情を持ち込まずに取引することが可能です。

いわゆるシステムトレードと呼ばれる方法で、トレーダーに人気のMT4が使えたり、独自の自動売買ツールを提供している会社もあります。自動売買ツールを使うことで、感情を持ち込まず、ルール通りにトレードすることができます。

中には、「自動売買ツールは、初心者にはハードルが高いのでは?」と考える人もいるでしょう。確かに、自動売買ツールは、プログラムの知識が必要になるなど、数年前まで気軽に利用できるものではありませんでした。

しかし現在は、初心者でも簡単に自動売買を行えるよう、あらかじめ複数のストラテジーを用意しているFX会社もあり、実際に収益を上げているストラテジーを簡単に選んで利用することができます。

また、M2JのトラリピⓇや外為オンラインのiサイクル注文など、ある一定の値幅を決めて設定するだけで、その値幅の中で自動的に売買を繰り返す、というシステムトレードもあります。

ループ型の注文方法も自動売買注文の一種として、人気が高まっています。ループ型も、新規注文から決済注文までを機械的に行ってくれるため、自分の感情を挟まずにトレードすることができるのです。

ストラテジーを使う場合も、ループ型の注文を使う場合も、まるっきり相場をチェックしなくて良いわけではなく、最低でも1日1回は相場をチェックした方が良いでしょう。

しかし、それでも裁量トレードのように頻繁にチェックする必要がないので、精神的な負担が軽くなります。

勝ち組トレーダーになるためには、損小利大が大切ですが、それができるようになるためには、含み益と含み損のコントロールが必要不可欠です。これができるかどうかは、最終的にはメンタルの問題ということになります。

トレードにできるだけ感情を持ち込まないようにしようとしても、それができない人はたくさんいるのです。

そんな時はシステムトレードを利用し、機械的にトレードするような状況を強制的に作り出すことによって、含み益や含み損をうまくコントロールすると良いでしょう。そうすることで、損失を抑えながら、コツコツと利益を積み重ねていくことができるようになります。

まとめ

今回は、含み益と含み損の解説を行いました。FXは人間が取引する以上、感情が伴います。

「もう少しで利益につながるから、もう少し、このポジションを持っておこう」、「このままこのポジションを持っていれば、損失が減るかもしれない」など、判断に自分の感情を入れてしまうことによってこれまでの積み重ねが台無しになってしまうこともあります。

少しの欲が大きな損失を招いたり、少しの我慢が大きな利益につながったりするのが、FXの面白さでもあり、難しさでもあります。

たった一回の取引で一喜一憂したり、利益が見込めないと、すぐにFXから離れるのではなく、損失を上手にコントロールし、淡々と利益を積み重ねていけるような工夫が必要です。

そのためには、含み益や含み損の額に一喜一憂しているヒマはありません。

トレードに対する自分なりの工夫を見つけ出す前に損失が重なったり、利益が出ても、その利益を次に繋げられない、ということは、FXでは「よくある話」です。たくさんのトライアンドエラーを繰り返し、自分にあったトレードスタイルを見つけていきましょう。

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