FXの基本通貨!ドル円の特徴とトレード手法を解説

  • 更新日: 2019/08/01

FXには様々な通貨ペアがありますが、数ある通貨ペアの中でも、ドル円は特に扱いやすい通貨ペアではないでしょうか。
今回は、

  • 「ドル円を取引してみたい
  • 「ドル円の特徴やクセを知りたい

という人に、ドル円の基本を説明します。

日本人にとって、ドル円は馴染み深い通貨ペアです。ニュースでも「今日の為替市場は、1ドル〇円の円安ドル高となっています」などと報じられることから、まずはドル円をやってみようという人も多いのではないでしょうか。

ドル円は日本のみならず、世界全体で見ても取引量の多い通貨ペアです。そのため、どのようなことが売買の材料となるのか知る必要があります。

また、時間帯によって、そのメインプレイヤーとなる市場参加者が異なります。そのため、時間帯や時期によるドル円のクセを知った上で、取引した方が良いのです。

今回は、ドル円の基本と特徴を紹介します。ドル円を取引する際に、まずはこの基本事項を頭に入れた上で取引に臨んではいかがでしょうか。

ドル円について

取引量が多い通貨ペアであり、日本人にとって扱いやすい通貨ペアであるドル円ですが、実際はどのような通貨ペアなのでしょうか。ここでは、ドル円の特徴について紹介します。

ドル円の特徴

ドル円は非常に取引量の多い通貨ペアです。国際決済銀行によれば、2016年の取引量はユーロドルに次ぐ2位の9,020億米ドルで、シェアは17.72%となっています。

取引量が多い通貨ペアであることから、ドル円はイレギュラーな動きをしにくい傾向にあります。

ドル円は、日本人が主に取引するのではないか、と考える人も多いのではないでしょうか。もちろん、ドル円は日本人トレーダーに非常によく取引されていますが、東京市場以外でも頻繁に取引されている通貨ペアです。

なお、ドル円には月ごと、時間ごとの特徴があります。例えば1月~3月は、日本の金融機関や企業の決算のため、円高になりやすい傾向にあります。

4月に入ると日本の投資信託や生命保険が海外へ投資するために円を売るため今度は円安傾向になりやすいです。

また、米国債の利払いのある、2月、5月、8月、11月は円高になりやすく、さらに、12月は米国企業の決算のために円安になりやすいという特徴があります。ちなみに、7月は特に理由はないものの、円安になりやすいというアノマリーがあります。

このように、ドル円には月ごとに円安傾向、円高傾向があるので、大きな流れとして把握しておくと良いでしょう。

また、時間ごとの特徴については、銀行間仲値のある9時55分に国内輸入企業によるドル買いが行われる関係で、その少し前から円安になりやすい傾向にあります。

また、毎日ではないものの、投資信託がドル買いをする11時や14時も円安になりやすい傾向にあります。

米ドルはどんな通貨?

米ドルは基軸通貨であり、取引量は世界一を誇ります。基軸通貨には3つの機能があります。1つめは決済通貨として、貿易や資本取引で、国際的に使われていることです。

2つめは、各国通貨の交換にあたり、価値の基準となっていることです。そして3つめは、各国政府や中央銀行が、対外支払準備として保有している通貨であることです。

米ドルは基軸通貨であるため、各国の準備通貨や決済通貨として広く利用されています。また、新興国の中には、自国通貨ではなく、米ドルが広く流通している国もあります。

例えばカンボジアは自国通貨のリエルではなく、米ドルを普段の生活で主に使っています。また、ラオスは自国通貨のキープ以外に、タイバーツと米ドルを導入し、普段の生活で使っています。

現在、米ドルは基軸通貨ですが、かつてはイギリスのポンドが基軸通貨でした。米ドルが基軸通貨となったのには、第一次世界大戦の影響があります。

当時基軸通貨だったポンドはイギリスの通貨ですが、イギリスはこの時、国力を落としつつありました。というのも、当時、アメリカが重工業を中心に発展しつつあり、軽工業が盛んだったイギリスは工業分野での勢いを失いつつあったのです。

そこに第一次世界大戦が勃発し、イギリスも空襲を受けるなど、大きなダメージを負いました。一方アメリカは、戦場にならなかったことに加え、第一次世界大戦に参加した国々に軍需物資を輸出したことで大きな利益を得ました。

そして、この戦争の参加国の戦時国債を引き受けたことで債権国となりました。

それまでイギリスには世界中の金(Gold)が流入しており、この金を基に同国は金本位制(金を基軸通貨とする仕組み。

当時の通貨は、各国が保有する金の量を基に発行されており、紙幣は金と引き換えることを保証するものだった)に移行しており、そのイギリスの動きに他の国々も追随していました。

第一次世界大戦後、戦争参加国はアメリカに対し戦時国債の償還をしなければならず、その支払いを金で行う必要がありました。そのため、イギリスにあった大量の金はアメリカへ流れることになったのです。

さらに、イギリス以外の参加国もアメリカに戦時国債を引き受けてもらっていたため、これらの国々の金もアメリカへ流れることとなりました。

その後、アメリカが引き金となった世界恐慌を機に、アメリカをはじめ世界各国は金本位制をやめました。

そして、第二次世界大戦が勃発した際、アメリカは本土が戦場にならなかったこともあって、他の戦争参加国へ軍需物資を売り、再び莫大な利益を得ました。

アメリカは当時、世界の金の大部分を保有していたことから、金とドルの等価交換を行うブレトン・ウッズ体制を敷きました。

かつての金本位制では金のみが国際通貨でしたが、ブレトン・ウッズ体制により、米ドルも金と等価値の国際通貨となったのです。

その後、ベトナム戦争や軍事増強を行った米国は、多額の財政赤字を抱えることとなりました。大量のドルが海外流出し、アメリカは保有する金の量以上の米ドルを発行せざるを得なくなりました。

その結果、金とドルの等価交換を保証することができなくなったのです。

1971年8月15日に、当時のニクソン米大統領は、金とドルとの交換停止を発表し、ブレトン・ウッズ体制は終焉を迎えました。この出来事がいわゆるニクソンショックと呼ばれるものです。

これを機に、各国は変動相場制へと移行しました。しかし、一度築いたドルの価値は崩れることなく、今に至ります。さらに米国は、世界一の軍事力を武器に、米国債を友好国に引き受けさせることで、その地位を確立しています。

そんなドルの足元の材料は、米国の通商政策の動向です。トランプ大統領は保護主義を強め、3月23日から鉄鋼に25%、アルミニウムに10%の関税をかけることを決定しました。

さらに、中国による知的財産権の侵害として、中国の産業機器等1300品目に25%の関税をかけました。それに対し、中国は報復関税として米国産の大豆や牛肉、自動車、飛行機等の106品目に25%の関税をかけることを発表するなどしています。

ただ、中国への制裁措置までに数か月の猶予があり、交渉の余地を残していることから、すぐには貿易戦争にはならないとの見方が現状ではされていますが、一方で中国は外圧には屈しないと強気の姿勢を崩していないため、この問題については、貿易摩擦が激化しそうなニュースが流れるとドル売りにつながります。

実際に制裁措置が発動することで、さらにその流れは強まるとみられていることから、今後の動向に注意が必要です。

また、米ドルに関しては、利上げペースが注目されています。米国の政策金利の引き上げはドル買いの要因となりますが、政策金利の引き上げ自体はすでに織り込まれているため、利上げのペーに注目が集まっています。

FRBのパウエル議長は就任後初の議会証言で、金融市場について、緩和縮小をしたものの、景気や雇用、物価の見通しに大きな影響を与えるとは見ておらず、内外需の拡大が企業投資を押し上げるだろう、という内容の発言をし、今後の景気拡大や物価上昇に対しても自信を見せていることから、利上げのペースが速まるのではないかとの見方がされています。

また、市場は利上げ回数を増やすことを期待しています。FRBは3回を想定していますが、市場の期待もあって、FOMC(米連邦準備理事会)と議長会見に対し注目が集まっています。

利上げ回数が3回から増えた場合は、現在のところはポジティブサプライズとなり、ドル買いにつながります。

しかし、4回に増える可能性を示唆する発言がパウエル議長や連銀総裁から事前にあるなど、利上げペースが速まる確度が高い場合は、仮に利上げが4回になったとしても、ドル買いが一時的なものになりやすいので注意が必要です。

また、全米へのインフラ投資の動向も注目されています。インフラ投資計画は、公約の1兆ドルから1.5兆ドルへ拡大していますが、まだ具体的な内容は示されていません。

こちらについても、具体的な内容が示されれば、ドル買いにつながる可能性があります。

円はどんな通貨?

円は自国通貨ということもあり、日本人にとっては最もなじみ深い通貨です。円は主要通貨の一つで、為替市場全体では、ユーロ、ドルに次ぐ取引量を誇ります。

先ほど、ドルが莫大な金を基に現在の基軸通貨としてのポジションを確立した、ということを書きました。

しかし、日本はかつて、金の産出国の一つでした。地震国でもある日本は、金が生成される条件が整っていたこともあって、黄金の国と呼ばれ、戦国時代から江戸時代にかけて金が大量に採掘されました。

日本における幕末の金と銀の交換レートは当時、金1に対し銀が5程度だったのに対し、諸外国では金1に対し銀が15程度でした。

そのため、交換比率の違いに目を付けた、アメリカをはじめとする外国商人が銀を大量に持ち込むようになり、日本で金に交換した後、海外で金を売却して多額の利益を得る…ということが盛んに行われました。

これにより、日本の金は大量に海外流出したのです。このことが徳川幕府の衰退を引き起こし、幕末の尊王攘夷運動を生んだきっかけの一つになったとも言われています。

なお、現在も日本ではかつてほどではないものの、金を採掘しています。また、金鉱脈が全国に何か所かあるものの、金相場の関係から生産量を上げることはしていません。

さらに、日本は実は都市鉱山の国でもあるため、都市鉱山にある金の量は現在の世界の金の埋蔵量の16%に該当する量があることが分かっています。

しかし、現在日本は金本位制をとっていないため、かつてのドルがそうだったように、保有する金の量を基に基軸通貨になる、ということはありません。

日本はアベノミクスの三本の矢のうちの第一の矢である「大胆な金融政策」で通貨供給量を増やし、長らく続くデフレ脱却を図ろうとしています。

安倍政権の前の民主党政権時、円は円高になり、一時1ドル75円32銭と史上最高値を更新する場面もありました。

当時、リーマンショックを皮切りとした世界的な不況の真っただ中にあったため、どんなに日系企業の業績が悪化しても円売りにはつながらず、「他国に比べるとまだマシだろう」という理由から円が買われました。

また、リーマンショック以降、アメリカではFRBが量的緩和を実施し、2011年2月の段階で、ドルのマネタリーベースをそれまでの3倍近くまで拡大したのに対し、日本のマネタリーベースは1.2倍程度しか拡大していなかったことも円高の原因となりました。

アベノミクスで日銀は、135兆円のマネタリーベースを2年で2倍にするという異次元緩和を行い、それまでの円高が是正されています。

なお、日本の政策金利はリーマンショック以降引き下げられ、長らく0.1%を維持しています。

世界的に見ても低金利である日本円は、円キャリートレード(金利の安い円で資金を調達し、高金利通貨国への通貨に替え、その国の株や債権等へ投資する)に利用されてきました。

低金利の日本円は、現在利上げを行っている米ドルや、オーストラリアやニュージーランドなどの高金利の国と比べて、金利面での魅力に乏しく、買われる要素が少ないように思えます。

しかし、実際はことあるごとに日本円は買われます。

その理由の一つとして、地政学的に、欧米諸国とは離れた場所に位置していることが挙げられます。そのため、欧米諸国で何か問題が発生すると、日本円は買われやすい傾向にあります。

また、日本は26年連続で世界一の債権国です。

さらに、日本国債の保有者は90%以上が日本国内の民間銀行、中央銀行、そして日本の個人投資家や地方自治体、非営利団体であるほか、海外からの日本国債の購入は円建てで行われています。

そのため、日本の財政は日本国内で問題視されるほど悪化しておらず、何か問題が起こると日本円が買われる一因になります。このような事情から、日本円は買われやすい「逃避通貨」となっているのです。

ドル円の特徴

米ドルと円の特徴をつかんだ上で、ここではドル円の特徴を紹介していきます。

ドル円の動く時間帯

ドル円は非常に取引量が多い通貨ペアですが、24時間ずっと取引量が多いわけではなく、活発に取引される時間帯があります。

例えば、円が主役の東京時間は活発な取引が行われます。日本企業が動き出す9時~銀行間仲値の決まる9時55分までの時間帯は、東京時間の中でも特に活発な取引が行われます。

また、この時間帯は日本の指標発表の時間帯でもあります。

株式市場の前場が終わる11時台にいったん日本円の取引量は少なくなりますが、その後もおおむね取引量は多く、日本時間の15時以降から東欧を始めとした海外市場が開くこともあって、ドル円は東京市場以降の欧州市場、ロンドン市場でもよく取引されています。

また、ドルが主役のニューヨーク時間でもドル円はよく取引され、ニューヨーク時間の午前中はアメリカの経済指標が発表されることやロンドンフィックスもあり、取引量は非常に多いです。

なお、ニューヨークがクローズした後のオセアニア時間に関しては、オセアニア市場自体が小さいことから、ドル円の取引量は少なくなります。この時間のドル円は動きが小さくなるなど、取引するにはあまり向いていないと言えます。

ドル円を取引する際は、このような時間ごとの特徴を捉えて取引を行うと良いでしょう。

ドル円で気を付けるべき経済指標

ドル円の取引で欠かせないのが、米国とユーロの経済指標です。それぞれの経済指標で重要なものは必ずチェックしましょう。

ドルに関しては、やはり米・雇用統計が最も注目され、その結果が相場に大きな影響を及ぼします。ドルが絡む通貨ペアは、その結果によって相場が乱高下します。

なお、米・雇用統計の発表がある週は、相場が大きく動きにくい傾向にあり、週の半ばあたりからその傾向が特に顕著になります。

なお、米・雇用統計以外にも為替相場に大きな影響を与えるものとして、FOMC(米連邦公開市場委員会)があります。FRBの金融政策を決定する会合であることから、市場の注目度は非常に高いです。

年8回開催され、政策金利はもちろん、景況判断など金融政策の方針が発表されます。そして、3月、6月、9月、12月のFOMCは議長会見も行われるため、特に注目度が高くなります。

さらに、FOMC議事録が後日発表されますが、その内容にも注目が集まります。この他にも、ISM製造業景況指数、ISM非製造業景況指数、ADP雇用統計、小売売上高、消費者物価指数、GDPなどが注目されます。

一方、円に関しては、日銀短観や消費者物価指数、GDP、完全失業率・有効求人倍率、日銀金融政策決定会合が挙げられます。

ただ、日本の経済指標に関しては、米国やEUの経済指標に比べて為替相場に与える影響は小さいため、あまり大きな値動きにならないことに注意が必要です。

ドル円のトレード手法

続いては、実際のトレード手法について紹介します。

ドル円のトレード手法例

ドル円は、オセアニア時間以外は、基本的によく動く通貨ペアです。しかし、ロンドン市場のオープン直後である16時(夏時間の場合。冬時間の場合は17時)直後は動きが激しく、方向性が読みづらいです。

また、ニューヨーク市場がオープンしてから米国の指標発表がある時間帯は、その結果に値動きが左右されるため、この時に相場に手を出すのはやめた方が良いでしょう。

今回紹介するのは、大きなトレンドが出た時の手法です。使用するのはローソク足と平均足、そして、10日移動平均線とMACDです。

平均足は、1時間足で見ます。例えば上昇トレンドを狙いたい場合、10日移動平均線が上向きになり、かつ、平均足で陽線が出たら、5分のローソク足をチェックします。

この時に5分のローソク足の5日移動平均線が上向きであればエントリーします。もしそうでない場合は、エントリーをやめ、条件が揃うまで待ちます。

そして、1時間の平均足の方の10日移動平均線が横ばいか下向きになった時にポジションクローズします。

反対に下降トレンドを狙う場合は、1時間の平均足で陰線が出て、10日移動平均線が下向きになったら5分のローソク足をチェックします。この時に5分のローソク足の移動平均線が下向きであればエントリーします。

そうでない場合はエントリーはせず、条件が揃うまで待ちます。そして、1時間足の平均足の10日移動平均線が横ばいか上向きになったらポジションクローズします。

この方法は、1日~数日といった比較的長い期間ポジションを保有する方法です。

そのため、もしも雇用統計のような大きなイベントとぶつかる場合は、相場の動向をきちんと確かめ、必要であれば、利益確定サインが出る前にポジションクローズしてしまって良いでしょう。 

まとめ

今回は、ドル円の通貨ペアの解説を行いました。ドル円は馴染みがあるからこそ、当たり前だと思いこんでいた部分がどうしても発生します。今回の解説で、ドル円に対する間違った思い込みを正し、正確な内容をしっかり覚えてトレードに活かしましょう。

当サイトが選ぶ部門別No.1のFX口座はこちら!

【初心者におすすめ】部門
外為オンライン
1,000通貨から取引可能で、サポートが手厚い口座

公式HPへ

外為どっとコムのキャンペーン内容
【少額投資】部門
外為どっとコム
スプレッドなどのコスト面でバランスが良い口座

公式HPへ

DMMFXは2019年1月末時点でFX口座数国内第1位で2万円のキャッシュバックキャンペーン中
【スマホアプリ】部門
DMM FX
チャート機能が優れていて、上級者でも納得の性能

公式HPへ

GMOクリック証券7年連続FX取引高世界第1位
【スワップポイント】部門
GMOクリック証券
全般的に買いスワップが高く、総合力がある口座

公式HPへ

【通貨ペア数】部門
ヒロセ通商
50ペアの通貨ペア数は業界最高の通貨ペア数

公式HPへ

FXを始めてみたい方は、こちらで人気の会社を見てみましょう!

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

お好みの条件で自分に合ったFX会社を検索

FXのことで悩んだら、専門家に相談!

FXに関するご相談を無料で受け付けております。
お問い合わせが多い場合は、返信が遅れることやお問い合わせ内容によっては返信が出来ない場合がございます。
※お問い合わせ頂いた内容はナビナビFX編集部に送信されます。

(必須)
(必須)

利用規約プライバシーポリシーにご同意いただき、ご利用下さい。