【DKK】デンマーククローネの特徴、EURと連動するデンマークの通貨

  • 更新日: 2019/01/23

デンマークは、人魚姫で有名な童話作家のアンデルセンの出身国として有名です。

北欧にあるEU加盟国で、人口は約570万人と兵庫県より20万人ほど多いくらいですが、財務状態が良好で、豊かな福祉国といったイメージがあります。

そんなデンマークの法定通貨はデンマーククローネです。デンマークはEU加盟国ですが、ユーロは導入していないため、独自の通貨を使用しています。

デンマーククローネはユーロと連動するユーロペッグ制を採用しているのが特徴です。今回は、デンマーククローネがどのような通貨なのか、ということや、取引の際のポイントなどを解説します。

2018年 デンマーククローネ(DKK)の見通しは?

デンマークは人口578万人の北欧の国です。経済規模は比較的小さいものの、「世界一幸せな国」として知られており、ビジネスのしやすさや充実した社会保障が特長です。

EU加盟国ではありますが、ユーロの導入はせず、独自通貨のデンマーククローネを使用しています。

デンマークは意外にも産油国で、2017年の原油の輸出額は13億4,800万ドルと、中国に続く37位となっています。

同じ北欧の国ノルウェーとは違い、デンマークの主力輸出品は原油ではなく、機械類や医薬品をはじめとした化学品となっています。

同国は風力発電でも有名ですが、発電した電力を、スウェーデンやノルウェーなどのスカンジナビア諸国やドイツに輸出しています。

また、北極海に浮かぶ世界最大の島であるグリーンランドもデンマーク領となっています。この島には大量の地下資源が眠っており、近年、地球温暖化により、ぶ厚い氷に閉ざされていた鉱床が地表に出てきています。

さらに、タラやニシンなど漁業資源となる魚たちが、温暖化の影響でグリーンランドまで生息域を移動するなど、気候の変動による恩恵を受けているのです。

グリーンランドとデンマークとの間では鉱物資源収入について取り決めがあり、鉱物資源によって得た収入から1500万ドルを除いた額をデンマークと折半することになっています。

そのため、グリーンランドの資源開発が進むことはデンマークにとってもメリットなのですが、一方で、グリーンランドの中で独立の機運が高まっている、という問題も抱えています。

デンマークは2007年に不動産バブルが崩壊し、翌年にはリーマンショック、その後のギリシャショックのあおりを受けたことで、景気が低迷していました。

2011年には地方銀行が金融危機に見舞われるなど、先行き不透明な状況が続いていましたが、2014年からは1%を超える経済成長率が続いています。

また、デンマークもスウェーデンやノルウェーなどと同様、高福祉国家ですが、その分税率は高く、消費税は25%となっています。

財政については、以前は黒字でしたが、2008年に赤字に転落し、その後は回復しています。なお、同国の政府総債務残高(対GDP)比は他のEU諸国に比べても低く、安定しています。

景気に関しては今年も回復傾向が続くと見られており、消費者物価指数も2015年以降ゆるやかに上昇しています。

そんなデンマークですが、同国の通貨であるデンマーククローネはユーロペッグ制を採っています。そのため、ドルペッグ制である香港ドルと同様、変動幅が決まっています。

デンマーククローネの変動幅は、1ユーロ7.46038デンマーククローネを中心に、±2.25%となっています。そのため、1ユーロ=7.29252デンマーククローネ~7.62824デンマーククローネの間の中で変動します。

なお、デンマークは欧州で最初にマイナス金利を導入した国でもあります。対ユーロでデンマーククローネ高となりやすいことから、量的緩和策は導入せず、CD金利(譲渡性預金金利)にマイナス金利を導入し、上昇圧力を抑えているのです。

デンマークのマイナス金利は、2012年7月に導入された時は-0.20%でしたが、現在は-0.65%となっています。

デンマークはユーロペッグ制のため、デンマーククローネの動向はユーロの動向に連動します。そのため、ここではユーロの2018年の見通しを解説します。

ユーロは金融緩和縮小がいつになるか、ということが注目されています。ECBは、2018年9月まで量的緩和を続けるとしていますが、2018年から、毎月の国債等の資産購入額を300億ユーロに減額しています。

欧州のGDPや消費者信頼感指数が上昇しているため、それまでの量的緩和策から金融緩和縮小のための出口戦略へ移行するのは妥当であるとみられています。

金融緩和縮小の際に注目されるのが利上げのタイミングですが、2018年7月26日に行われたECB理事会後の会見で、ドラギ総裁は「EU域内の物価圧力が強まりつつあり、広がりつつある」とし、インフレ見通しを巡る不透明感は後退していると述べたものの、「現段階で金利を巡るフォワードガイダンスの文言を調整したり、新たに追加する必要はないとみている」として、利上げには慎重な姿勢を示しています。

ドラギECB総裁の発言から分かるとおり、EU圏の景気は良好です。雇用環境が改善し、需給ギャップが解消すると見られ、その中で物価上昇圧力が強まると考えられています。

この見通し通りになれば、来年秋以降、ユーロは利上げが実施されることとなります。

それまでに発表されるEUの経済指標が概ね好調であれば、利上げの確度が高まったとして、ユーロは利上げ前から買い地合いとなるでしょう。

すでに書いたとおり、ユーロの利上げに関しては、今年の実施はありません。また、イタリアやスペイン等、政治動向が不安視されている国があり、米国との貿易摩擦の行方も不透明なため、今年に関しては、ユーロの上値は重いと考えられます。

来年、EU圏の景気の好調が確認されれば、利上げされる確度が高まりますので、ユーロは基本的に上昇傾向となります。

ただ、イタリアやスペイン等、ユーロ加盟国の政治動向や米国との貿易摩擦の動向次第では、ユーロは上値を抑えられることになるでしょう。

デンマーククローネ(DKK)の特徴

EUR(ユーロ)との固定相場(ユーロペッグ制を採用)

すでに書いたとおり、デンマークはユーロペッグ制を採用しており、1ユーロ7.46038デンマーククローネを中心に、±2.25%の変動幅を認めています。

元々ドイツマルクとの固定相場を取っていたのですが、ドイツがユーロを導入したため、現在はユーロペッグとなっています。

なお、デンマークはEU加盟国でもあり、ユーロ導入を何度か試みていますが、国民投票で否決されたため、今のところ実現には至っていません。

ユーロとの固定相場で変動幅の上限と下限が明確なことから、初心者でも取引しやすい通貨であると言えます。ドルやユーロ、日本円とは違いマイナー通貨なので、メジャー通貨ほど流動性は高くありません。

しかし、マイナー通貨の中では、比較的流動性の高い通貨ペアであると言えます。

政策金利もEUR(ユーロ)に連動

ユーロペッグ制のため、デンマーククローネの政策金利はユーロに連動します。そのため、ユーロが利上げすればデンマーククローネも利上げし、ユーロが利下げすればデンマーククローネも利下げします。

主な上昇要因

      国際情勢ユーロ圏での政治・経済不安
      政治ユーロ圏での政治不安(ギリシャやイタリアなど、ユーロの財政赤字国の政治動向など)
      金融政策デンマーク中央銀行による利上げ
      経済指標ECB政策金利発表等、ユーロ圏での重要な経済指標が悪化した時
      その他中央銀行の為替介入時

主な下落要因

      国際情勢ユーロ圏での金融緩和縮小
      政治デンマークでの政治的混乱や情勢不安
      金融政策デンマーク中央銀行による利下げ
      経済指標ECB政策金利発表等、ユーロ圏での重要な経済指標が好転した時
      その他中央銀行の為替介入時

ユーロペッグ制を採っているデンマーククローネですが、スイスフランショックが発生して以降、「デンマーククローネも、いずれ変動相場制に移行するのでは」との見方が根強くあります。

以前、スイスフランはデンマーククローネ同様、ユーロペッグを採っていて、1スイスフラン=1.20ユーロの下限を設定していました。

そのため、1スイスフラン=1.20を割りこむ恐れがあると、スイス中央銀行(SNB)が介入を行ってきたのです。

米ドルや日本円同様、スイスフランは安全通貨としての側面があるため、何かあるたびに買われやすい傾向があります。

欧州でギリシャ危機が発生した後、ユーロ建ての資産を安全通貨であるスイスフランに替えようとする動きが活発化し、スイスフランの需要が高まったため、スイスフランは強含みとなり、そのたびにSNBが介入を行ってきました。

しかし、それによりSNBの外貨準備高が減少してしまったのです。また、SNBの外貨準備高の半分以上がユーロだったこともあり、為替差損も発生してしまいました。

介入に限界が見えてきたある日、とうとうSNBは、1スイスフラン=1.20ユーロの下限を撤廃しました。これにより、スイスフランは暴落したのです。

スイスフランが固定相場ではなくなった後、第二のスイスフランになり得る通貨として、デンマーククローネが狙われました。

デンマーククローネを買う動きが活発になり、デンマークには大量の外貨が流入してきたのです。そのため、デンマーククローネ高を抑制するための措置として、デンマーク中央銀行は譲渡性金利を引き下げた上、デンマーク国債の発行を中止しました。

日本や米国などで行われてきた量的緩和と同じように、金利引き下げを目的に、国債の流通量を制限したのです。

また、英国のEU離脱の是非を問う国民投票が行われた時には、国民投票が行われる前から、リスク回避のためにデンマーククローネが買われて上昇しました。

そのため、デンマーク中央銀行はデンマーククローネのユーロペッグ制を守るため、無制限介入をするべく外貨準備高を急増させるなど対応に追われています。

さらに、EUが金融緩和策を採っていたため、ユーロの下落が続いたことも、デンマーククローネの上昇圧力となりました。

デンマーククローネがユーロ売り圧力に対し、7.46038デンマーククローネから±2.25%の範囲内に収められるか、ということも不安視されていました。

このように、デンマーククローネのユーロペッグは、たびたび危機にさらされています。そのため、デンマークは外貨準備高を増やし、ペッグ制の維持に努めています。

ただ、同じペッグ制を採っている香港に比べると、デンマークの外貨準備高は少なく、買われすぎたり売られすぎたりする度に、ペッグ制が維持できるのか、ということが不安視されます。

デンマーククローネのペッグ制には、このような不安要素があることを知っておくと良いでしょう。

デンマーククローネはこんな人におすすめ!

    為替変動が比較的少ない通貨で取引したい少額の資金で取引したい

デンマーククローネをFX取引するメリット

EUR/USDとDKK/USDはほぼ連動するため、トレードしやすい

ユーロペッグ制であるため、デンマーククローネはユーロと似た動きになります。

例えばドルで取引する場合で考えると、EUR/USDの動きは、DKK/USDの動きとほぼ同じになる、ということです。

ただ、デンマーククローネはペッグ制ということもあって、EUR/USDに比べてDKK/USDの方が、値動きが小さいという特徴があります。

為替変動リスクが少ないため、リスクを抑えられる

デンマーククローネはユーロペッグ制のため、為替変動リスクが少ないという特徴があります。そのため、初心者には、比較的安心して取引できる通貨であると言えます。

大きな為替変動がないため、大きな値動きを取りたい人には魅力の少ない通貨かもしれません。しかし、極力リスクを抑えて取引したい人には、比較的取引しやすい通貨であると言えます。

デンマーククローネをFX取引するデメリット

取引できるFX会社が少ない

デンマーククローネは、取り扱っているFX会社が非常に少ないのがデメリットです。そのため、取引しようとした時に、FX会社の選択の幅が狭くなってしまいます。

情報量が少ない

デンマークは、現在の政治・経済に関する最新情報がなかなか日本語で発信されないため、リアルタイムでの情報が得にくいという欠点があります。

スプレッドが広い

デンマーククローネはマイナー通貨のため、メジャー通貨同士の通貨ペア…例えばドル円、ユーロ円などに比べると、スプレッドが広いことがほとんどです。取引コストがかかってしまうため、その点がデメリットであると言えます。

通貨ペアによっては、売りも買いもマイナススワップになることも

デンマーククローネは、以前、スワップポイントが高いことで人気を集めたことがありました。しかし、現在のスワップポイントは、以前に比べると高いとは言えないようです。

通貨ペアによっては、売りも買いもマイナススワップになることがあります。ただし、DKK/ZARのように、比較的スワップポイントが高い通貨ペアもありますので、どの通貨ペアでもスワップが低いというわけではありません。ただ、全体的には、スワップポイントは良いとは言えないようです。

デンマーククローネのトレードで取るべき戦略

デンマーククローネは、ユーロペッグのため、ユーロの動向に左右されます。そのため、基本的にユーロが利上げすればデンマーククローネも利上げし、ユーロが利下げすれば、デンマーククローネも利下げします。

ユーロの利上げ(または利下げ)と同時にデンマーククローネが利上げ(または利下げ)するわけではなく、多かれ少なかれタイムラグがあるので、その隙に投資家がデンマーククローネを売買することがあります。そのため、このようなタイミングを狙って売買するのも一つの方法です。

ただ、ユーロが利上げ(または利下げ)した時に、デンマーククローネが同様に利上げ(または利下げ)しても、デンマーククローネが買われやすく(売られやすく)なるケースがあります。

例えば、2015年1月にECBが量的緩和を実施した際、デンマーククローネもそれを受けて利下げしていますが、対ユーロで買われやすい地合いが続きました。

この場合はさらなる利下げを実施する可能性もあるため、利下げ実施のニュースが出るまでの間、そのトレンドに乗って取引する、という方法もあります。

デンマーククローネはユーロペッグであるため、上昇や下落が見込まれる場合であっても、上限と下限がはっきりしています。そのため、大きな値幅は取れませんが、ある程度動きが読みやすいのが特徴です。

どの通貨とのペアで取引するかによって強弱が変わってきますので、それぞれの買い要素・売り要素を考えて取引しましょう。

まとめ

デンマークは財務状態が良好ということもあって、その通貨であるデンマーククローネは、信頼感がある通貨であると考えられています。また、ユーロペッグであるため、極端な為替変動にならないことも魅力の一つです。

マイナー通貨のため、取引できるFX会社が少なく、スプレッドも広いというデメリットがあり、変動の上限と下限が決まっているため、高リスク・高リターンを目指す人にとっては魅力の少ない通貨かもしれません。

しかし、ある程度為替変動リスクを抑えたい人にとっては、選択肢の一つになり得る通貨であると考えられます。

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監修者紹介/FX専門家 五十嵐勝久

中央大学経済学部卒。アルゴ株式会社代表取締役。銀行や証券、FX会社に勤務し、営業、企画、マーケティング部に所属。40歳で会社を辞めて起業。現在はFXや証券会社などのプロモーション業務、システム開発を行う一方、システムトレーダーとしても活躍。

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