FXの両建てとは?メリットとデメリット・実践方法まで詳しく解説

  • 更新日: 2017/09/06
複数のチャートとExchange tradingの文字
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FXをしていると、いずれ「両建て」という言葉に出会うはずです。初心者のうちに知らず知らずのうちに両建てを経験している投資家もいるかもしれません。今回は、この両建てについての解説をしていきます。

  • 「両建てとはどんなものなのか?」
  • 「両建てのメリットとデメリットは?」
  • 「両建てで利益を出すことはできるのか?」
  • 「両建ての注意点は?」

このような疑問について解説していきますので、ぜひご覧になってみてください。特に両建てをしてみよう考えている初心者の人は必見で、両建てについての認識の仕方で、今後のトレード人生が左右されるかもしれません。

両建てとは?

まずは「両建て」と呼ばれる手法について解説します。

「買い」と「売り」の建玉を同時に持つ手法

両建ては、文字通り買いと売りの両方から建てる手法で、特定の通貨に対して「買い」と「売り」の建玉(ポジション)を持ちます。

利益と損失が相殺

メリットやデメリットは後々紹介するとして、この両建ての特徴は、両方の建玉を持った時点で、「利益と損失が相殺」される点です。例えば、ドル/円を買いと売りの両方から建てるFXの両建てとは?メリットとデメリット・実践方法まで詳しく解説と、どんなに値動きがあっても利益も損失も発生しないのは当たり前です。

両建てのメリットとデメリット

ここでは両建てのメリットとデメリットを解説します。

両建てのメリット

まずは両建てのメリットを解説します。

リスクヘッジに役立つ

両建ては、買いと売りを同時に持つといっても、ポジションを持つタイミングが全く同じわけではありません。まずは買いでポジションを持ち、先行き不透明な局面や、大荒れの予感がするのでリスクヘッジしたい、局面で売りのポジションを追加するという使い方もできます。
その段階は両建てで乗り切り、相場の荒波が過ぎ去った後に、あらためてタイミングを見計らい決済する。こんな賢い使い方もできるのです。

両建てのデメリット

次に両建てのデメリットを解説します。

コストがかさむ

買いと売りの建玉を持つわけですから、当然スプレッドが2倍になります。両建てを乱発するとスプレッド分のコストが、かなり利益を圧迫するので要注意です。

資金力が必要

これはFXのメリットでもあるレバレッジに関する欠点なのですが、両建てをする場合、簡単にいえば通常の2倍の資金力が必要です。
ポジションの分だけ証拠金が必要になるというデメリットで、少額取引を行っている場合は、両建ての有効活用は、かなり難しいです。
ただし、両建ての際の証拠金は各FX会社で扱いが違い、買いと売りの両方に証拠金が必要なケース。買いと売りで取引量が多い方のみ証拠金が必要なケースと様々です。

スワップポイントが得られない

同じFX会社で両建てした場合は、スワップポイントも相殺されて得られません。人によってはデメリットではありませんが、注意点として覚えておくとよいでしょう。

両建てに関する初心者の勘違い

ここでは両建てについて初心者が勘違いしやすい注意点を解説します。

損失が消えるわけではない

時間差で両建てをした場合、両建てが完了した段階で利益や損失が固定されます。その状態を維持すれば、それ以上損失も利益も増えませんが、両建ては利確と損切りのタイミングを棚上げしただけにすぎませんので、いずれ利確や損切りをしなければなりません。

両建てを塩漬けに使ってはならない

両建てはFXの手法のひとつですが、実は初心者がよく利用する手法でもあります。その傾向として、損失を限定する際に使われることが多く、「蓋をする」なんて表現が使われることもあります。
損失に両建てで蓋をする方法は、株の塩漬けと似たような理論で、いずれ清算しなければならない時がきます。また、損切りのタイミングで両建てをする癖がつくと、いつまでも正しい相場観が養われない可能性があり、成長しないのです。

初心者こそ注文と決済を繰り返そう

FXの基本は、利益が出るタイミングで注文して、実際に利益が出たら決済です。そして、逆の方向に動いた場合は損切りをしなければなりません。
これはFXにおける基本中の基本で、両建ての場合は「注文、注文、決済、注文」などポジションを建てるタイミングと、ポジションを抜く(決済)タイミングが非常に難しいです。
初心者こそ基本に忠実であるべきなのに、両建てで自分から難しい取引をしていると、いつまで経っても自分のスタイルが確立できなかったり、変な癖がついたりします。

両建てはワンランク上の技術

FXの初心者にはデメリットの大きい両建てですが、投資家の中には両建てで効率的な利益を出す人もいます。両建てで利益を出せる人は、間違いなくスキルの高い投資家といえて、両建ては難しい手法であることを忘れないようにしましょう。

両建ての実践

メリットやデメリットを把握した上で両建てに挑戦をしたい人のために実践テクニックを解説します。

業者選びは証拠金に注目

両建てを実践する場合は、まず業者選びが重要です。その際には両建て時の証拠金負担方式を確認する必要があります。

積み上げ方式

この方式は、買いと売りの両方の証拠金を負担しなければなりません。複数の両建てをするような場合は、相当な資金力を求められますので、両建て取引には向かないタイプの負担方式です。

相殺方式

これは買いと売りの証拠金の差分を負担する方式で、例えば買い注文より売り注文が多い場合、売り注文の証拠金から買い注文の証拠金を引いた分だけ証拠金を負担する方式です。

MAX方式

これは買い注文と売り注文のうち、証拠金の高い方を負担するという方式です。日本ではMAX方式と積み上げ方式が主流なので、両建てを利用するならMAX方式がおすすめです。

スプレッドについて

両建てのための業者選びをするならスプレッドの狭さも重要です。買いと売りの両方から建てるので、当然スプレッドは2倍になります。そのため、スプレッドの広いFX会社で両建てをしてしまうと、思わぬ損失に繋がる可能性があります。

両建ての種類

両建てといっても色々な種類がありますので、いくつかの両建て手法について解説します。

うねり取り

株式相場においてよく使われる方法で、銘柄固有の値動きを把握して、買いと売りの両方から利益を狙っていく方法です。

うねり取りは、特定の材料によるトレンドは無関係で、特に材料がない状態でも動く、銘柄特有の性質を利用します。

この銘柄の部分をFXの通貨に当てはめると、FXでも「うねり取り」が実践できます。うねり取りの秘訣は、チャートを使ったテクニカルトレードの理解力と異なる時間軸の取引を併用する、というものです。

簡単にいえば、あらかじめスイングトレード目線で利益の出るポジションを持っておき、十分に利益が出る間、デイトレード目線で売り買いを繰り返すといった手法です。

相場の大局は下落基調であっても、実際の値動きは上下を繰り返しつつ下がっていくことが多いので、うねり取りとは、より効率的に利益を求めるため、通常の売買と両建てを組み合わせたハイレベルなテクニックなのです。

ナンピン+両建て

両建てはナンピンと組み合わせて用いられることも多く、ナンピンとは損失が発生する局面の選択肢のひとつで、下値で買い増すことにより、平均取得単価を下げていく方法です。

ある株を1株100円で購入し、再び1株を90円で買い増すと、平均取得単価は2株95円となり、本来なら101円まで値を戻さなければ利益にならないところ、ナンピンなら96円から利益になってきます。

これがナンピンで、このナンピンの際に両建てを組み合わせる方法があるのです。しかし、結局は損失に蓋をして決済タイミングを棚上げすることに変わりはないので、決済のタイミングは見計らう技術が必要です。

まとめ

このようなものが両建ての詳細で、最後にまとめていきます。まず、両建てはリスクヘッジに使えるというメリットがあるものの、デメリットもたくさんある手法です。
特に初心者が取り組んだ場合、簡単な取引をあえて難しくする可能性があるので注意が必要です。
両建ての色々な手法についても、FXの基礎が完成されている投資家が、ワンランク上の手法を目指す際に使われるものなので、通常の取引で勝てないから両建てをするといった感覚では、大怪我に繋がる可能性もあります。
なかなかFXで勝てない初心者の人が、勝てる手法を求めて両建てに行き着いたのならばガッカリされるかもしれませんが、やはり基本あってこそ両建てが活きることを忘れないようにしましょう。

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