FXに活かせる中国の経済指標の見方を解説!人民元(CHN)の値動きの特徴もご紹介!

  • 更新日: 2019/07/02

中国で発表される経済指標は役に立たない、と言われることがあります。しかし今や中国は世界第2位の経済大国です。

よって2015年のチャイナショックのように、時として中国の経済指標が金融市場に大きな影響を与えることがあります。

中国の経済指標について、その内容及び注目点について、現在の米中貿易摩擦の状況も踏まえて解説します。

中国の経済指標を読み解くのに必要なのは?

為替市場は他の金融市場に比べると、各国の経済指標発表の影響を大きく受けます。株式市場ではほとんど反応しない経済指標に為替市場は反応した、というケースは日常茶飯事です。

よってFXトレードを行う際は、経済指標の発表日時は言うまでもなく、その内容の把握も必要です。

経済指標の発表では米国の指標発表が代表であり、雇用統計やFOMCなど、為替市場以外の市場にも大きな影響を及ぼす指標が複数存在します。

そして米国の指標発表は、日本人から見れば夜中になるため、米国の各指標発表に振り回されるサラリーマン・OL等の兼業FXトレーダーも存在します。

そして日本で夜間のトレード中心の兼業トレーダーにはそれ程意識されていないものの、法人や個人のプロの投資家が注意を払うことの多い指標に、中国の経済指標があります。

日本と中国の時差は1時間であり、時間的な感覚は日本と中国ではほとんど変わりません。よって中国の経済指標の発表も、日本時間の日中に行われます。

世界第2位のGDPを誇る中国

今や中国は米国に次ぐ世界第2位のGDPを誇る経済大国です。よって中国の世界経済に対する影響力は非常に大きいです。

しかしながら中国は共産党の独裁体制の国であり、資本市場が充分に解放されている訳ではありません。

端的な例でいえば、中国の通貨・人民元(CHN)は現在も国外に持ち出し禁止の通貨であり、国際的な取引に利用できる通貨ではありません(原則論では)。

鄧小平氏の改革開放路線以降、経済発展を続けている中国経済ですが、閉ざされた資本市場という一面を有しています。よって国際的な金融ネットワークから、今も切り離された存在です。

しかしだからと言って、中国経済が世界経済に及ぼす影響力は非常に大きいという事実に変わりはありません。

ただし、世界第2位を誇るGDPといった経済規模の部分と、国際的な金融市場への影響力といった資本市場の部分は、中国については分けて考える必要があります。

各国の中央銀行の金融政策で世界的に注目されるのは、米国(FRB)・欧州(ECB)。日本(日本銀行)の3つ中央銀行です(イギリスのBOEを含めるケースもある)。

中国人民銀行の金融政策は、中国が世界第2位のGDP国であるにも関わらず、通常はそれほど注目されていません。

中国の経済指標が影響を及ぼす通貨ペアはAUD/USD

金融市場に対し中国の経済指標発表が与える影響力は限定的と言えますが、豪ドル(AUD)に対する中国の経済指標の影響力は注意が必要です。

資源・エネルギーを中心に今やオーストラリアにとって中国は、経済的になくてはならない存在です。長期に渡り好景気が続いているオーストラリア経済ですが、その好景気は中国との貿易拡大が背景にあります。

よって中国の経済指標や上海株式市場の動向が、豪ドルの値動きに大きな影響を与えるケースが度々あります。

よって豪ドル、そして豪ドルと類似の値動きを見せるニュージーランドドルに関連した通貨ペアの取引を行う場合は、中国の経済指標発表に加えて上海株式市場の動向に注意を払う必要があります。

尚、豪ドルと聞くと日本人個人トレーダーはAUD/JPYの通貨ペアのイメージがありますが、世界的に取引されている通貨ペアはAUD/USDです。

国内ではAUD/JPYのトレードを行うFXトレーダーが多いものの、AUD/JPはマイナー通貨ペアとなるので注意が必要です。

よって中国の経済指標が影響を受ける通貨ペアの代表例は、AUD/USDとなります。尚、FX会社によっては人民元(CHN)の取引サービスを提供の会社もあります。

しかし人民元自体はマイナー通貨であり、主要通貨に比べればほとんど取引がなされていない状態です。

重要度順!中国の主な経済指標一覧

中国で発表される経済指標について、下記に重要度とともにピックアップいたしました。

重要度[大]製造業購買担当者景気指数(国家統計局PMI):毎月月末に発表

    企業の購買担当者に新規受注や生産、雇用の状況など、景況感についてアンケート調査した結果を指数化したもの。50を上回れば景況感拡大、50を下回ると景況感悪化となる。中国国家統計局及び中国物流購入連合会が共同で調査している。

重要度[大]新財(Calxin)/マークイット製造業購買担当者景気指数(財新中国製造業PMI):毎月月初に発表

    中国のPMIは国家統計局PMIと財新中国製造業PMIの2種類が存在。製造業購買担当者景気指数は国家機関が発表する数字だが、財新中国製造業PMIは民間企業が提供している。財新中国製造業PMIは国家統計局PMIに比べ中小企業の比率が高く、景気動向を敏感に表すと言われている。

重要度[大]固定資産投資:毎月中旬に発表

    中国国家統計局が鉱工業生産・小売売上高・固定資産投資を同時に発表。農村部を除いた都市部の建築工事や設備工事費を集計したものであり、民間設備投資、政府公共投資を予想する際の参考データとなる。

重要度[中]外貨準備高:毎月7日頃に発表

    世界一の規模となった外貨準備高について、どのようなスタンスで運用を行っているかが分かる。外貨準備高の構成の変化が為替市場のトレンドの大きな方向性を出すケースもある。

重要度[中]中国主要70都市新築住宅価格指数:毎月中旬に発表

    中国国家統計局が発表。主要70都市について、平均的な販売用新築住宅価格を算出する。中国の不動産市況を確認するための指標として注目されている。

重要度[中]貿易収支:毎月10日前後に発表

    中国税関総署が発表。対米黒字などを背景に米中貿易摩擦の激化後、注目される指標となっている。

重要度[小]消費者物価指数

    中国国家統計局が発表。消費者が購入する物やサービスなどの物価の動きを把握することができる。景況感やインフレ、消費動向を予測する材料となりえる。

重要度[小]鉱工業生産

    中国国家統計局が発表。鉱工業生産部門での企業活動状況を知ることができる。

重要度[小]小売売上高

    中国国家統計局が発表。百貨店やスーパー等の小売業の経済状態の把握が可能

中国経済指標の見どころ:中国とアメリカはけん制しあう?

2018年夏より米国と中国は貿易摩擦が激化し、双方に制裁関税を課す事態となっています。しかし米国及び中国にとって、両者ともに貿易相手国としては必要不可欠な存在です。

ただしアメリカは中国に対し、慢性的な貿易赤字状態です。またアメリカ経済発展の柱とも言うべき知的財産権について、中国では充分に保護されていない、という不満がアメリカ側にはあります。

既に貿易摩擦に火がついている状態の米中両国ですが、最終的にどのような着地となるか、全く見通しが立っていません。

重要な点は対中貿易赤字のアメリカは、中国にとってのお客さん、という立場にある部分です。

ビジネスの観点で考えれば、お客さんが怒っている場合、最終的に折れる必要があるのは店側となります。米中の貿易関係を見ると、確かに両国は切っても切れない関係にありますが、より相手を必要としているのは中国です。

今後、米中貿易摩擦解消に向けた動きも、いずれかのタイミングで現れると考えられます。その際は面子を大切にする中国側の面子を立てる形で、アメリカ側が実利を得る形で着地する可能性があります。

ただしアメリカ政府は中国をライバル視するようになっているため、既に簡単に両国の交渉が着地できる状況にはありません。

米中貿易摩擦が最終的に、どの方向に行き着くかは分かりません。

ただし仮に両国で何かしらの合意を見た場合でも、既に米国に対抗する程の経済力を有した中国と米国との小競り合いは、当面継続するのではないでしょうか。

中国の経済指標は信用できない?

共産党の独裁国家である中国では、政府は共産党の傘下に位置付けられています。よって政府が発表する経済指標も、共産党の指導の下で発表されています。

中国では共産党の政策に反する言動はご法度であり、当然政府内も同様です。よって経済指標の発表においても、共産党の政策や意向に沿わない数字はまず出ない、と考えるのが普通です。

ただし、中国で発表される経済指標は全て信頼できない、と考えるのは行き過ぎです。

指標の正確な内容を当てるのがFXトレーダーの仕事ではないので、中国の経済指標発表が為替市場に影響を与えるのか、影響を与えるとすればどのような形となるのか、という部分により注意するべきです。

実際に2015年8月のチャイナショックは、中国人民銀行による人民元相場レートの20年ぶり大幅な引き下げが契機となり発生しています。

上海総合指数に注意を要する時も

中国の上海証券取引所には、株価指数である上海総合指数が存在します。普段は上海総合指数の各市場への影響をそれ程注意する必要はありません。

しかしながら豪ドルの取引の際は、上海総合指数で大きな値動きが生じると、値動きに影響が生じるケースが多くあります。

また世界が中国経済の動向やイベントに注目が集まっているタイミングでは、豪ドルに限らず上海総合指数が世界的に注目を浴びることもあります。

そのような場合、市場がオープンしている時間帯が重なる日本市場は、特に影響を受けます。為替市場に限らず、日経平均株価やTOPIXといった株式市場の指数も、上海総合指数の寄り付きの状況に影響を受ける場合もあります。

よって中国及び中国経済への注目度が高まっている際は、特に上海総合指数への注意も必要です。

まとめ

政治体制的には共産党の独裁国家ながらも、経済的には資本主義を部分的に取り入れた中国は、非常に特殊な位置付けがなされている国です。

よって世界第2位のGDP国となっても、その通貨である人民元の影響力は限定されている側面があります。

現在は米中貿易摩擦が生じ、中国経済の今後の行方が不透明になっています。

金融市場に対する中国の影響力は限定的とは言え、オーストラリアや豪ドルを始め、中国経済の影響を少なからず受ける国家や市場も存在しています。

米中貿易摩擦が発生し中国経済への注目が高まっている中、中国の経済指標発表や上海総合指数の推移も把握しながら、FXトレードに取り組みたいものですね。

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監修者紹介/FX専門家 五十嵐勝久

中央大学経済学部卒。アルゴ株式会社代表取締役。銀行や証券、FX会社に勤務し、営業、企画、マーケティング部に所属。40歳で会社を辞めて起業。現在はFXや証券会社などのプロモーション業務、システム開発を行う一方、システムトレーダーとしても活躍。

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