FXは青色申告ではなく白色申告を!確定申告を詳細解説

  • 更新日: 2019/08/01

FXトレードで一定以上の利益が出た年は、確定申告を行い納税の必要があります。株式投資の場合は、源泉徴収ありの特定口座を選ぶことで、確定申告をせずにすます事ができますが、FXには株式投資のような制度はありません。

そして確定申告には、白色申告と青色申告の2種類が存在します。確定申告の種類について解説するとともに、FXトレードの損益を申告する際の確定申告書作成について簡単に解説します。

青色申告とは

サラリーマン・OLは副業での収入等が無ければ確定申告による納税の義務はありません。よって確定申告にはあまり縁がありません。ただしFXトレードで年間約20万円以上の利益を獲得した年は、サラリーマン・OLといえども確定申告が必要です。

一方で殆どのフリーランスや個人事業主は毎年必ず確定申告を行い、納税を行っています。

確定申告の方法については「白色申告」と「青色申告」の2つがあり、どちらかが選択できます。一般的には白色申告は簡単で青色申告には手間がかかる、というイメージがあります。しかし2014年1月以降(平成26年度以降)、それ以前は免除されていた記帳義務が白色申告者にも義務化。

よって現在は青色申告と白色申告の間の手間の差は、以前ほど大きくありません。記帳の義務と帳簿の保存義務が白色申告者にも課されたことにより、確定申告の最大の手間である帳簿作成について、白色申告と青色申告に大きな差はなくなっています。

よって後述するメリットを考えれば、現在は確定申告の際は青色申告を選択するのが合理的な状況です。

青色申告のメリット

青色申告のメリットには白色申告に比べ様々なメリットがありますが、①65万円の青色申告特別控除、②赤字の3年間の繰越制度、の代表的な2つを取り上げます。

昨今ではクラウド対応の会計ソフトが安価に利用でき、簡単に記帳ができて青色確定申告書の作成もできるので、青色申告を利用して下記メリットを享受することをお勧めします。

①65万円の青色申告特別控除

青色申告を選択すると、特例として無条件に65万円を利益から差し引く事ができます。白色申告には特別控除は存在しません。また青色申告の場合でも、複式簿記形式での計算書類を作成しない簡易簿記の場合は、10万円の控除となるので注意が必要です。

会計ソフトを利用する事で、非常に簡易に複式簿記での記帳は可能です。よって複式簿記での記帳を行い、青色申告を行うことで税金の支払い負担を減らすことができます。青色申告を選択する最大のメリットが、65万円の特別控除、といっても過言ではありません。

②赤字の3年間の繰越制度

個人事業主やフリーランスとして独立の初期は、事業の立ち上げができず決算が赤字となるケースがあります。またアクシデント等の発生により、赤字となるケースもあります。

そのような場合、青色申告を選択することで赤字を3年間翌年以降に繰り越すことができます。白色申告の場合は赤字決算であろうとも、その赤字分を翌年以降に繰り越す(翌年の黒字から前年の赤字分を差し引きする)ことはできません。

株式投資やFXで損失が発生した場合でも、確定申告を行う事で損失を3年分繰り越すことができますが(詳細は後述)、青色申告を行う事で事業で生じた赤字についても3年繰り越すことが可能です。

サラリーマンが青色申告を行うケースは?

個人事業主は上記で述べた理由から、現在では白色申告を選択するメリットは殆どありません。記帳の際に複式簿記の知識は若干必要ですが、それほど難しくはないため少しの勉強と慣れで青色申告は十分対応できます。

FX、そして不動産収入等の臨時収入がある場合は、サラリーマン・OLでも確定申告を行う必要があります。それでは会社からの給与所得を得ているサラリーマン・OLには青色申告はどのような存在となるのでしょうか?

実は本職以外の収入がある場合でも、経費計上の必要がある・本職を上回る収入がある等の理由がなければ、サラリーマン・OLが確定申告の際に青色申告を選択する理由は殆どありません。

青色申告を行う事ができるのは、不動産所得・事業所得・山林所得いずれかの所得ある場合、とされており事業所得のないサラリーマン・OLは青色申告を行うことはできません。また青色申告を行うには開業届を出すなどの、事前の届け出が必要です。

よって大きな副業収入や不動産収入がある特殊なケースを除けば、いくら節税効果があるといっても、給与所得中心のサラリーマン・OLが青色申告を選択すること自体が不可能となります。

ただし副業収入が本業に近い程度上がっているようなら、青色申告を行うという選択肢は存在します。副業を認める会社が増加していることから、今後副業を行うサラリーマン・OLの増加が予想されます。しかし副業で大きな収入が無いようなら、青色申告を選ぶという選択肢は殆どないといってよいでしょう。

FXと青色申告の関係

上述のように青色申告は主に個人事業主やフリーランスが選択できる、納税制度となります。

そして白色申告の場合であろうと、青色申告の場合であろうと、FXの利益については約20%の申告分離課税が適応されます。よって白色申告であっても、青色申告であってもFXに関連する税率には差は生じません。

FX専業で青色申告はできるのか?

専業FXトレーダーは青色申告できるのか、という問題がかねてよりあります。FXトレードのみで生計を立てることができれば、確定申告の際に青色申告をすれば、65万円の特別控除枠を利用できる可能性があります。

しかしながら専業FXトレーダーのレベルになると、多くの収入をトレードから上げることになります。仮にFXトレードの利益を事業所得として計上すると、最高約40%の累進課税の対象となります。よって稼ぐことができる専業トレーダーにとっては、FXの利益を事業所得として青色申告を行うメリットはありません。

FXでの利益を事業所得として計上できるのか、という部分は議論があるため、詳細は税理士や税務署に問い合わせを行う必要があります。しかしながら稼げる専業トレーダーになれば、税率の面から自然とFXトレードの利益を事業所得とするメリットは殆ど無くなってしまいます。

セミナー講師等を本業として青色申告を行うケースが多い

稼いでいる多くのFXトレーダーや、専業トレーダー的な立場で活動のトレーダーの多くは、確定申告の際は、別の職業として確定申告を行うケースが多いようです。

FXセミナーの講師であったり、システム開発者であったり、雑誌やWebメディアなどに寄稿している方であればライターであったりと、トレードとは別の収入源を持ち、そちらを本業として確定申告を行うケースが多いようです。

実際に勝ち組トレーダーは、トレード以外の事業などを手掛けているケースが多いです。トレード以外やトレードに関連する部分を事業として届け出て、そちらの部分で青色申告を行い、FXでの利益は同じ確定申告の中で行う、そのようなスタイルを取ることができます。

トレード一本での生活は外部から見ると憧れますが、通常の個人事業主と同様の様々なお金にまつわる苦労がある様子です(外部からは伺い知る事はできませんが)。

トレード一本で生活を成り立たせるのはやはり不安定、という現実もあります。またトレード以外の収入源の存在は精神的な安定及び生活の安定に直結し、投資パフォーマンスにも好影響がある、という専業トレーダーの方もいます。

法人化してトレードするトレーダーも存在

もう一歩進んだトレーダーは、自ら法人を設立してトレードするケースが多くなります、白色申告・青色申告のカテゴリーとは別の法人税のカテゴリーとなります。

法人税についても税率は個人のFXの税率約20%よりも最大税率は上回りますが、トレードの主体を法人とすることで、トレーダー個人は会社から給与収入を得る形を取ることができます。

また法人を持つことでトレーダーも別ビジネスを行う際に、信用を得やすくなる、というメリットもあります。

法人を持ってのトレードスタイルはトレーダーとしては、ゴールともいうべき到達点です。ただし税金の関係は、法人税の対象となるため個人の確定申告とは手間の面や制度の面で大きな違いが存在します。

少なくともトレードで勝ち切ることができる、という自信と確信を持つに至る前の法人化は避けるべきでしょう。

FXの確定申告書の実際

白色申告であろうと、青色申告であろうと、申告分離課税方式で事業所得とは切り離して計算されるFXの利益(損失の繰り越しも含む)は、申告方法は同一となります。

確定申告の際は、「先物取引に係る雑所得等の金額の計算明細書」にFX会社毎に損益や必要経費等を記入し、確定申告書に転記を行います。よって取引しているFX会社毎にその損益を別々に記入する必要があります。尚、各FX会社は各年度の初頭に前年度の取引報告書を各投資家に電子的に送るケースが殆どであり、年間取引報告書の内容を見ながら「先物取引に係る雑所得等の金額の計算明細書」の作成が可能です。

またFXトレードに際し使われた費用(手数料やセミナー参加費及びその交通費など)は、トレード経費として認められるケースがあります(第三者に対し合理性を持って経費として説明できるかどうかがポイント)。費用については確定申告書に数字の記入欄はありますが、詳細の記入欄はありません。FXトレードで利用した経費については、別途エクセル等でリスト化し添付書類として提出することで、税務当局に対し説明が行いやすくなります。

尚、個人事業主の通常の確定申告書作成の事前準備や作成作業に比べると、「先物取引に係る雑所得等の金額の計算明細書」の作成は殆ど手間がかかりません。

FX会社のサイトからダウンロードする年間取引報告書に加え、計上する経費がある場合は経費のリスト作成、その程度の準備で「先物取引に係る雑所得等の金額の計算明細書」は作成可能です。

3年間の損失の繰り延べも可能

FXトレードで利益が出た年だけでなく、損失を計上の年も確定申告を行う事が勧められます。FXトレードでの損失は確定申告の青色申告の際と同様、確定申告を行う事で3年間の損失繰り延べが認められています。

FXトレードでは毎年利益が保証されるものではありませんが、利益に対する納税は必要不可欠です。損失の繰り延べを行う事で、利益が出た年であっても過去の損失分と合算しての利益額での納税となり、節税効果を得ることができます。

個人事業主の場合は毎年必ず確定申告が必要です。FXトレードで利益が出ようと損失が出ようと、確定申告の際にFXの損益についてもそれほど手間をかけずに申告することが可能です。

一方でサラリーマン・OLは特別な収入がなければ通常確定申告の必要はないため、FXトレードで損失が出た場合は確定申告を行わずにそのままにしてしまう傾向にあります。損失を改めて数字で見るのは苦痛を伴うので、思い出したくない、という心理も働きます。

しかしながら面倒であっても、損失の出た年も含め毎年確定申告を行い、損失の3年間の繰り延べを行うことが、将来的に手元に残るお金を増やすことに直結します。

まとめ

確定申告には青色申告と白色申告がありますが、FXトレードでの損益については申告内容に差はありません。ただし青色申告を行っている個人事業主やフリーランスの方は、確定申告は年中行事の部分もあるため、その作成作業に慣れており、FXの損益の申告にも慣れていると言ってよいでしょう。一方白色申告の方は、確定申告作成に慣れていない傾向にあります。

株式トレードの場合は、源泉徴収ありの特定口座を選択すれば、証券会社が納税手続きを行う事で、投資家は確定申告の手続きなしで取引を行う事ができます。しかしながらFXトレードの場合は、株式投資のような確定申告が免除されるような制度はなく、年間約20万円以上の利益が出た場合は、必ず確定申告を行う必要があります。

FXトレードで利益が出た時も、損失を計上した時も確定申告を行い、スッキリとした気分で翌年の取引を行いたいものですね。

以下記事では税金以外のFXにかかわる基本的な知識について触れられているので、ぜひ参考にしてください。

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